オープニング詳細|WTRPG11 グロリアスドライヴ
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【銀梅花】幸せ願いて花踊る 秋雨

形態
イベント
難易度
易しい
価格
500
ジャンル
恋愛 日常 
参加人数
251~25人
予約人数
10010100
基本報酬
0G
80SP
800EXP
おまけ報酬
10000G
相談期間
3
締切
2020/06/21 12:00
完成予定
2020/07/06 12:00
機体使用
-
関連シナリオ
-



 マートルの花が咲く頃。日本では梅雨がやってくるが、同時にジューンブライドと呼ばれる期間も被ることになる。
 ジューンブライド──6月の花嫁。この期間に結ばれた花嫁は幸せになれると言われていることは、今や多くの者が知るところだろう。
 復興の進むエオニア王国でも、ジューンブライドを推進する動きが見られていた。
 若者は誰しもが将来を担う人材だ。その幸せの手助けを、と市が開かれたり合同結婚式が催されたりしている。その中にはエオニアの若者だけでなく、如何にもな外国人客やライセンサーも見られていた。
 これは外からの来訪者を歓迎し、より復興を進める意図も含まれていたりするが──気がつかなくて良いし、たとえ気がついたとて何か気に触るものでもない。
 6月に入ったことで、エオニアからこのような招待がちらほらとライセンサーたちの元へ届いている。これからの一幕も、そのひとつだ。


「エオニア王国、最近良く聞きますね。ほら」
 受付へ訪れていたライセンサーが受付嬢に示されたのは1枚のチラシだった。以前もこのようなものを見かけた気がするが、それとはまた異なる内容らしい。
 見出しにはでかでかと『花祭り』の字が載っている。なんだかひな祭りみたいな字面だ……なんて思っていると、受付嬢がにこにこしながら内容を説明してくれた。
「カップルや親しい人と一緒に踊るお祭りだそうですよ。発端は村から嫁ぎに出る女性の幸せを願ったものだとか」
 場所は美しい花ばかりの小さな村であるが、その花々に囲まれて花嫁が親や兄弟、友人と踊るものであったらしい。門出を祝い、幸せを祈り。祝福されて花嫁は村を出ていったのだと。
 一時は人口が減ったりして廃れた風習だったそうだが、王国としての動きに合わせてこの風習も復活させたいという話が持ち上がった。村人である必要はなく、その風習と自慢の花畑で人を集めようという事らしい。つまり一種の村興しである。
 とはいえ、『踊らなければならない』というハードルは高く思える。踊りというセンスとスキルはこの世の必修科目ではないのだ。
「そうですねえ、私もあまり得意ではありませんし。ああでも、このお祭りではどんな踊りでも良いそうですよ。クルクル回ったり、ただ体を揺らすだけでも良いのですって」
 音楽は軽やかに明るいワルツの三拍子。それを聴きながら思うように動けば良い。花畑は広大なので、あまり離れてしまうと音楽が聞こえないだろうが、他参加者とも距離を取って踊れるそうだ。
「あと、花は積んで帰っても良いと伺っています。長くは咲き続けられないけれど、そのまま枯れてしまうよりは、ということだそうです」
 勿論摘み過ぎては花畑が殺風景になってしまうだろうが。小さなブーケを作るくらいなら許されるだろう。
 再び視線をチラシへ向けるライセンサー。そこには青空と花畑と、そこに佇む1人の女性が微笑んでこちらを見ているようだった。




 その日はまるでチラシに描かれたような、澄んだ青色の空だった。
 ふわりと湧きたつ花の甘い香りが鼻をくすぐる。1歩、思わず踏み出してしまいそう。
 花畑の中心では村の既婚女性たちが楽器と楽譜を準備している。村に嫁いできた女性は演奏できるように練習をするのだそうだ。

 ──さあ、始めようか。

●すること
 花畑でひと時を過ごす

●詳細
 エオニア王国の小さな村で『花祭り』が催されています。
 村周辺の花畑でダンスをする、あるいは花を摘むといったことができます。
 元は村から出ていく花嫁を祝福して送り出す風習から。親、兄弟、友人などと踊ったそうです。
 現在は花嫁を祝福するという形はそのままに、カップルの仲が深まることを願ったり、踊った者同士でこれからの進展を祈ったりすることもあるようです。
 踊った者が幸せになる事、なので1人で踊っても構いません。

 エオニア王国なので2度目です。秋雨と申します。
 踊ると幸せになれるんだって、くらいの気持ちでご参加頂ければ幸いです。
 ご縁がございましたら、よろしくお願い致します。

踊るわ。

ダンスってのは感情の発露であり、自己表現よ。
私はこういう人間ですっていう挨拶みたいなもんね。
ただの挨拶なんだから照れる必要なんて当然ないし、バーンとかまさないと。
鄙びた小村で思いがけず巡り合った美しい花々に、驚き、浮き立ち、興奮する様を。
私は、私のダンスに乗せるわ。

スタイルはヒップホップ。
を、ワルツの三拍子に合わせたステップでうねうねと。
うねり、ぐねり、上半身ぐるぐる振り回しからのジャンプ&ジャンプ。
回転して回転して、ポニーステップからのジャンプ&ジャンプ。
花が喜び、蝶が喜び、馬が喜び、そして人が喜ぶ様を全身を使って。

花が咲いたら世界が喜ぶんだってことよ。

  • 未来をその瞳に
    霜月 愁la0034
    人間16才|ゼルクナイト×ネメシスフォース

★同行
文室 優人(la3778)大切な友人

★行動
二人で一緒に観光を楽しむ
「良い感じ!武術をやってる人の動きって綺麗だなあ」
自分は楽しい気分に任せてくるくると踊る
踊りはあまりわからないけど、大切な友人との幸せな時間をそのまま表現する感じ

幸せなんて、両親を犠牲に生き残った僕が得る筈の無い、特別なものだと思っていた
でも優人は、そんな僕に普通の日常から生まれる、当たり前の幸せを教えてくれた
まだ幸せを感じることに罪悪感はある
それでも、そんな当たり前の幸せを受け止めたいと思えた

そんな彼への精一杯の感謝を込めて、彼の幸せを心から願う
いつか、貰った分の幸せを返したいと思いつつ

▼心情
……ほむん? 花畑でダンス、ねぇ?

▼同行者
水無瀬 奏(la0244

▼行動
服は普段着
前に奏とお揃いで買った銀梅花のペアリングを黒い紐に通して首から掛けている

奏と一緒にダンスを踊る
くるくる回ったり、手を繋いで一緒にステップを踏んだりして気取らない自然なダンスを披露
ありのままに、が合言葉
「たまには、こういうのも良い、な?

花は摘んで小さなブーケにして奏に手渡す
「……ほら? どうぞ(奏の頭を撫でつつ

身体で喜びを表現する奏に対して
「うむ! 可愛い!(抱きしめる

  • 人魚の揺り籠
    そよぎla0080
    人間15才|ネメシスフォース×セイント

きれいねぇ

お花畑ー!
しゃがむでしょ、しゃがんだらね、お花さんにすっぽりなの

君はずっとここにいるの?……へぇえ!そうなのねっ
みんなくるくるーって踊ってるの。楽しそうねぇ、昔っから?……ふんふん……ふぅん……ほほー!
それは、とっても、素敵ねぇ って、お話するの
えへへ、それじゃあねぇ!
僕と踊ってくれる? お手々伸ばして
たんたんたーん くるくるー!

何かよくわからないけれど踊れば良しなので踊る。
嬉しい事は沢山あったから、今は幸せなことだった。

  • 人を助けるヴァルキュリア
    桜壱la0205
    ヴァルキュリア10才|セイント×ゼルクナイト

「凄い!祝祭ですね!

▼目的
踊ったり花輪を作ったり!

▼行動
「I映画で見たのです、これを丸い輪っかにして頭につけるの!
踊る前にむふふ!しながら作成するが、若干不器用で上手くいかない
せっかくなので周囲の知り合いに教えてもらったり、地元の人に教えてもらったりする
上手にできたらプレゼントしたっていい

お友達(自称)のアルバさん、斬華さん、黒子さんを見つけたら近寄って控えめにタックル
「ダンスダンスするお祭りですよ!Iと一緒に踊りましょ!!
両手をんばっと差出し、恐らく上手ではないがくるくる回ったり飛び跳ねたりと遊んでもらう
スキルも使って周囲ももっと華やかにしてしまいますよ!

知り合い(先約があるならそちらを優先)誘って踊ろう。
なんだかんだで戦争はまだ続くし。
この一時くらいは、笑って楽しんでもよかろう。

タバコは吸いたいが、そっちはまあ、踊った後で。
酒は軽く、足取りも軽く、気分も軽く。
今日くらいは

「ちょいと御嬢さん。一曲どうですか?」

花冠くらいは事前に数個こさえて踊りを誘う前に頭に乗っけるのも一興か。

  • 太陽の守護者
    吉良川 奏la0244
    人間17才|スピリットウォーリア×グラップラー

心情】「お花畑でダンスかぁ…なんだか新鮮だね!
目的】鳴くんと楽しくダンス!
同行】鳴くん(la0075
行動】白のブラウスに暗い紺のスカート姿
前に買って貰った銀梅花のペアリングを指にはめてる

自然体な感じで鳴くんとダンス!
くるくる回ったり、手を繋いで一緒にステップを踏んだり
踊ると幸せになれるなら、私たちのダンスを見て微笑ましく幸せを感じられるようなダンスを踊るよ
「うん、息ぴったり!

鳴くんからブーケを受け取って
「わぁ、ありがとう!
頭をなでられたら、ブーケをもってくるくる回り、うれしさを体で表現するね!

  • 夜明け告げる者
    高柳京四郎la0389
    人間28才|ゼルクナイト×スピリットウォーリア

同行者:武蔵(la0849)

武蔵に誘われ参加
花畑を眺めながら語る武蔵の吐露を黙って聴き答える
「…大体いつも、その存在が自分にとってどんなものだったかってのは、『なくした』時に初めて本当の意味でわかるものさ
「武蔵にとってのその叔母のように…俺にとっての亡き妻のようにな
「兄代わりか、俺でよければ構わないさ
「踊りは…それらしく見えればそれで十分だろうさ、大事な人の幸せを祝いたいって素直な気持ちには格好付けは不要だろう?

武蔵の動きに合わせて穏やかに祝福する様に踊る

la1531/恋人のシオンさんと
花畑の散策後に、一緒にダンスを踊る
「勿論喜んで」
ワルツに合わせてステップを踏んで、くるりくるりと回っていく
「ええ、楽しいですよ。シオンさんと踊っていると、時間を忘れてしまいますね」
花の香りと、繋いだ手から伝わる温もりが心地よくて
「…今こうして、貴方から幸福を頂いています」
私からも、返すことが出来ていればいいのですけれど
シオンさんの言葉がまた嬉しくて、くるくる、くるくる…楽しくなりすぎて、少し回りすぎたでしょうか
「つい、夢中になってしまいました」
支えられると少し恥ずかしそうに笑って、また踊りを再開する
もっとこの時間が続いて欲しいと、願いながら

花輪の作り方教えたり小さなブーケはお土産に
桜壱さんla0205からダンスのお誘い喜んで受け、手を取り得意なワルツでリードする
最後はお辞儀し祝福込め手の甲に口付ける
「親愛なる私の友人、貴方が幸せでありますように

そっと音楽届かぬ所迄離れ裸足になり息を吸う
タンッと足を踏み出し踊る
花の妖精の血が踊れ踊れと謡う。これが恐らくラストダンスだと
(私は充分に幸せなのだわ。だから
爪先の一歩から指先の流れまで願うは世界に祝福を、友達に幸多からん事を

マートルの花をドライフラワーにしドライリースやハート型サシェの土産品提案

  • 凪の果てへと歩むもの
    鈴木 悠司la0706
    人間20才|グラップラー×ゼルクナイト

青空と、花畑。演奏をする人達も、踊っている人達も、凄く幸せそうで…嬉しくなる。
どうせなら彼女を誘えば良かったかなとも思う。きっと、こんな中彼女が躍っていたらとても綺麗だろうな。

…そうか、そうだった。こんな日々を、こんな幸せそうな人達を、こんな素晴らしい笑顔の人達を、護りたかったんだ。
俺には何の力も無い。だから何も出来ない。でも、何もしなければ、何も出来ない。しないのと同義。

力は付ければ良い。力だけが全てじゃ無いのかもしれないと、そう思える日が来るかもしれない。

何もかも忘れかけて…忘れようとしていた。今がきっと想い出す時。
笑顔を護るだけじゃなく……きっと俺も笑っていたいんだと。

【心情】
エオニアの復興も、ここまで漕ぎ着けられたわ。
マートルってハーブとしても有名なのよね。あたしの実家の花屋でも取り扱ってるわ
花嫁の踊り、ねぇ。一人で踊っても問題はないみたいだけど…
由利菜ちゃんはダンスできる?合わせられるか、試したいのよ

あたしはあたしよ。もう、他人の為に自分の心を抑圧することはないわ

【目的】
踊りの中で、自分を見つめ直す

【同行者】
月鏡由利菜

【行動】
舞踊3と歌唱3で同行者と踊る
アイドル的なダンスだけでなく、クラシックダンスも踊るわよ
あたしの場合、モデル自体が人に見て楽しんで貰うお仕事だから。アイドルもそういう点では同じだと思ったのよね

◆花畑を眺めつつ、高柳京四郎(la0389)に語る

俺は以前、とある花嫁の門出を祝う事も、幸せを願う事も出来なかった。
その花嫁が、俺の好きなひとだったからさ。

彼女は親父殿の年の離れた異母妹で、俺とは10歳くらいしか違わなかった。
養子に入った頃の俺はまだ幼く、彼女の事は姉というよりも母親のように感じていた。
でも、彼女が結婚すると決まってから、全てが変わっていった。俺の思いも…。

この世界に来た今、彼女にはもう2度と逢えない。
京四郎、俺の兄の代役をしてくれないか?
今更だけど彼女の為に、俺と一緒に踊ってもらえると嬉しい。
俺の踊りはこれで勘弁してくれ(蟹のように横歩きしつつ苦笑

心情
「花、詩、祭り、踊りか。祝い事には欠かせぬものだな」
祭りがあるから人が集まるのか
人が集まるから祭りをするのか
民が活きるには悦びが必要不可欠なのだろう

目的
望とダンスを踊る

行動
恋人:来栖望【望】
花祭りと花畑を散策して愉しむ
散歩後に望をダンスに誘う
ダンスに夢中になる望を微笑ましく見る
回り過ぎてバランスが崩れた望を周囲が気がつかないように抱きとめて支える

台詞
「さて、折角であるし一緒に踊ろうではないか」
「どのような幸福が訪れるか愉しみであるな」
「ふむ、随分と愉快そうに踊っているな」
「互いに与え分け合っているではないか」

  • 首があるなら刈ってみせる
    紅迅 斬華la2548
    人間25才|セイント×ネメシスフォース

  • 月下の姫騎士
    月鏡 由利菜la3027
    放浪者21才|ゼルクナイト×スピリットウォーリア

【心情】
エオニアにも良く来るようになりましたね。
私は、良き風習には従う考えでして。
私は愛する人と融合した存在。一人で踊りま…え、ユリア姉様…?

【目的】
花畑で踊る

【同行者】
ユリア・スメラギ

【行動】
舞踊1で踊る
ユリア姉様、流石にアイドル部で修行されただけのことはありますね…
私も元の世界でアイドルの方々と触れ合ったことがあります
私は異世界を旅する者ですから、アイドルには向いていなくて…

  • この名を誇る
    黒帳 子夜la3066
    放浪者21才|ネメシスフォース×スピリットウォーリア

「ええ、美しい光景ですねぇ

○行動
同行者:白野飛鳥(la3468)
呼称:飛鳥さん
義理の甥

珍しく洋装。膝下のスカートの服にて
飛鳥さんと踊る
自身が身体的接触を苦手としている為密着する必要のあるダンスは控えるが、それでも甥のこれからの幸いを願いつつ
なお子夜も踊り慣れている訳ではない
「案外難しいですが……戦いにて回避するものと思えば意外といけますね

髪に花を差される時、照れくさくなる
持ち帰り保存をしなければ
「ありがとうございます、飛鳥さん。美しいものを身に着けるのは不慣れですが……それでも

同行:ふゆ(la3621)婚約者

村の花祭という、本職の研究対象に目を輝かせる冬呼を微笑ましく見守りながら
彼女の聞取り調査などを手伝う
(花嫁への祝福か。村人の話を聞いていると、幸せを願う優しさを感じるな…)
自分も冬呼を祝福される花嫁にしようと心に

ダンスは故郷の立場上嗜んでいる
手を差出し跪き、冬呼が手を預けたら立ち上がってリードし踊る
「…ランテルナでも踊ったことを思いだすな
想いを告げる直前で、とてもドキドキしていたのだと笑いながら
「バレてなかったのなら良かった
「だが今も、きっと何時までも、貴女にはドキドキし続けるのだろう…二人で幸せになろうな
抱き寄せ額に誓いの口づけを再び

ラシェルla3428と花祭りを楽しむ
「わぁ…空が広いの!
綺麗な景色と音楽にそわそわ
踊りたいが…自分から殿方をダンスに誘うのはお行儀が悪いという感覚が身についてる
兄の腕を遠慮がちに両手で掴む
踊りたいと視線に込め目を輝かせ見上げる
意図察してもらい笑顔で手を取る
「喜んで
<祝福>の結晶を展開し演出に加え華やかに踊る
「私なりのお祝いの気持ちだ
兄に抱えられ回る時はアトラクション気分で楽しい
踊り終わり優雅に一礼

虹の下で兄と一緒に花を摘む
小さく花束にまとめて嬉しそうに笑っている

ルシla3427と花祭りを楽しむ
「これは…見事だな
綺麗に咲き誇る花畑に感嘆
「のんびり花を見て回るのも良さそうだが…ん?
腕を掴まれ妹に顔を向け、意図を察する
軽く会釈し微笑んで手を差し伸べ
「一曲、踊っていただけますか?
堂々とリードし、妹がのびのび踊れるようにしっかり支え、息ぴったり優雅に踊る
「…綺麗だな
妹の祝福に目を細める
最後は妹を抱え上げくるくる回り、一礼
安全に配慮しつつ、願いを込めて弓を引き大空に虹をかける

その後は記念に花を摘ませてもらう

  • 羽ばたく導きの鳥
    白野 飛鳥la3468
    放浪者21才|グラップラー×セイント

「お花畑、綺麗ですね

○行動
黒帳子夜(la3066)と同行
呼称:トバリさん(無意識にだとトバリ伯母さん
義理の伯母

ダンスの経験は学校の授業くらいのものだったのでほぼほぼ初心者
それでも楽しめればという思いで踊る
どちらかと言えば、密着して踊るものよりも距離を取って踊るものを中心に
「起源は花嫁の門出を祝うもののようですが……これからも、トバリさんと何かしらの形で過ごせたらと
「いつまでも子供ではいられませんが…

途中、花を一輪摘んで伯母の髪に差す
「トバリさん、失礼します。……思った通り、お似合いです

  • 比翼の鳥・連理の枝
    神取 冬呼la3621
    人間16才|ネメシスフォース×グラップラー

同行:婚約者のアウィンさん(la3388

始めに文化人類学研究者として祭の取材を
「詳しいお話を伺ってもよろしいですか?
村人に元の行事がいつまで行われ、廃れた時期に
代用風習があったかなどを聞き取り
「貴重なお話ありがとうございました
礼は丁寧に(暖かくて、良いなぁ。)ほっこりメモ取り

後は実体験も大事、ということもありダンスに参加
アウィンの手を取り、共に踊る
「ふふ。あの時もとても頼りがいあるリードだったから
緊張してたの、わからなかったよ
二人の大切な日を思い出しながら
「私も、何度でもドキドキしちゃうかな
…ずっと、幸せになろう、二人で
誓いを笑顔で受ける

  • 友情は我が力
    文室 優人la3778
    人間22才|グラップラー×スピリットウォーリア

●同行
霜月 愁(la0034) 大事な友人

幸せを願う、に最近思う所があって参加
まずは観光として素直に行事を楽しむ
踊り…は、得意じゃないけど、武道で体幹と足さばきは鍛えてるから見様見真似でどうにか
「こんなもん…?愁から見てどうだ?大丈夫、かな」
とか、二人で楽しむ

愁は、色々辛いものを一人で背負ってて。普通に生きてきた俺がそれを分かってやるのは難しいかもだけど
…だから俺は、普通の、当り前な日常を共に出来る友人として彼と居られたらなって
それで先日、彼が「当り前の幸せをちゃんと受け止める」って言ってくれた事が嬉しくて…これからの、そんな日々を願って

花も折角だし記念に少し摘んでく

【心情】
 「空は青いしいい天気だ。花のいい香りもして、本当にいい場所だな。」

【行動】
 相手はいなくて1人で踊っても幸せになれるらしいから、俺は1人で踊るよ。
舞踊1スキルを使用して、それなりにカッコよく踊ろう。

踊ってスッキリした後は花を貰いに行くよ。
小さな花束を作って持って帰る。
持って帰った花束は、亡くなった恋人の墓前に供えるつもり。
生きてたら2人で来ただろうな、なんて想いを馳せる。

「綺麗な花だな。花束にして貰って帰りたいんだけど。」
「幸せな恋人達がより幸せになるように祈るよ。」



 さわりと風が吹く。
 優しい、穏やかな風が吹く。
 花を揺らして、音を乗せて。そこにいる人々の袖や裾をなびかせて。

 幸せを運ぶ、風が吹く。




 アンヌ・鐚・ルビス(la0030)は花畑の真ん中で踊りを魅せる。ワルツの三拍子にヒップホップを当てはめて、跳ねて回ってまた跳ねて。
(ダンスってのは挨拶みたいなもんよ)
 感情の発露。或いは自己表現、自己紹介。個としての自身を表すのに照れる必要などない。
 エオニア王国の傍ら、鄙びた小村で巡り合えたこの景色。美しい花々に驚き、浮き立ち、興奮したこの想いを。自身をこのダンスに込めるのだ。
 美しいもの、珍しい者、芸術品──そんなものを蒐集する彼女にとって、この風景そのものが魅力に溢れているのだろう。
 気持ちを前面に出した彼女の踊りは明るく陽気に、見る者が見れば自らも踊りだしてしまいそうなほど高揚させる。そんな踊りを花々も楽しんでいるように共に揺れた。
 彼女の踊りが、咲き誇った花々が──世界をより鮮やかに彩るような1シーンだった。

 周りの観光客、そしてライセンサーたちの踊りを見よう見まねで真似てみる文室 優人(la3778)。霜月 愁(la0034)はその姿に瞳を輝かせていた。
「良い感じ! 武術をやってる人の動きって綺麗だなあ」
「そうか……? 大丈夫ならいいんだが」
 愁から見て問題ないなら、きっとそれなりに踊れているのだろうと優人は少しばかりホッとする。他でもない愁ならどんな踊りを見られても構わないが、やはり下手よりは上手い方が良い。
 じゃあ愁も、と花の中へと誘われる。自分も優人同様に踊りはあまり分からない。けれど目の前の大切な友人との時間を思えば、何となくでも体は動き始めた。
(……うん。幸せだ)
 幸せになっていいのだろうか。まだ迷う時はある。両親を犠牲に生き残った愁が得て良いものなのか。
 彼が背負っているそれを全て分かち合う、ということは優人にも難しいことだろう。だからこそ普通の、ありふれた日常を──当たり前の幸せを共にできる友人として在りたい。
 そしてそう思ってくれる優人がいるからこそ、まだ罪悪感を覚えながらも愁は『幸せを受け止めたい』と思えたのだ。
「なあ、愁」
「何?」
 呼ばれた愁は視線を優人の方へと向ける。ああ、この人にどれだけの感謝を贈ったら伝わるだろう。どれだけ祈ったら彼は心の底から幸せを得られるだろう。貰った分の幸せはいつか返せるだろうか。
 ──けれどもしかしたら、返す頃には今よりずっとずっと大きな幸せを貰っているのかもしれない。
「あとで花、摘んでいこう」
 これからの日々が当たり前であることを祈って。
 これからの日々が幸せであることを祈って。
 想いを込めながら──2人で小さな花束を作ろう。

 初々しいカップルが花畑で手を取って、くるりくるりと回って踊る。水無瀬 奏(la0244)の紺色スカートがそのたびにふわりと広がり、ステップに合わせて吉良川 鳴(la0075)のペンダントトップに当たる銀梅花のペアリングが小さく跳ねた。
「たまには、こういうのも良い、な?」
「うん、息ぴったり!」
 鳴と奏は視線を合わせて笑みを浮かべる。回って回って、回りすぎると目が回ってしまうから小さくステップを踏んだりして。気取らない、他人へ魅せるものではないダンスだが、そもそも誰かへ見せたくて踊っているわけではない。
 見えれば良いのは互いだけ。ありのままに踊れるのならそれで良い。さらに願うなら──このダンスを見て微笑ましく思えるような、幸せを感じられるものであれば良いと思うだけで。
 最初は花畑でダンスだなんて、と新鮮さや意外さを感じていたことは否定できない。けれど解放感に溢れたこの景色が、揺れる花々が、匂いたつ香りが立派なステージだ。
 どちらからともなくステップをやめて、少し休もうかなんて笑い合って。2人は花畑の中へとしゃがみ込む。最も、鳴がしゃがみこんだから奏はそれに倣ったと言うべきか。
「鳴くん?」
 彼が背を向けてしまったので覗き込もうとする奏だが、上手い事ガードされてしまう。どうやら見せたくないもののようだが──。
 むぅ、と口を尖らせる奏。振り返った鳴が頭を撫で、その目の前に鮮やかなミニブーケを出す。
「……ほら? どうぞ」
「わぁ!」
 その途端にぱっと表情を輝かせた奏はブーケを受け取りクルクル回る。スカートの裾が広がって、花束が風に揺れて。
 しまいには胸の前でぎゅっと抱きしめて礼など言われるものだから──。
「うむ! 可愛い!」
「はわっ」
 奏は抱きしめられる感覚に目を丸くし、次いで唇に当てられた彼のそれに耳まで真っ赤になったのだった。

「君はずっとここにいるの? 花畑、きれいねぇ」
 そよぎ(la0080)はすっぽり花畑に包まれながら言葉を交わす。誰に? そこにいる誰かに。
「……へぇえ! そうなのねっ」
 その言葉は誰にも聞こえていないのだけれど、そよぎの耳には聞こえているし見えている。ここにずっと、昔からいることも。今そよぎと同じようにしゃがんでいることも。
「みんなくるくるーって踊ってるの。楽しそうねぇ」
 そよぎの視線は遠くで踊っている者たちへ。その間も耳ではしっかり聞こえない声を聞いていて、ふんふんと相槌を打っているのだ。
「ね、僕と踊ってくれる?」
 ぱっと立ち上がったそよぎは誰もいない場所へ手を伸ばす。そこに何かの感触があったのだろうか──そよぎは嬉しそうに笑顔を浮かべると、歌いながら『誰か』と踊り始めた。
「たんたんたーん、くるくるー!」
 歌って、踊って。見えぬ誰かとそよぎは、共に。

 クララ・グラディス(la0188)は花畑でくるり、くるり。長い金の髪が陽光を受けて光り輝く。
(何かよくわからないけれど)
 踊れば幸せになるのだと言う。踊れば良いのだと言う。ならば──思うがままに踊れば良いではないか。
 別に幸せでないわけではない。むしろ嬉しいことは沢山あって、今は幸せで。だからきっと、ここで踊るのは──この幸せが消えてしまわないように。

 今日くらいは煙草も後で、酒も軽く。何なら足取りも気分も軽い。
(なんだかんだで戦争はまだ続くし)
 この先に暗いことが待っていると知るならば、今この時は笑って楽しんでも罰など当たるまい。
 そんな向野・A・黒子(la0227)は花畑の向こうに桜色の髪を見つける。それはもぞもぞ動いたかと思うと、何かに誘われたかのようにこちらを向いた。少し遠目だが、きっとその左眼にはピコン! とエクスクラメーションマークがついているに違いない。
 たたたっと駆けてくる桜壱(la0205)の控えめなタックルを受けながら、黒子は手に持っていたそれをぱさりと桜壱の頭に載せた。
「ちょいと御嬢さん。一曲どうですか?」
「……! はい、ぜひ!」
 頭に載せられた花冠にエクスクラメーションマークを増やしながら頷く桜壱。先ほどまでこれを頑張って作ろうとしていたのだが、どうにも上手く作れないのだ。踊ったら黒子に教えてもらおう。
「Iもできるでしょうか。映画で見たような、黒子さんがくれたような丸い輪っかにするの」
 踊りが終われば桜壱は再び花を摘んで、黒子に教えてもらいながら花を編む。綺麗に作れるように、出来たら人にあげられるくらい上手にできるように。
「……できました!」
 嬉しそうに輪っかを持ち上げる桜壱。その中にピンク交じりの金髪が揺らめいた。
 ──アルバ・フィオーレ(la0549)だ。
 駆け寄った桜壱は先ほどと同じようにアルバへ控えめに抱き着く。
「ダンスダンスするお祭りですよ! Iと一緒に踊りましょ!」
 んばっ、と出される両手。顔を綻ばせたアルバは桜壱の手を取り、綺麗なワルツでリードする。対する桜壱は飛んだり跳ねたり、アルバに合わせてくるくると回ったり。その周囲を桜の花弁が舞い散って、キラキラひらひらと輝くようだ。
 美しいそれに目を細めながらアルバと桜壱はダンスを終えた。桜壱は手の甲に彼女からの口づけを受け、ぱちりと目を瞬かせる。
「親愛なる私の友人、貴方が幸せでありますように」
 それは花の魔女のおまじないで──祈りだった。

 桜壱と黒子と分かれ、1人どこまでも行くアルバは音楽も届かぬ場所まで来てようやく止まる。彼女はくるりと周りを見て無人である事を確かめると、靴を脱いで裸足になった。
 息を吸う。空を仰いで、目を細めて。
 タンッと軽やかに踏み出した足は止まることなく踊り始める。全身の──花の妖精の血が踊れ踊れと謡うのだ。
 ──これがきっと、ラストダンス。
 日々動きづらくなるこの体は、恐らくもう踊れない。踊れるほどの万全な体調にはならない。
 だから最後に、心を込めて。
(私は充分に幸せなのだわ。だから)
 世界に祝福を。友に幸多からん事を。
 爪先の1歩から、指の先に至るまで──全身で希う。

「……俺は以前、とある花嫁の門出を祝う事も、幸せを願う事も出来なかった」
 花畑を眺めながら葛城 武蔵介(la0849)が吐き出す独白を、高柳京四郎(la0389)は止めることなく聞いていた。きっと誘われた理由の半分くらいは、このためだろうから。
 武蔵介が祝えなかった花嫁は、かつて自身が好いた者。10歳程度の差だっただろうか。
 彼女は養父の異母妹で。
 彼女は血の繋がらない叔母で。
 彼女は母親代わりのような人だった。
 幼い頃は真実母のように思っていた。年の差からすれば『姉』の方が近いのだろうが、それでもやはり『母』だと思った。
 けれど何もかも、武蔵介の想いでさえも彼女の結婚が変えていってしまったのだ。
「……その存在がどんなものだったかってのは、『なくした』時に初めて本当の意味でわかるものさ」
 自分にとっての相手。それは彼にとっては叔母だったし、京四郎にとっては亡き妻だ。
 なくしてからでは遅いというのに、大抵人はそうなってから気づく。いいや、もしかしたら──なくさなければ、人は認められないのかもしれない。
 武蔵介も京四郎と同じように、『彼女』とは2度と会うことができない。だから──。
「京四郎、俺の兄の代役をしてくれないか?」
 今更かもしれないけれど、彼女のために。そう告げた武蔵介に京四郎は笑った。
「俺でよければ構わないさ」
 2人は手を取り踊り始める。不恰好なそれであったが、らしく見えていれば十分なのだ。
(大事な人の幸せを祝う、素直な気持ちに格好付けなんて必要ない)
 不恰好でも、なんでも。幸せを祝福できるのならば──それで良い。

 祭りがあるから人が集まるのか。それとも人が集まるから祭りをするのか。何はともあれ──花畑にはたくさんの人が集まっていた。
「望、一緒に踊ろうではないか」
 シオン・エルロード(la1531)の言葉に来栖・望(la0468)はふわりと笑った。重ねられた手は暖かく、花の香りが2人を包む。彼らの体を動かすのは聞こえてくる音楽と詩だ。
(祝い事には欠かせぬものだな)
 シオンは望をリードしながらその姿を微笑ましく見下ろす。彼女と踊ることで、一体どのような幸福が訪れるのだろうか。
 そう告げれば、彼女は照れるように笑って。
「……今こうして、貴方から幸福を頂いています」
 そう告げた唇が、今度は少しばかりの心配の色を乗せる。
「私からも、返すことが出来ていればいいのですけれど」
「うん? 互いに分け合っているだろう」
 彼女の心配を払拭するかのように笑えば、望もまた嬉しそうに微笑む。シオンは彼女がくるくると回り、果てにバランスを崩した体をそっと抱き留めた。
「──随分と愉快そうに踊っているな?」
 そう囁けば、望は目を瞬かせて頬を赤らめながら笑う。
「つい、夢中になってしまいました」
 今ばかりは2人だけの世界だったから。束の間目を回して体勢を崩してしまったけれど、再び踊り始めれば望にはシオンしか見えなくなる。
「シオンさんと踊っていると、時間を忘れてしまいますね」
「忘れてしまえばいい」
 嗚呼、いつまでもこの時間が──この幸せが、続きますように。

(……そうか、そうだった。俺は護りたかったんだ)
 鈴木 悠司(la0706)は幸せそうに踊り、歌い、演奏する人々を見て目を細めた。
 青空に色鮮やかな花々が映え、その中で過ごす人々は皆幸せそうで胸の奥が温かくなる。『彼女』も誘えば良かったかもしれない。そうすればこの美しい景色で、彼女が踊る綺麗な姿を見られただろう。
(護るだけじゃない……俺は、俺も笑っていたいんだ)
 護りたい、笑いたい。その2つはどちらか片方が失われてはきっと成り立たない。
 この人たちを、幸せを、素晴らしい笑顔を護るためにどうしたら良いだろう。自分には何の力もないのに。
 ──本当に?
 自身の内に問いかける。何の力もないから何も出来ない。いいや、何もしないから何も出来ない、しないのと同じではないか。
 力はつけようと思えば付けられる。力を得て、何かを出来るようになれば──いつか。力だけが全てでないのだと、思えるようになるのかもしれなかった。

「綺麗ですね」
「ええ。エオニアの復興も、ここまで漕ぎ着けられたわ」
 月鏡 由利菜(la3027)の言葉にユリア・スメラギ(la0717)は頷く。まだここまで、と言うべきか、それとももうここまで、と言うべきか。されどエオニアは確実に復興の一途をたどっていた。
(花嫁の踊り、ねぇ)
 ユリアはちらりと遠目に見える他の参加者を見る。人によっては1人で踊っているようだし、実際1人でも問題はないと言われている。
 けれど。
「私は1人で踊りま──」
「由利菜ちゃんはダンスできる? 合わせられるか、試したいのよ」
 目を丸くする由利菜の手を引き、共に踊り始めるユリア。元より愛するヒトと共になった存在だと言う由利菜は彼女に合わせて踊るも、その踊りに引き付けられる。
(ユリア姉様、流石にアイドル部で修行されただけのことはありますね……)
 由利菜自身も、元の世界ではアイドルと呼ばれる存在と触れ合った経験がある。しかし自身は向いていなった、というのが本音だ。それは由利菜が異世界を旅する者である、というのも理由かもしれなかった。
 ユリアは歌も交えながら、クラシックなダ那須もこなして見せる。自らを見せるように、魅せるように。
(モデル自体も人に見て楽しんでもらうお仕事。アイドルも同じだわ)
 人に見てもらい、楽しんでもらう。人を集めて惹きつける。そんな中で人々には偶像的な姿が出来上がっていくのかもしれないが──。
(あたしは、あたしよ)
 それに抑圧されることはない。他人の為に自らを縛る必要は、ないのだ。

「お花畑、綺麗ですね」
「ええ、美しい光景ですねぇ」
 白野 飛鳥(la3468)と黒帳 子夜(la3066)は並んで花々を見やる。風がそよいで、子夜のスカートの裾をふわりとなびかせていった。
 踊りましょうか、と言ったのはどちらだったか。
 手を繋ぐ程度の、密着しないダンス。飛鳥のダンススキルなどほぼ初心者レベルだが、子夜と共に楽しめるならばそれで良い。
 子夜もまた、彼がこれから幸せになれるようにと願いながら踊る。その動きはぎこちないが、飛鳥に合わせて踊る首元では先日贈られたネックレスが動きに合わせて跳ねた。
(これからも、トバリさんと何かしらの形で過ごせたら……)
 飛鳥のそんな願いは叶うだろうか。いつまでも子供ではいられないけれど、それでも変わらず在りたいと思うことは、決して間違いじゃない。
「トバリさん、大丈夫ですか?」
「はい。案外難しいですが……」
 慣れない動きはどのように例えても、やはり慣れないもので。休みましょうと花を眺めることにした飛鳥は、ふとその場の花を一輪摘んだ。
「トバリさん、失礼します」
 子夜の方へ花を持った飛鳥の手が伸ばされる。手首でバングルがきらりと光り、目を瞑った子夜は髪に触れられた感触で目を開いた。
「……思った通り、お似合いです」
 そう微笑む飛鳥の手に先ほどの花はない。花は子夜の髪に差されていた。
「ありがとうございます、飛鳥さん。美しいものを身に着けるのは不慣れですが……」
 頬が熱い。だって照れ臭いもの。けれど彼がくれたものだから、ちゃんと持ち帰って保存しよう。
 押し花にして──これを見るたび、ここで彼と踊ったことを思い出すのだ。

 花畑には幸せを呼び込むために踊る者たちばかり──そんな中で、神取 冬呼(la3621)は嬉々としながら村人たちへ取材していた。
「すみません、詳しいお話を伺ってもよろしいですか?」
 アウィン・ノルデン(la3388)の婚約者にして本職・文化人類学研究者。彼女の様子にアウィンは目を細めながらその手伝いをする。具体的には聞き取り調査だが、村人たちも話を聞いてくれることを喜んでいるようだった。
 村の過疎化が進み、廃れた時期にも音楽ばかりは変わらず引き継がれていたらしい。現在奏でられている音楽は真実、伝統の音楽と言うわけである。
「貴重なお話、ありがとうございました」
 頭を下げた冬呼はアウィンのもとへ。調査は聞き取りだけに及ばない。実体験も重要だ。
 アウィンが手を差し出して跪くと、冬呼が手を重ねる。立ち上がったアウィンがリードしながら踊り始めると、2人はどちらからともなく視線を合わせて微笑んだ。
「……ランテルナでも踊ったことを思い出すな」
「ふふ。あの時も頼りがいあるリードだったよ」
 あの時は想いを伝え、想いを繋げる直前の事。アウィンは緊張していたのだと言うけれど、冬呼は全くそう見えなかった。最も、これだけ近くにいれば互いのドキドキなんてすぐにわかってしまうのだけれど。
「きっと何時までも、貴女にはドキドキし続けるのだろう」
「私も、何度でもドキドキしちゃうかな」
 胸の高鳴りを共にするこの人となら、きっと幸せになれる。いいや、2人で幸せになるのだ。
 アウィンに抱き寄せられた冬呼は額に熱を感じて、嬉しそうに笑った。

「わぁ……空が広いの!」
 ぱぁぁ、と瞳を輝かせたルシエラ・ル・アヴィシニア(la3427)が兄であるラシェル・ル・アヴィシニア(la3428)を見て──それから何を思ったのだろうか、兄の腕を遠慮がちに両手を掴んだ。
「……ん? ルシ?」
 目を瞬かせたラシェルが見たのは瞳をキラキラと輝かせた妹。その瞳は『踊りたい!』と雄弁に彼女の想いを語っていた。
 妹にとっては久しぶりにゆっくりとした休息の時間。のんびり花を見て回るのも良いだろうと思っていたのだが、他でもない妹の願いである。ラシェルは軽く会釈すると、その手をルシエラへ差し伸べた。
「一曲、踊って頂けますか?」
「──喜んで」
 重ねられる手。兄妹の息が合った踊りは優雅に彼らを魅せる。ルシエラの周囲を想いの結晶が輝いて、花畑へ落ちるようにゆっくり散っていった。
「私なりのお祝いの気持ちだ」
 目を細める兄ににっこりと笑って。皆へ幸せが訪れるようにと祈った兄妹は、最後に兄が妹を抱え上げくるくると回って踊りを終えた。
 誰もいない方向を目指して光の矢を放てば、幻影のように残る虹が空へかかる。その下で仲良く花を摘んで、2人は嬉しそうに笑顔を浮かべた。

 空は突き抜けるように青く。花は立ち上るように香り。
(……本当にいい場所だな)
 1人踊る日下部 槐(la4252)は、束の間その光景に目を細めた。
 相手がいなくても、1人で踊っても幸せになれる祭り。果たしてその幸せが何を指すのかわからないが、槐もいつか幸せを掴めるかもしれない──とやってきたのだった。
 気がすむまで踊ったら、適当に散策して。同じように散歩していた、村人らしき人物へと槐は声をかける。
「ここの花は花束にして持って帰っても?」
 もちろんと笑う村人に礼を言い、槐が作ったのは小さなブーケだった。
(……もしも生きてたら)
 恋人が生きていたら──共に来ただろう。この素晴らしい景色を見るために。槐は花束を見下ろして小さく笑い、立ち上がった。
 彼女はナイトメアに殺され、ここまで来ることはできない。だからせめてもの土産にここの花を持って帰ろう。彼女の心が少しでも安らぐように。
 ざあぁ、と強めの風が吹いて槐の背中を押していく。花が一切に風へ流され揺れた。
 これ以上不幸にならないように。
 ここにいる全ての人が、より幸せになるように。
 槐はそう願ってやまないのだった。


 ──そして夜。何もかもが眠り、月明かりの照らす下。音楽もなくなったそこには、たった1人男が立っていた。
 彼は音もないというのに自由気ままに踊り始める。眠る花を起こさぬように。眠る風を吹かさぬように。
 静かに踊り続ける男、京四郎が願うことは。
(花嫁って言うには時間は経ち過ぎてるが……)

 ──そっちでも幸せにな、真尋。

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