オープニング詳細|WTRPG11 グロリアスドライヴ
  1. グロリアスドライヴ

  2. SALF本部

  3. 【果冠祭】ゆるキャラナイトメアを倒そう!

【果冠祭】ゆるキャラナイトメアを倒そう! 久遠由純

形態
ショート
難易度
易しい
価格
1000
ジャンル
バトル 
参加人数
73~7人
予約人数
10010100
基本報酬
160000G
160SP
1600EXP
おまけ報酬
20000G
相談期間
3
締切
2019/09/02 12:00
完成予定
2019/09/12 12:00
機体使用
-
関連シナリオ
-

●地中海に浮かぶ
 ナイトメアによって壊滅し、国という形を維持するのすら困難な『エオニア王国』
 国を背負う幼い王女は、考えた。
 途絶えている祖国伝統のお祭りを復活させられないか、と。
 国主が前に出て、明るい話題を供する事が大事なのだ。
 この国の未来は続いていくのだと示す必要があるのだ。

 もともとの祭りと同じものは出来ない。
 例えば、果物を大勢でぶつけ合うメインイベント。食べ物を無駄に出来るほど、国の財政は豊かではない。有り体に言えばむしろ貧乏だ。


 ――ぶつけるものは、ペイント弾。
 使われるはずだった果実は、沢山の料理に変えて皆で食べればいい。

 ――ここは今やSALFの前線基地。
 古きに拘らず彼らにとっても楽しいものにするべきだ。

「我と共に、全員が参加者になれる楽しい祭りを作っては貰えませぬか」


●ゆるキャラ?
 国を挙げてのお祭りということで、王宮から離れた町でも、屋台や移動販売車の並ぶ通りや広場が急遽できたりした。

 本来の祭りではぶつけ合う特産品の果物ミーベルを使ったスイーツはもちろんのこと、ミーベル酒も振舞われたり、串に刺した肉を焼いたものやそれをパンに挟んだもの、どこで聞きつけたのか焼きそばやじゃがバターの屋台などもあったりする。
 とにかく祭り一色で町は賑わい、珍しく老いも若きも、人であふれていた。

 そんな屋台の並ぶ通りの一角に、等身大のミーベルの着ぐるみ? が現れた。
 ピンク色の丸っこい体から直接もふもふした手足が生えた体型で、正面には落書きのような目と笑った形に開かれた口がある。まつ毛の線が三本目に付いているところから、これは『女の子』らしかった。
「なんだ、ゆるキャラか?」
「あんまり可愛くないねー、あはは」
 公式にそんなマスコットキャラを作ったとは誰も聞いていなかったが、祭りだし、誰かがはしゃいで勝手に作ったのだろうと皆が思った。
 そういう所も祭りらしいではないか。
「変なキャラー!」
「なにこれ、ミーベルちゃん?」
 小学生くらいの子供が二人、『ミーベルちゃん』に寄って行く。
 と。

 ミーベルちゃんの雑な目から怪光線が発射された!
 七色の光が子供達に浴びせられる。

「うわッ!」
「え、なに!?」
 が、一瞬眩しかったくらいで他には特に何もない。光線を発した当のミーベルちゃんも、『何かありました?』的にスンッとしている。
「? なに今の」
「ミーベルちゃんの必殺技なの?」
 不思議に思いながら子供達が着ぐるみに話しかけるが、着ぐるみは手を振ったりとか体を揺らすとか、そういったゆるキャラらしい動きを全くしなかった。
(中の人の具合でも悪いのかな?)
 と思った子供達は無反応のミーベルちゃんに飽きて、屋台の食べ物に興味を移した。

「おじさん、これ一本ちょーだい!」
「はいどうぞ! まいどあり!」
 怪光線を浴びた少年が屋台で買った串焼きの肉にかぶりついた途端。
「うえっ!? なにこれ、まずいよおじさん!」
 思わず肉を吐き出す少年。
「はあ? そんなわけないだろう? 変なこと言って返金させようって魂胆か」
「ち、違うよ! ホントにすっごくマズイんだって!」
「まだ言うかこいつ!」
 などと言い合っていると、かき氷の移動販売車の前でも、
「え~っ、なんで!? 全然おいしくない、これ」
 と顔をしかめている少女がいた。彼女もさっき少年と一緒に怪光線に中っていた。
「ちょっと食べてみてよ」
 少女は自分のミーベルシロップのかき氷を連れの友達に一口食べさせてみる。
「ん、おいしいよ?」
「うそ~!」
 そのやり取りを見た少年と串焼き屋のおじさんがもしや、と思っていると、ミーベルちゃんがまた人々に怪光線を発射していた。

 み゛―――っ。

「え? 何したのあのゆるキャラ」
「さあ? 光出してたけど」
「変なの」
 光を浴びた若者が手に持っていたフライドポテトを食べる。
「ぶっ! くそマズっ!」
「このジュースもまっじィ!? うそだろ、さっきまで普通に美味かったのに!」
「あいつだ! あのゆるキャラ! あいつの光線を浴びると食べ物がおいしくなくなっちゃうんだよ!」
 少年の声に周りの人が一斉に『ミーベルちゃん』を見た。
「こいつナイトメアだ!」
「光線を浴びたらメシがマズくなるって? 逃げろ!」

 わーーーっとミーベルちゃんから逃げ惑う人々。
 しかしミーベルちゃんは一体だけではなかったのだ!
 黄色、水色、黄緑色のミーベルちゃんが逃げる先々に現れ、人々に怪光線を照射していく。
「うわああやめろー!」
「俺は美味しく食べたいんだあぁ! ぐはっ、マズッ!!」
 まさしく現場は阿鼻叫喚。

 お客達の味覚が変えられたら屋台の売り上げに響くし、せっかくの祭りなのに皆が楽しめなくなってしまっては台無しだ。
 ということで、店を出している人達からこの奇妙な『ミーベルちゃん』を討伐してくれとの依頼がSALFに舞い込んだのだった。

※ナイトメア『ミーベルちゃん』4体を倒してください。

〈ナイトメア×4 攻撃型 危険度1〉
・体長1.7mくらい。ミーベルのゆるキャラのような外見をしています。女子らしい。ピンク、黄色、水色、黄緑色がいます。
・主な攻撃
 怪光線:目から七色の怪光線を発射します。光線を浴びると食べ物や飲み物がくそマズく感じるようになってしまいます。射程5。
 その他の攻撃力は皆無です。殴られたりしてもダメージはありません。とにかく光線を撃ってきます。
・現在は屋台の通りをうろつきながら、人々に怪光線を浴びせ中。

※怪光線の効果はナイトメアを倒してから数分後に消えます。(多少の個人差アリ)

〈その他状況など〉
・時間は午後2時頃。
・現場は町のメイン通りで、400mほどの道の両側に屋台や移動販売車が並んでいます。人が通っている道幅は8mくらいです。車両は通行禁止。
・逃げる人々やナイトメア出現を知らず屋台通りへ向かう人など、人はいっぱいいますので、色々気を付けてください。
 ライセンサーだと分かれば素直に協力してくれるでしょう。

※戦闘後は自由に屋台や移動販売のグルメをお楽しみください。グルメはクレープやかき氷、アイス等のスイーツから、串焼き肉、ピタパン、焼きそば、フライドポテト等、ありそうなものならあることにしていただいてOKです。
※戦闘6、グルメ4くらいでプレイングを書いていただいて大丈夫です。わざと光線を食らって「マズイ!」っていうリアクションからの効果が切れて「超ウマッ!」っていうコメディふうのプレイングもアリですので、自由に書いてみてくださいね。

※ちなみに、ミーベルは桃のような甘さと柔らかさの、エオニア固有の果物です。

こんにちは、久遠由純です。

今回は連動の雰囲気に合わせてお気楽な戦闘ものにいたしました。アホっぽいナイトメアです。
なので戦闘未経験の方でも安心して参加できますよ~。

ライセンサーにも楽しんでもらいたい、という王女の気持ちを汲んで、ぜひ戦闘もグルメも楽しんでいただけたらと思います。

よろしくお願いします。

  • 新たなる道
    黄昏 空la0099
    放浪者18才|スピリットウォーリア×ゼルクナイト

ロードリーオーラで敵を自分に引き付ける
必然的に敵に囲まれることになるが、その一角にさえ近寄らないように大声で周囲の一般人へ声かければ誘導もしやすいはず

(カラフルな同じ顔のゆるキャラに囲まれているオレって…なんかシュールだな(白目
怪光線や打撃攻撃を食らっても…あれ?全然痛くない
前衛として張り切る
とりあえず自分には攻撃が効かない…ようなのでアーリーガードも使い他の人へは攻撃がいかないようにしてみる
敵が密集している状態なら大剣+幻想之刃で一網打尽に出来るだろう
他の皆もいるし、一体ずつ倒していければいいよね
一般人に被害がいかない事が第一だ
追撃に関しても大剣での攻撃をメインに行っていく
ただし、一般人の誘導が未完了で周囲にいる場合、大剣を振り回すのは危険な場合、直剣に持ち替えて戦闘を行う

戦闘終了後
折角なので屋台を楽しむ…のだが…集中攻撃を受けたならばかなり蓄積ダメージ(?)があるはず、しばらくは味覚がおかしいかもしれない
(甘いものを食べているはずなのに甘く感じない。やはり世の中そんなに甘くないか)
まぁ、でも、味覚を犠牲に平和を取り戻せたなら、それでいいか

幼少期は食事は単なる栄養補給の行為でしかなかった
なんかそんな頃があったなんて今の自分からじゃ信じられないな
味覚おかしいので顔をしかめつつも食べる

せっかくなので他参加者や王女さんとも交流したいな

  • 四つ葉の白い花
    cloverla0874
    ヴァルキュリア17才|ゼルクナイト×セイント

>心情
「ナイトメアの見た目の格差ってどーにかなんねーのかな…」

>準備
可能であれば避難誘導とミーベルちゃんの光線がどんな効果なのかを聞く

>行動
「(集められたミーベルちゃん見つつ真顔)…丸い…こう、二つづつ並べるとさ…」
「おっぱいだ!なあ、そうだろっ?!俺的には有りだと思う!!そっくりだよな!!(超爽やかな笑顔)」
ミーベルちゃん×2でおっぱいと自己解釈
つまりミーベルちゃんは巨乳二人分

参加者がロードリーでミーベルちゃんを引き付け集まった所である程度思いの丈を叫び、
攻撃開始。ヘビィバッシュ/エクストラバッシュ使用

>戦闘後
「うんうん、美少年とスイーツっていうのも絵になるよなー。
これでどっかにいいおっぱい(Dカップ以上)が落ちてたら言う事ないんだけどさー」
クレープやアイス等、せっかくなのでミーベルを使用した甘いスイーツ系を食べる

※アドリブ・交流可

●心情
「ダチの料理人が来たがっていたが・・・生憎別の依頼でね」
「代わりに、俺が相手だ・・・俺が貴様らの絶望だ」
メシマズ悪夢を友人の代わりに倒しに
●目的
ミーベルちゃん(以下悪夢)の討伐&民間人を極力守る
自身は友人の代わりに&祭りを盛り上げるために屋台をする
●準備
屋台の準備を持っていく
●戦闘
依頼中は民間人を守る事をを重視し
民間人に怪光線しようとする悪夢には心射撃を撃ち込み行動不能にして止める
(届く射撃武器で)
又、自分の近くにいる民間人が狙われたら庇って守る

味方が悪夢を引きつけている間は、離れた場所で散弾銃でエリアスナイプを使用
一気に銃弾の届く距離に近づきながら散弾銃スナイプを叩きこむ
「果汁をぶちまけろッ」

その後は心射撃を撃ちこみ、行動不能にしたりしつつ
敵が行動不能時や隙があれば大鷲の爪翼装備で旋空連牙・力を悪夢に叩きこむ
「押し込む!」

敵の攻撃に対し民間人に被害が及ばない場合は回避を選択

●戦闘後(舌回復後)
戦闘後は許可がもらえたら、焼きトウモロコシの屋台をする
「折角の祭りだしな。美味しいから食べると良い」
作った焼きトウモロコシを他のPCや皇女さんにふるまい。
喜んでくれたら嬉しいかなと

後他のPCに誘われたら交流に参加して騒ぐ

  • 聖ママ
    la2593
    放浪者20才|ゼルクナイト×スピリットウォーリア

何かメイド服で登場。
アドリブ、他PC様との絡み歓迎。

〇アナウンス
SALF経由でお祭りの企画本部と情報共有、現場に到着と同時にスピーカーなどがあればアナウンスを入れます。
木などの高いところに登り、無かったら友人の卸ちゃんの上(←)から索敵しつつアナウンス開始。
「皆さまこんにちは。毎度おなじみ、SALFのライセンサーでございます」
「会場に乱入者が現れました。直接的な危害を加える存在ではありませんが、条例に従い排除を行います」
「焦らず。押さず。〇方向までご移動願います。お祭りの早期再開の為にご協力をお願いいたします」
話術を使い、会場の皆さんがパニックを起こさない程度に情報を素早く拡散、協力と避難の効率化を行います。

「推して参ります」
メイド服を脱ぎ捨てるとぴっちりのSALFスーツ。
大鎌を取り出し、髪と瞳を蒼く染めていざ出撃。
光線は真っ向から受け、最短距離を狂化を起動しながら突撃。
周辺に被害が及ばないように、識別起動の幻想之刃でミーベルちゃんを輪切りにします。

「少し可愛いので気が引けますが、果物の国にお帰りなさいませ!」

戦闘が終われば武器を収めて屋台巡り(SALFスーツのまま)
ジャガバターを肴に一杯やります。

「う、な、なんだか凄く変な味に。いえ、ですが、じゃがいもに罪はありません」
「お酒もなんだか変な味に」
酔うと脱ぐので適当に阻止して下さい。

  • 優しくささやかなねがい
    la3088
    放浪者20才|グラップラー×スピリットウォーリア

やぁん、美味しそうなもんぎょうさんっ♪(目をキラキラさせ)
これ片付けた後遊んでえぇんやろ?まっかせときぃ♪

(串焼き片手に参戦)
はいはぁーい♪小さい子ぉもかわえぇ子ぉもお姉さん等も危ないよって早う下がってなぁ?
そっちのおっちゃんと兄ちゃん等もさっさ下がり
もぐもぐごっくん)さて…アンタぁ!食べもんに悪戯やなんかいっちゃんやったアカンねやで!(びしぃっと指差し

避難勧告?はとりましよるけど、今んとこ避難中のアレでケガしたん以外は…居らんっぽいな?
問題はあの光か…気ぃつけよ(食べ終えた串をゴミ箱にポイ

空がオーラ使うてくれるらしいし、集まったらツイストぶっこむんやけど
集まらんかったら女子供狙う奴優先な
他は任すわぁ
とりま光線妨害に目潰し…試すんは基本やろか?
(効果無)
ぎにゃぁぁぁぁぁっ!?!?!?
んんん口に残ったさっきの串焼きの味がヤバイ…
ヤバイ以外言われへんヤバイ…っ!!(尻尾ぶわっ

んんん絶対許せへんねんからっ!(涙目
旋空連牙で各個撃破
光線は泡沫幻舞で避けるわ
小細工無しではっ倒す!
食べもんの恨みは怖いんやでぇ!?

終わったら口直し!!
っちゅーてもさっきのんが有るからちょい怖いんやけど…
どうせやし皆で回らん?
ちょっとずつ色々食べたいやん?目指せ!全制覇!!
…鴨…美味しそうやん…なぁ…(じゅるぅ
っとと、アレもライセンサーか(ごしごし

  • エージェント
    卸 椛la3419
    放浪者20才|セイント×ゼルクナイト

「こうすれば……私も頼りに見えるかしら」
SALFの制服を着用し、ライセンサーとアピール
(戦闘任務は初めてだけど……私にできるかな。何かあったら、珠様もいるから大丈夫よね)
珠様は先輩として慕っています

避難誘導を主に行動
「怪我人の報告がない事から、現段階の脅威度は極めて低いとのことです。歩きながら、ゆっくり離れてください」
敵の方向へ移動しつつ、自身が来た方など確実に安全だと分かる方向や室内への避難を呼びかける

敵補足後は盾を構え、常に敵の目線の方向へ移動
民間人の方向へビームが向かうようであれば身を挺し庇い
余裕がない場合は屋台の裏など近くの物陰に逃げるよう指示し、動けないものが居れば抱えて避難させる
「ここで押さえます!大丈夫、落ち着いて」

「可愛らしいけど、人にとっては脅威でしかないものね。早く消えてもらいます!」
戦闘は誤射防止の為至近距離でのフレイムロードを

「大丈夫、もう少ししたら治りますからね」
討伐後は民間人のケアを
怪我人や気分の優れない方に寄り添い救護所や座れる場所に移動
ステージなどがあれば脅威が去ったアナウンスも流しお客さんが戻れるように

一通り落ち着けば念願の屋台巡り
フォローも兼ね影響が大きそうな場所を中心に、時間と予算が許す限り買い込み
因みに珠様が脱ごうとすれば全力で阻止
「珠様落ち着いて!これ美味しいですから一緒に食べましょう!?」

  • 葱を背負った
    la3453
    放浪者10才|セイント×ゼルクナイト

アドリブ絡み大歓迎
●心情
くわっくわっ!
お祭りを台無しにする謎のもこもこぶっつぶーす!かも!
●準備
周囲の人達へライセンサーであることを示し、ナイトメアが出現したため危険なので退避をお願いするかも
鴨はそんじょそこらの鴨じゃないかも!
ライセンサーかも!
ここは危ないので逃げて欲しいかも!

退避誘導後は警察組織などに戦闘している場所へ立ち入らないように通行止めしてもらいたいかも!
●行動
クワァァァァァァ!!!!!
ナイトメアよ!!!!!待つがいいかも!
お祭りで楽しんでいる人達を苦しめ(メシマズビーム)屋台の人達をも道連れにしたしょぎよー不届き千万かも!!!!!
この鴨が!退治してくれるかも!!!!!(荒ぶる鴨ポーズ

メシマズ成敗鴨ビーーム!!!!!(フレイムロード使用
メシマズ成敗鴨アターック!!!!!(ヘビィバッシュ

ご飯は美味しくいただかなくてはいけないかも!!!!!
成敗!!!!!
お祭りの続きを楽しむために迅速に敵を倒すため行動(殺意ましましめんかたこってりアブラマシマシヤサイマシマシ

戦闘終了後はお祭りを存分に楽しむ特に屋台!!!!!特に屋台!!!!!(大事なことなので二度ry

焼き鳥など鳥系の屋台はそっと回避(もふもふ

地元の名物料理や美味しいスイーツのお店を重点的に回り感想と写真をSNSへアップ
王国が復活に向けて頑張っていると知って欲しいかも

●祭りは大混乱
「ミーベルちゃんに会ったらメシがマズくなるぞ!」
「え、何それ。ドッキリでもやってんの?」

 ライセンサー達が通りの端に到着した時は、ナイトメアから逃げる人やまだ状況を把握できておらず屋台通りへ向かう人でごった返していた。
「うわー、これじゃミーベルちゃんがどこにいるのか分からないな」
 通りを一瞥した黄昏 空(la0099)が声を上げた。
 黄昏は放浪者だが金髪に緑眼のシュッとした外見はこちらの人間と変わらない。あれこれ考えるよりもまず動くタイプで、まだ子供っぽさが抜けない青年だ。
「ここの本部へ向かった珠さんがもうすぐ着くはずだ。アナウンスがあるまで待とう」
 仮面の戦士ような風貌の男、ネムリアス=レスティングス(la1966)の言葉に黄昏もうなずく。
 素顔は銀髪に青い瞳をした青年の放浪者ネムリアスは、依頼では常にメカ風な仮面を被っている。両腕はフィッシャー製の義手で、趣味のお菓子作りなども器用にこなせるオーダーメイドだ。
 すると、通りにいくつか設置されているスピーカーから陽気な音楽が消え、代わりに
『皆さまこんにちは。毎度おなじみ、SALFのライセンサーでございます』
 珠(la2593)の声が流れてきた。
 ライセンサーと聞いて人々は足を止め、次第に静かになる。
 黒髪黒目の珠も放浪者で、見た目は二十歳くらいに見える優しさ溢れる女性だが、実は十代の娘がいるというそれなりの年齢の未亡人だった。娘の影響か、やたらじゃがいもを推している。
 珠のアナウンスが続く。
『会場にナイトメアが現れました。これから排除を行います。焦らず、押さず、メイン通りから移動していただき、侵入はご遠慮ください。お祭りの早期再開のため、ご協力をお願いいたします。繰り返します……』
 アナウンスを聞いて人々がようやく現状を理解した時、いいタイミングで卸 椛(la3419)が避難誘導を始めた。
「ナイトメアの脅威度は低いので、歩きながらで大丈夫です。ゆっくり、ここから離れてください」
 SALFの制服を着用していたため、人々は素直に卸に従い、通りから出る方向に進み出す。
(制服着て来て良かったわ……これで私も頼りに見えるかしら)
 戦闘依頼の参加は初めてなので卸は少し不安だったが、従ってくれる人々に安堵した。
 長い茶色の髪は毛先が赤く、目も赤い。目の下に縦に二つ並ぶほくろが印象的な放浪者の卸は、心配性ゆえの厳しさでキツイ女性だと思われがちだが、本当は繊細で小心者なのだ。
 ある程度人が減ってくると、卸が仲間達に告げる。
「皆さんは先に行ってください。私はもう少し避難誘導をしてから行きます」
「分かった!」
 ということで、黄昏達はゆるキャラナイトメアを探して先に進んだ。

「あそこに二体いるぞ!」
 黄昏が指さした先に、黄緑色と黄色の『ミーベルちゃん』が逃げる人に怪光線を放っていた。
「メシマズ光線くらっちまったー!」
「ぶほっ、ホントにマズくなった!」
「ハイ、一応ここは危険なので避難してくださーい。あっちですよー」
 人々の反応を見てうわ~、と思いながら、青い髪の中性的な容貌の少年ヴァルキュリアclover(la0874)が避難誘導をする。
「オレが相手だ!」
 黄昏は勇ましくロードリーオーラを発動し、ミーベルちゃん達の関心を自分に引き付けた。
「あと二体いるはずやんな? ウチはそいつらの方行くよって!」
「くわっくわっ!」
 泉(la3088)と鴨(la3453)は黄昏に声をかけ、さらに先に進んだ。

●黄緑色と黄色
 避難中の人々が遠巻きにライセンサー達を見守る中、黄昏は二体のミーベルちゃんに狙われていた。
 黄緑色のミーベルちゃんの目から怪光線が発射される。
 み゛――。
 一般人に中ってしまわないよう、黄昏は腕で顔を庇いつつあえてそれを受ける。
「あれ? 全然痛くない」
 後ろからの黄色ミーベルちゃんの突撃もまともに食らってしまったが、やっぱりイマジナリーシールドは全くの無傷だった。
「攻撃が効かない……のかな? それならダメージを気にせず戦えそうだな!」
 と黄昏が張り切って行こうとした時。
「ああっ!!」
 cloverが大声を上げた。
 何事かと彼を見ると、cloverは真顔でミーベルちゃんを凝視している。
 二体並んだ丸っこい物体。
 それはつまり。

「おっぱいだ!!」

 時が止まった。

「なあ、そうだろっ!? 俺的にはアリだと思う!! そっくりだよな!!」
 金色の瞳がキラキラし、超さわやかな笑顔のclover。
 cloverはこう見えて(?)巨乳好きなのだ。巨乳であれば他がどうでも構わないほどの筋金入りで、『家族』が『家族』ではなく、自分が人間ですらないと知った今の彼を支えているのは巨乳なのかもしれない。
「オレにはちょっとよく分かんないかなぁ……」
 反応に困る黄昏の後ろから、ネムリアスが走り込んで来る。
「悦に入ってるとこ悪いが、倒させてもらうぜ」
 既にエリアスナイプを発動済みで、その体は蒼い炎を纏っていた。
 ブラストショットガンの射程に入るなり、その引き金を引く。
「俺が貴様らの絶望だ。果汁をぶちまけろッ!」
 爆ぜるような銃声と共に蒼炎の散弾が発射され、ミーベルちゃん(黄色)は体中に穴を空けられて倒れた。
 残されたミーベルちゃん(黄緑色)は危機を感じたのか、怪光線を乱射しだした。

 み゛―― み゛―― み゛――。

「うわっ!」
 黄昏はまた光線に中ってしまったが、cloverは危ない所でかわし、ミーベルちゃんとの距離を詰める。
「まあそれはそれ、これはこれ!」
 cloverの右の瞳に黒い四葉が浮かび、髪が伸びる。ヘビィバッシュを繰り出し、四刃裂華を振り抜いた。
 刃の軌跡が独特の花弁模様を描き、ミーベルちゃんの肩辺りから脇腹へと斬り付ける。
 ミーベルちゃんが再び落書き目から光線を発射しようとすると、ネムリアスの銃が火を噴いた。
「メシマズ光線は打ち止めだ!」
 スキル心射撃を使った弾丸はミーベルちゃんの口元に命中し、見事行動不能にさせた。
「オレも少しは良い所見せないとね!」
 絶好の好機に、黄昏はグランツソードを構えて幻想之刃を使う。
 思い切り直剣を振って周囲を薙ぎ払った。
 ミーベルちゃんは全身を切り刻まれ、どさりとくずおれる。
「よし、倒したな!」
 ふう、と黄昏が額を拭うと、周囲からたくさんの拍手が湧き起こったのだった。

●ピンク
 メイン通りは400メートルもあるので完全に避難が済むまでは多少時間がかかる。
「はいはぁーい♪こちらライセンサーでっせー。小さい子ぉもかわえぇ子ぉもお姉さんらも危ないよって早う避難してなぁ? あ、兄ちゃんら、そっちは今戦闘中やから、そこの横道から行ったって。もぐもぐ」
 いつの間にか串焼き肉を片手に、泉は人々を誘導しながら周りの屋台を見て目を輝かせている。心は早く仕事を終わらせて屋台巡りをしたいのだ。
 泉は猫族の放浪者で、灰色の縞のある白虎耳と尻尾があるのが特徴だ。毛先が桃色の銀髪は長く、真っ赤な瞳は人懐っこい。大阪弁が彼女の明るくて気ままな性格によく合っていた。
 隣ではちょいちょい唐揚げ屋台から逃げた鳥だと思われている鴨が、
「クワァァ! 鴨はそんじょそこらの鴨じゃないかも!」
 とデザイアアックスを掲げてライセンサーアピールしながら避難を促している。

 鴨は異世界より舞い降りた高貴なる翼を持ちしもの、それが鴨です。以上。

 逃げて来た人に『向こうにナイトメアがいる』と聞いた鴨は、すぐに駆け出した。
「ナイトメアよ!!! 待つがいいかも! お祭りを台無しにする謎のもこもこぶっつぶーす! かも!」
「鴨の唐揚げ……美味しそうやん……じゅるぅ……はっ、待ちぃや!」
 泉も口を拭きながら後を追いかけた。

 人通りのなくなった道の真ん中で、ピンク色のミーベルちゃんが人間を探しキョロキョロしていた。
 もぐもぐごっくん。ぽい。
 最後の一口を飲み込んで串をゴミ箱に捨てた泉がミーベルちゃんの前に立ちはだかった。
「アンタぁ! 食べもんに悪戯やなんかいっちゃんやったアカンねやで!」
 びしぃっと指を突き付けて啖呵を切る。
「クワァァァァ!!! お祭りを楽しんでいる人を苦しめ屋台の人達をも道連れにしたしょぎょー! 不届き千万かも!!! この鴨が! 退治してくれるかも!!!」
 鴨も翼を広げ荒ぶる鴨ポーズで威嚇して、突撃した。
「メシマズ成敗鴨アターック!!!」
 という名のヘビィバッシュを放つ。
 黒い斧を叩き込むが、ひょいっと避けられてしまった。
 続けて泉の攻撃。
「目つぶしや!」
 ビーストネイルナイフで片方の目に緑の刃を突き込む。
 と、残った目からより強力な怪光線が発射!
 泉はモロに光を浴びてしまった。
「ぎにゃぁぁぁぁぁっ!?!?」
 泉の尻尾や耳の毛がぶわっと逆立つ。
 ミーベルちゃんにポカポカと叩かれるがそれどころではなかった。
「ヤバイヤバイヤバイヤバイ……っ!!」
 口に残っていた串焼き肉の味が激マズになったのだ。ヤバイ以外の言葉が出ない。
「ご飯は美味しくいただかなくてはいけないかも!! メシマズ成敗鴨ビーーム!!!」
 という名のフレイムロードが、殺意マシマシの鴨の斧から飛んで行った。
 炎がミーベルちゃんの体を焦がす。
「んんん絶対許さへんねんからっ!!」
 涙目になった泉が鬼のような形相で旋空連牙・力を使った。
 いつも以上に怒りをみなぎらせた攻撃は確実にミーベルちゃんを捉え、ボコボコにして撃破したのだった。
「食べもんの恨みは怖いんやでぇ!?」

 全くもってその通り。

●水色
 本部でアナウンスを終えた珠の所に、ナイトメアの情報がもたらされた。友人である卸にもその場所をインカムで連絡し合流するように伝え、
「推して参ります」
 バッとメイド服をはぎ取るように脱ぎ捨てると、その下は体のラインがぴっちりと出るSALFスーツ。
 中々の豊満ボディを露わにした珠は大鎌『八咫烏』を携え出動した。
 アナウンスの効果か、走る珠を見ると人々が道を空けてくれる。
 見通しの良くなった通りの先、こちらに走って来る水色ミーベルちゃんを発見。珠はスキル狂化を使った。
 髪と瞳を蒼く染めた珠は怪光線を浴びても構わずミーベルちゃんに突っ込んでゆく。
「そんな攻撃では私は止まりませんよ!」
 スキルの射程に相手が入ると、すかさず幻想之刃を発動した。
「果物の国にお帰りなさいませ!」
 少し可愛いので気が引けたが、珠は鎌を回転させるように振り回しゆるキャラを薙ぎ払う。
 ミーベルちゃんの顔が横に割れた。

「珠様、加勢いたします!」
 ちょうど合流した卸が、ロングボウ『レクセル』で牽制攻撃する。
 茶髪の部分が黒くなった髪を一房顔から払った時、屋台の陰に隠れていた子供と目が合った。逃げ遅れ、出るに出られなくなってしまったのだろう。
「そのまま隠れていて! 大丈夫、ここで押さえます!」
 卸は子供を庇うように立ち、ミーベルちゃんが発射した怪光線をその身に受ける。
「これ以上の迷惑行為は禁止です!」
 珠が禍々しい鎌を振り上げ、
「可愛らしいけど、人にとっては脅威でしかないものね。早く消えてもらいます!」
 卸はフレイムロードを使う。放った矢が炎となって一直線にミーベルちゃんに向かった。
 水色ミーベルちゃんは丸っこい体を四ツに切り裂かれた後こんがり焼かれて、お終いになった。

●屋台を回ろう
 討伐が完了したことを卸がアナウンスすると、再び屋台通りは人であふれ活気が満ちて来た。
「大丈夫、もう少ししたら治りますからね」
 卸は本部に留まり、隣接している休憩所で避難の際に軽傷を負った人や怪光線の影響で具合が悪くなった人などのケアをした。

「やぁん、美味しそうなもんぎょうさんっ♪なぁなぁ、どうせやし皆で回らん? ほんで色々シェアしようや!」
 たくさん並ぶ屋台を前にウキウキな泉が皆に提案する。
 千差万別の料理を出来るだけ堪能するにはそれが一番、と皆賛成。
「屋台!!! 屋台クワァァァ!!!」
 鴨も回る気満々だ。
「よっしゃー、目指せ! 全制覇!!」

 各自が違うものを買って来て分け合う泉達。
「くわっ、グルメの写真、撮るかも!」
「ウチのんも撮ってええよ!」
 鴨は鳥料理の屋台を気配を消してスルーして、自分や皆が買った様々な料理やスイーツの写真を撮り、味の感想と一緒にSNSに上げた。
「うんうん、美少年とスイーツっていうのも絵になるよなー」
 ミーベルの果肉と生クリームがたっぷりのクレープを食べているcloverは自画自賛。
 黄昏もミーベルのアイスクリームを食べてみたが、味覚がまだ戻っていないようで渋い顔をしていた。
(甘いはずなのに全然甘く感じない……。やはり世の中そんなに甘くないか)
 幼少期の黄昏は食事を楽しむということを知らず、その頃の自分が信じられないなと苦笑しつつも、今の平和をアイスの不味さと共にしみじみと味わうのだった。
 珠はじゃがバターを肴にミーベル酒を飲んでいる。
 彼女もまだメシマズ効果が残っているようで食べる度に微妙な顔をしているが、手は止めない。
「どっちもすごく変な味です。ですが、じゃがいもに罪はありません」

 ネムリアスは本部に掛け合って、バーベキューセットを借り焼きトウモロコシ屋を即席で開いていた。急なため限定100本の販売だ。
「らっしゃいらっしゃい!」
 無機質な仮面を外し優しかった頃の自分の仮面を被って。
 少しくらいかつての自分で楽しんでもいいだろう? だって今日は祭りだから――。
 大繁盛のネムリアスの店に泉達がやって来た頃には、怪光線の効果も消えグルメを堪能しているようだった。
 ケアが一段落ついた卸も仲間達に混ざる。
「せっかくの祭りだしな、食べるといい。美味いぞ」
 ネムリアスが香ばしく焼けたトウモロコシを皆に振舞った。
「美味しい!」
「美味しぃやん~♪」
「あはは、じゃがいも美味しいですねぇ~」
 皆がトウモロコシに舌鼓を打っている時、珠は既に出来上がっていた。そして何故か服を脱ぎにかかる。
 キュピーン! とcloverのセンサーが反応して珠の胸元をガン見。
「珠様落ち着いて! これ美味しいですから一緒に食べましょう!?」
 卸が慌てて珠の服を整え、トウモロコシをあてがう。卸は珠を先輩として慕っているが、この脱ぎ癖だけは困りものだった。
「チッ」
「セクハラやでぇ」
 軽く舌打ちしたcloverの後ろ頭を泉がはたいた。

 後にナイトメア討伐を知った王女から感謝されたことは言うまでもなく、鴨がSNSに投稿したエオニアの様子はきっと世界中のたくさんの人に興味を持ってもらえたことだろう。

 ネムリアスの店が捌けた後は全員で通りの端まで屋台を巡り、色々な物を食べ尽くし、彼らも大いに祭りを楽しんだのだった。

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大成功
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参加者一覧

  • 新たなる道
    黄昏 空la0099
    放浪者18才|
    スピリットウォーリア×ゼルクナイト
  • 四つ葉の白い花
    cloverla0874
    ヴァルキュリア17才|
    ゼルクナイト×セイント
  • 嵐裂く銀腕
    ネムリアス=レスティングスla1966
    放浪者18才|
    スナイパー×グラップラー
  • 聖ママ
    la2593
    放浪者20才|
    ゼルクナイト×スピリットウォーリア
  • 優しくささやかなねがい
    la3088
    放浪者20才|
    グラップラー×スピリットウォーリア
  • エージェント
    卸 椛la3419
    放浪者20才|
    セイント×ゼルクナイト
  • 葱を背負った
    la3453
    放浪者10才|
    セイント×ゼルクナイト

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