オープニング詳細|WTRPG11 グロリアスドライヴ
  1. グロリアスドライヴ

  2. SALF本部

  3. 新年あけましてナイトメア狩りだオラァッ!

新年あけましてナイトメア狩りだオラァッ! ガンマ

形態
ショート
難易度
普通
価格
1500(EX)
ジャンル
バトル 
参加人数
83~8人
予約人数
10010100
基本報酬
200000G
200SP
2000EXP
おまけ報酬
20000G
相談期間
4
締切
2020/01/06 08:00
完成予定
2020/01/21 08:00
機体使用
-
関連シナリオ
-

●極めてスマートな導入

 新年あけましておめでとうございます。

 ナイトメアが出たのでやっつけてきて下さい。


●元旦の忙しい時でもサクッと読める優れた補足

 元旦で忙しいライセンサーは読み飛ばしていいよ↓
 いつもおつかれさま!

「年明け早々だがナイトメアが出たぞ!」
 君達にそんな連絡を飛ばしてきたのはニキ・グレイツ(lz0062)だった。
「まあナイトメアに遠慮とかそういうのないしな。悲しいけどナイトメアがいる限りはSALFも年中無休だしな……真面目なことを言うと目撃されたナイトメアが初詣で賑わう街に襲撃しかけたら大変なことになるしな」
 ようは「気持ちは分かるけどしょーがないので今すぐぶっ飛ばしてこい」である。

 現在、1月1日、深夜と早朝の狭間。
 君達はどんな風に過ごしていただろうか。
 年越しカウントダウンが終わって眠っていただろうか。
 初詣に行くか、初日の出を見るか、そういう用事で支度をしていただろうか。
 自宅だろうか、友人宅だろうか、実家だろうか。
 あるいはいつも通り?
 とかく、そんな君達の事情など、ナイトメアにとっては知ったこっちゃねーのだ。ゆるせんな。

 そんなこんな、おそらく君達の新年初任務が幕を開けるのである。

※初夢シナリオではなく正史に残る戦いです!

●目標
ナイトメアの討伐

●登場
ナイトメア『メガマウス』*それなりにいる
 ネズミのような見た目。大きさはトラ程度。
 噛み付きによる物理攻撃が基本。つよくないです。

 ……え? メガマウスはサメ……だって?

 気にするな!!!!!!!!!

●状況
 某所、1月1日、早朝、山間の道路。明暗ペナルティなし。
 戦闘に問題がない程度には広い。一般人は初詣で忙しいので登場しない。
 ナイトメア討伐後に初日の出を見れます。

 あけましておめでとうございます、ガンマです。
 初狩り、狩り始め。気楽にハントして下さい。
 今年もよろしくお願い申し上げます。

ナイトメアの初狩りね。

ハッピーニューイヤー!
今年も良い一年にしたいわね。
具体的には河童と雪男を見つけて~、ライセンサーの仕事もがんばる!
うん、一年の計は元旦にありにって言うし、気合い入れていきましょう。

でもって巨大なネズミ退治、か。
単体なら大したこと無さそうだけど、数がいるのが面倒かも。
姿形見る限りじゃ、噛むくらいの攻撃手段しか持っていないと思うけど……
ネズミに噛まれるってのがまず相当嫌だし、選択肢が無い分、躊躇なく襲ってきそう。
必要以上にビビる事もないけど、新年一発目の仕事は華麗に片付けたいところね。

私は射撃要員として機能。
基本的な動きとしてはシンプルに、寄ってきた相手を撃つのがひとつ。
そこにプラスして、攻撃を受けた敵がどういう動きを取るのか、を観察。
死ぬまで向かってくる敵ならやりやすいけど、逃げる動きをされると厄介。
なので、仮に逃亡を図ろうとするネズミがいたら、それを追撃するのがもうひとつ。
ま、無理せず確実に数を減らしていきたい、かな。

全部片付いたら初日の出を見るわ。
元旦の空気って、なんだか澄んでいるっていうか、身が引き締まる感じで好きなのよね。
世界がどれだけ大変なことになっていたって、新しい年は来るし、太陽は昇る!
そして私は帰ったらおもちを食べるのであった!!3個!!

  • 星々を結ぶ絆
    水樹 蒼la0097
    人間20才|スピリットウォーリア×グラップラー

心情
今日は初詣の予定ですので……集合時間はまだまだありますけれど、ささっと倒してしまいましょう!

行動
前衛、追い込み・包囲班
味方と連携してできる限り一か所にまとまるように戦闘
囮班のほうへと追いやって敵がある程度集まった時点で範囲攻撃を狙う
この際、味方の範囲攻撃と連携して、一気に敵を倒すようにする
あまりに数が多すぎる場合、作戦変更し味方同士まとまって端から敵を倒すように変更
「すごい数ですね……!いったい、どこでこんなに増えたのでしょうか?」

山間の道路ということで、道路外の物陰などの不意打ちから注意して戦闘
また、敵が意外と大きいので、その巨体を敵の攻撃の阻害になるように立ち位置調整
一度に敵から攻撃を受ける回数を減らすように、また、自身が包囲されないようにする。

範囲攻撃は大嵐屠あるいは龍震虎咆で状況に適したものを適宜利用(味方巻き込まず、巻き込まれない)
「それじゃあ、一気に攻めていきましょう!」
自身体力6~7割程度になった際、勇猛なる行軍で自身体力回復

無事、討伐が終わったらみんなで初日の出を眺める
「日の出には間に合いましたね!お疲れ様でした!そしてあらためて、あけましておめでとうございます!」
その後は、着物に着替えて友人と初詣なので、準備のために帰還

  • メシのメシア
    モーリーla0149
    放浪者18才|セイント×ネメシスフォース

■心情
世界の平和を守るのに、お正月とか関係ないってことだね!

■準備
ナイトメア!?
ちょっと待って!
おそば全部食べちゃうから!
……そんな猶予はないか
よし、出撃だよ!

■行動
ボクは範囲攻撃は得意じゃないから
単体相手に攻撃しながら回復スキルで支援するよ

だから囮役も立候補はできなかな

トラ程の大きさがあるネズミかぁ
ノコノコ族の戦士としては、腕が鳴るよね
優秀な狩人ってトコロを新年早々、披露するよ!
「今年の干支はネズミだから、ナイトメアもネズミ型!?」
「……はっ!?まさか、ナイトメアも干支を気にしてわざわざ姿を模してきている!?だとしたら、ナイトメアの思考形態を読み解く一助になるかも?」(正史に残ります)
ノコノコ族の戦士は、ときに鋭い推理を展開することもあるんだよ

それじゃ、プリンセスロッドで殴り倒すね!
敵に囲まれないように味方の位置は常に気に留める
単独で突出しないように味方の動きに注意して戦うよ


生命力が減った味方に【神恵の雨雫】【ハイヒール】使用
BSを【ホーリーライト】で回復
神恵の雨雫を使う時は、なるべくたくさんの味方を範囲にいれるようにちょこちょこ動いて位置を調整するよ!

●戦闘後
「わぁっ!初日の出だね!今年も良い事がたくさんありますようにっ!!」(ぱんぱんっ)
手を叩いてお祈りする

。(おそば、延びちゃったよね……)

  • 人を助けるヴァルキュリア
    桜壱la0205
    ヴァルキュリア10才|セイント×ゼルクナイト

「新年明けまして!おめでとうございまぁす!🌸
●目的
今日も今日とてお仕事お仕事!
ちゃんとしめ縄も飾ってきたし、先生用のお蕎麦もお節も用意してきましたので安心ですよ
えっへん!
●準備
可能であれば(お餅は入れてこられなかったけど)白味噌のお雑煮を魔法瓶になみなみ
神コップと割り箸も
討伐が終わったら配る様に
●行動
数がまだいる内は、極力多くの敵を範囲に入れる様に意識してロードリーオーラ使用
味方が範囲攻撃を撃ちやすい様に敵を一箇所になるべく集中させる
味方が範囲を撃ちづらそうにしている場合は巻込みで撃ってもらって構わない旨も伝える
「ちゅーちゅー!Iがチーズですよ!(ぺかー!
オーラが効かない場合、生命減少が激しい人への防御を行いつつ殴るのに参加する
敵数が自分達を囲めない数まで減ってきたら武器を円ノコ、もしくはバズーカに持替え
せっかくの新年なので、花火代わりにバズーカをちゅどーんするのも良いかもしれない
回復は生命半分を切った人がでた時点で雨雫→ヒールの順で使用
使う際は盾持ちで
「新年なので、いつもより多めに回復しておりますっ

「皆さんお疲れ様でした…!
んふふ!とお雑煮差し出しつつ
「今年もよろしくお願い致しますっ!

  • 更級心刀流剣士
    更級 翼la0667
    人間16才|ゼルクナイト×スピリットウォーリア

【心情】
元旦早々、物騒なことになりましたね…(溜息)
ナイトメアには年末年始はないようで。
新年初任務がこれですか…(頭痛)

【目的】
ナイトメア討伐して初日の出を見ます。

【行動】
初日の出を見てから初詣に行こうとした際、今回の騒動に巻き込まれます。
「ネズミのような見た目なのに大きさはトラ程度ですか。干支にちなんで、でしょうか」
メガマウスはサメなのに、トラ大のネズミとは如何に(心の中のツッコミ)

※戦闘中はナイトメアに対してのみ口調変化

包囲されてもいいように、依頼を受けたライセンサーと離れないよう行動。
囮役として、ロードリーオーラで引きつけます。
引きつけられたものを討伐していきます。
「サメのくせしてトラサイズのネズミとは紛らわしい!」
ツヴァイヘンダーGFで叩きつけ。
「すみませんが、撃ち漏らしたものはお願いします」と他の方にお任せします。

囲まれてしまった場合は円月乱塵でまとめて攻撃を。
「貴様らに心刀流の技を使うのは勿体ないが、討伐のためだ」

離れているメガマウスはエクストラバッシュで仕留めます。
「目障りだ、消え失せろ!」

討伐後は初日の出を見ます。
ナイトメア討伐が終わったので、清々しい気分で拝めます。
それが終わったら初詣に行き、おみくじをひきます。

  • 春を誘うダンス
    la1158
    人間19才|グラップラー×スナイパー

◆目標
穏やかな新年を迎えたいだけなんだよ!!!!(切実
◆依頼来るまで何してた?
さっきまで生番組に出演
出番終わったその足で直接来たため、差し入れをいただき損ねてちょっとしょんぼりしてる。
余程急いだのか、ばっちりメークと衣装の上に
オーバーサイズのパーカーを羽織っただけのちぐはぐな装い
◆すること
樹上で敵の動きの制限・援護
ある程度1ヶ所に集めたら一気に処理


山間だし、どこか手近な木の上に陣取って追い込むことになるかな。
ついでに地形の把握をして、どの辺りに追い込むのが良さそうか
先にざっくり伝達と連携の確認をしておくね
「あの先の道幅が広くなった所とか、集めやすいんじゃないかな?」
「誘い込みと伐ち漏らしの処理は任せておいて!」
木登りしてくるやつは撃ち落とすよ


「覚悟はしてたけど、数の暴力だねコレ…」
この数なら、指揮を執るリーダー各のメガマウスが何体かいてもおかしくないね。
ここから視認できるかな?
例えば、特に身体がでかい個体。
例えば、それの鳴き声や仕草によって皆が進行方向を変える個体。

いるようならば優先で狙わせてもらうよ。
これだけの大群なら、司令塔が居なくなった途端統率が崩れて脆くなる。
やってみる価値はあるよね!
【エリアスナイプ】で司令塔らしき個体を狙って
散りそうになる敵には【ポイントショット】を織り混ぜながら
踊らせるように、味方の手が厚い方向へ誘導。

●戦闘後
「わぁお地獄絵図ぅ……(伐ち漏らしがないか確認しつつ、大量の敵の残骸を見下ろす」
良い初夢なんて到底見られそうにない(白目

「……ねえ、この後皆で初詣行く?」


「あけまして、おめでとうございます…?
あけるとは…一体どこを開けるのでしょうか?」
元の世界では時間の概念等なかったのでお正月自体は初めて。
お正月が何かもわからずに通常通りに過ごしていました。
周囲の様子を見て今日がいつもと違う日であると把握。

▼行動
「さあ、こちらに来て頂きます…っ(追い込む」
「どんな相手であっても、全力でいかなければ失礼ですから…っ(攻撃」
敵に囲まれない様に注意しつつ、
囮役の周囲に敵を集められるように追い込んでいく(全力移動)。
他参加者に合わせ敵を一塊に出来るように行動。
連携重視。
敵の位置等を常に意識し、何かあれば直ぐに仲間に情報共有。
はぐれた敵は倒していく。
直線状にいる敵に対しては龍震虎咆を使用。
敵が自身の周囲に多い場合、もしくは囲まれている場合はパワーツイスト。
体当たりや噛み付き等予想される攻撃に注意する。回避重視。

▼戦闘終了後
結局お正月が何をするのかわかっていないので、
可能であれば他参加者に何をすればよいのか等聞いてみる。

アドリブ可

  • 愛を知らない伝導者
    アイリスla2888
    放浪者18才|スピリットウォーリア×グラップラー

心情
メガ、マウス……。でっかいくち、だから……サメじゃなくてもメガマウス、なんですね。
でっかいので……けど、敵は、刈る。ただそれだけです。

行動
前進し、敵に接敵次第【呪眼解放】を使用します
「……理想は既にない」
小声で自分のトリガーを呟いて意識を戦闘に切り替えます
ここからは戦い、甘えは許されない。

味方が注意を引いてくれると思うので、そのまま敵に密着して斧で斬り続けます
ネズミが私の周囲を囲うようでしたら【ブラッディクロス】で薙ぎ払います
「吹き飛べ……」

敵のかみつきは特に要注意ですので、敵の頭がこちらに向かったら上から斧を振り下ろす攻撃で顎の可動の妨害を狙います
「……閉じていなさい」
複数から狙われた場合は、敵の頭を踏み場に跳び越えることを狙います
虎大とはいえ、ネズミな以上、頭がかなり地面に近いはずです

シールドが弱ってきたら【強奪吸血】を使用して一番近くにいる攻撃の当たるネズミを斬り砕きます

できる限り視線を巡らせ、敵の逃亡がないように気を付けます。
最後の一体には【呪眼解放】で逃亡を許さずに切り捨てたいと思います。

●初任務 01

 ――2060年を迎えてからほどなくの出来事である。

「はいもしもしモーリーです……えっ! ナイトメア!?」
 モコモコどてら姿のモーリー(la0149)は、SALFから新年早々かかってきた電話に目を真ん丸にした。
「ちょっと待って! おそば全部食べちゃうから! ……そんな猶予はないか」
 自宅で新年を迎えたモーリーは、キッチンでまさに作り終わったそばを見やって、溜息を吐いた。仕方がない。これも戦士のサダメなのだ。
「世界の平和を守るのに、お正月とか関係ないってことだね! ――よし、出撃だよ!」
 バッ、と乙女はどてらを脱ぎ去った。

 ――そして。

「ハッピーニューイヤー!」
 集合した面々を迎えたのは「2060」とデザインされた眼鏡をかけたアンヌ・鐚・ルビス(la0030)だった。
「新年明けまして! おめでとうございまぁす!」
「あけまして、おめでとうございます……?」
 桜壱(la0205)は声を弾ませ、放浪者ゆえに正月文化がまだ分かっていないノイズ=ブラックベルベット(la2831)は首を傾げた。
「あけるとは……一体どこを開けるのでしょうか?」
 ノイズの世界では時間の概念すらなかった。よく分からないまま普段通りに過ごしてしまったが、どうやら周囲を見るに今日はおめでたい日、らしい。
 が、一方で。

「穏やかな新年を迎えたいだけなんだよ!!!」

 切実な、そしてよく通る声でクワッと言い放ったのは侃(la1158)だ。ついさっきまで生放送のテレビ番組に出演していた侃は、出番が終わったその足で直接現場に現れた。急いで来たので差し入れも頂き損ねてションボリだし、顔はバッチリ舞台メイクだし、華やかな衣装に地味なベンチコートというチグハグないでたちだった。
「元旦早々、物騒なことになりましたね……」
 同情の溜息を吐くのは更級 翼(la0667)だ。初日の出を見てから初詣に、と支度をしていたら緊急出動である。
「新年初任務がこれですか……ナイトメアには年末年始はないようで」
 狂う予定、痛む頭。翼はブツブツ愚痴りながら、こめかみに手を添えた。
「奇遇ですね、私も今日は初詣の予定で」
 水樹 蒼(la0097)は苦笑と共に肩を竦める。
「……集合時間はまだまだありますけれど、ささっと倒してしまいましょう!」
「ですねっ! 今日も今日とてお仕事お仕事!」
 桜壱はムフンと気合を入れている。ちゃんとしめ縄も飾ってきたし、同居人用のおそばもおせちも用意してきたので安心だ。えっへんなのだ。
 そう、1月1日。何かと予定ができる一日。
 それはアイリス(la2888)も同様だ。脳裏に過ぎるのは、神社に残してきてしまった恋人のことだ。寒い中、一人で待たせるものよろしくない。ゆえにアイリスは早くもデザイアアックスをその手に構えるのである。
「メガ、マウス……。でっかいくち、だから……サメじゃなくてもメガマウス、なんですね。……でっかいので……けど、敵は、刈る。ただそれだけです」
 そう、一秒でも早く。

 ――現場は某所山間道路、未明の真冬はキリリと寒い。
 まだの日の射さない道路の向こう側、蠢く胡乱な影が幾つか。
 ナイトメア『メガマウス』。サメではない。トラほどの大きさをした、ネズミみたいな化物である。

「ネズミのような見た目なのに大きさはトラ程度ですか。干支にちなんで、でしょうか」
 翼がぽつりと呟く。メガマウスはサメなのに、トラ大のネズミとはこれいかに。ちなみに2060年の干支は辰である。じゃあなんでネズミなんだ。ますます不思議だ。気にするな。
 それに、あれが危険なナイトメアであることに変わりはないのだ。
「今年も良い一年にしたいわね。具体的には河童と雪男を見つけて~、ライセンサーの仕事もがんばる! うん、一年の計は元旦にありにって言うし、気合い入れていきましょう」
 スナイパーライフルCT-3を手に、アンヌは2060年眼鏡からいつもの眼鏡にかけ直すのであった。



●初任務 02
 幾つもの唸り声と足音と。
 それに真っ向から相対するのは桜壱と翼だ。

「ちゅーちゅー! Iがチーズですよ!」
「サメのくせしてトラサイズのネズミとは紛らわしい!」

 最前線の二人は、「自らが討ち取るべき存在である」と視線を集めるオーラをまとう。そうすれば、悪夢共は二人へと狙いを定めて波濤のように襲いかかった。
「なんのっ」
「ネズミ風情にやられるか!」
 桜壱は軽可動甲「センジュ」で、翼はツヴァイヘンダーGFの分厚さで、メガマウスらの牙を突進を受け止める。個体個体の強さはそう凶悪なものではない。二人のイマジナリーシールドの損傷は最低限だ。
 とはいえそれなりに数はいる。延々と受け続ければよろしくない――ので、作戦通りに効率的に、ライセンサーは動き続ける。
「さあ、こちらに来て頂きます……っ」
 ノイズは幻月の鎌「パラセレネ」を揮いつつ、メガマウスを追い立てるように戦場を駆ける。ノイズの役目は牧羊犬、包囲網に悪夢共を追い込みつつ逃さないことが仕事だ。
「すごい数ですね……! いったい、どこでこんなに増えたのでしょうか?」
 まさにネズミ、と蒼は呟きながらも、皆の行動によって一か所にまとまりゆくメガマウスを見やる。その手には重々しいデザイアアックス。さて、と呼吸をひとつ整える。

「それじゃあ、一気に攻めていきましょう!」

 新年初龍震虎咆。轟と振り抜いた斧から放たれる苛烈なる斬撃が、悪夢のみを木っ端に砕いた。
「さって、無理せず確実に華麗に倒していきましょ。新年一発目の仕事だもの!」
 余波の風に木々が揺れる中、アンヌは自分から一番近い個体にスナイパーライフルの狙いを定めて引き金を引いた。銃声が響き、精確なる弾丸が悪夢の頭部を吹き飛ばす。
 同時、樹上から放たれた光の矢が別の個体を撃ち抜いていた。

「誘い込みと伐ち漏らしの処理は任せておいて!」

 侃は木の上から、リカーブボウ「ジョーカー」によって狙撃を行っていた。ここからならば戦場がよく見える。周囲はありふれた真っ直ぐの道路だ。特に移動をせずとも戦いやすそうな場である。
「覚悟はしてたけど、数の暴力だねコレ……」
 次の矢を番えながら、侃は眼下のわらわらとしたメガマウスの群れに顔をしかめる。
(この数なら、指揮を執るリーダー格が何体かいてもおかしくない、ような……)
 じっと観察してみる。例えばことさら大柄な個体や、周囲と違う仕草をする個体。見分けんと集中するが――特にそういった存在は見られなかった。もしもそういった戦局を左右しかねない存在がいれば、SALFからブリーフィング時点で伝えられていたことだろう。
「てことは……どれを狙ってもいい、ってことか」
 それならそれでやりやすい。侃は次の得物に狙いを定めつつ、矢を引き絞った。

「……理想は既にない」
 大斧を手に、異形へ迫るアイリスは小声で自らの『トリガー』を口にした。呪眼解放――紫の色を湛えた右目を解き放ち、敵を見る。ここからは戦い、甘えは許されない。
 間合いを詰めるのは一瞬。自らの命を糧に、刻み付けるのは必中の因果、呪いとも形容すべき所業。叩き付ける凶器は、怪物の生を許さず逃さず叩き潰す。

「トラほどの大きさがあるネズミかぁ……ノコノコ族の戦士としては、腕が鳴るよねっ」
 モーリーはプリンセスロッドを揮い、仲間が攻撃を加えたメガマウスを殴りつける。「優秀な狩人ってトコロを新年早々、披露するよ!」とその士気は高い。
 が。ここでモーリーはハッとあることに気付く。
「もしかして……今年の干支はネズミだから、ナイトメアもネズミ型!?」

 ※2060年の干支は辰

「……はっ!? まさか、ナイトメアも干支を気にしてわざわざ姿を模してきている!? だとしたら、ナイトメアの思考形態を読み解く一助になるかも?」

 ※2060年の干支は辰

「ふっ――ノコノコ族の戦士は、ときに鋭い推理を展開することもあるんだよね。自分の才能が怖い――」

 自分抱きポーズからのアンニュイな溜息を吐くモーリーであるが、これは正史に残るのだ!
 さて戦いは続く。いかんせん数は多い。ノイズは悪夢に囲まれないよう立ち回りつつ、白い刃の鎌を振り上げる。

「どんな相手であっても、全力でいかなければ失礼ですから……っ」

 振り抜く一撃の名は、龍震虎咆。儚げながらも苛烈な斬撃が、直線上を切り開く。早朝の空気を切り裂いていった刃は、その上の悪夢の生存を許さない。
「ふう、っ……まだまだいるなぁ……」
 大鎌を構え直しつつ、ノイズは眉尻を下げた。数が多いが、幸いにして桜壱と翼のロードリーオーラが利いており、ダメージコントロールはできている。メガマウスは個としては強くもなく、大方ライセンサーの一撃で注視状態の個体が沈むため、一度のロードリーオーラでは継続的な誘因は難しいが――そこは桜壱が立て続けにロードリーオーラをまとうことにより解決していた。
 群がるメガマウスの牙が、桜壱のシールドを寄って集ってガリガリと嫌な音を立てて噛んでいく。なれど桜壱は一歩も引かず、一瞬も怯まず、分厚い想像の盾でそれら全てを完全に受け続ける。
 しかしいくら桜壱が堅牢でも、塵が積もれば少しずつ少しずつイマジナリーシールドは疲弊してしまう。
「そんな時のための! ボクだよっ!」
 得意気なモーリーの言葉通りである。乙女はプリンセスロッドをくるくると回して天に掲げた。
「神恵の雨雫よ!」
 モーリーの高らかな声と共に、想像の力によって紡ぎ出された優しい光雨が降り注ぐ。その雫はライセンサー達の想像の盾を伝うと、亀裂に疲弊を修復していくのだ。
「まだまだがんばろっ! 回復技ならいっぱいあるよ!」
「助かります! 新年ですものね、ふんばりますともっ」
 力を取り戻した桜壱は、キリッと表情を引き結ぶ。敵の数が多いゆえに攻撃せねばと逸る気持ちをグッと堪えた。今は粘る時だ。防御に回復に誘因、着実にいけば必ず勝てる。大丈夫だ。桜壱もモーリーも、互いと仲間達を信じている。
 ならばと翼はロードリーオーラは桜壱に任せ、防御に使っていた剣を攻撃のために構え直した。
「……生憎、剣は斬るためのものでね」
 参る、と瑠璃色の眼差しを忌まわしきナイトメアへ。新年初任務という事情を抜きにしても、翼にとってナイトメアとは見敵必殺の怨敵である。

「貴様らに心刀流の技を使うのはもったいないが、討伐のためだ」

 残忍な一声。――更級心刀流、円月乱塵。揮われる刃は凍てつく真冬の月光がごとく、翼の周囲の悪夢共だけを残酷に切り伏せる。白い鉢巻が余波にふわりと舞った。
「すみませんが、撃ち漏らしたものはお願いします」
「任された! そのための僕さ」
 翼の声に、すぐさま反応したのは侃だ。リロードをしていると間に合わない――ゆえに武装を弓からLMG-バジリスクへ。レーザーサイトが翼の一撃に弱った個体を照らした瞬間、バースト射撃がそれを精確無比に撃ち抜く。瞬間的に高められた集中力によってなされる早撃ちだ。
 それにしても、弓の時はファンタジー戦記といった趣であったが――煌びやかな舞台衣装に重厚なマシンガンを構えた麗人、という浮世離れしたチグハグさは、さながらショーか映画の一幕のような光景だ。
「いい感じね! この調子でガンガンいきましょ! ……ガンだけに!!!」
 新年初ボケ。アンヌは銃(GUN)を撃ち続ける。やることは極めてシンプルだ。後衛に位置し、一番近い個体をよーく狙って撃つ。戦況全体が見れる位置だからこそ戦局を注視し気を配る。ある種、いつもの戦闘任務と変わらない。
「しかし……ネズミ、ネズミねぇ……」
 リロードしながらアンヌはしょっぱい顔をした。
「噛まれたくないわー……」
 リアルなネズミではなくナイトメアだとはいえ、ネズミに噛まれるというのは生理的にメチャクチャ嫌だ。リアルネズミだと破傷風とか鼠咬症とかアナフィラキシーショックとかそういうのでガチめの絶対病院案件だし。まあライセンサーはシールドがあるとはいえ、嫌なモンは嫌だ。
「よいこの皆はネズミに噛まれたらすぐに病院いきましょうね。おねえさんとの約束よ」
 と、アンヌは誰ともなしに呟くのであった。

 一方の最前線――メガマウスがキシャアと牙を剥く
「……閉じていなさい」
 ネズミに噛まれたくないのはアイリスも同じ。その牙が届く前に、跳躍――不躾なメガマウスの口を閉ざさせるように、脳天を踏みつけ足場にして更に跳躍。彗星の尾のように銀の髪を翻し、空中にて斧を構えた。

「吹き飛べ……」

 重力を乗せて、直下へ叩き付けると同時に、アイリスは自らの血を燃料に周囲一帯を燃え上がらせる。禍々しい血色の奔流が、倒すべき異形共のみを苛み砕く。ゆらりと立ち上がるアイリスは、炯々とした紅と紫の目で次なる敵を探すのだ。
「……何も。誰も。逃しはしない」
 理想はなくとも敵はいる。だから、アイリスは戦える。戦えてしまう。
 それに今回は明確にして真剣な理由もある。さっさと済ませて恋人のもとへ戻ること。24時間しかない一日、できるかぎり特別な人と過ごしたいのだ。

 メガマウスは着々と数を減らしつつあった。

「容赦はしません! ……初詣の待ち合わせ時間のためにも!」
 武器を振り回し戦場を駆け抜けた蒼は、まさに全てを屠る大嵐。ミンチマシンかスライサーのように、触れた一切合切を破壊する。
 ロードリーオーラによる誘因作戦は功を奏している。相手が近接技しか持たないことが幸いし、基本的に注視状態になった悪夢は桜壱を目指して駆けるため、桜壱の周囲にメガマウスは群れている。あとはそれを範囲技で刈り取るだけ、簡単な仕事だ。
 メガマウスは知能が高くない。注視状態になれば考えなしにそちらへ突っ込んでくる。同時に、物陰から不意打ちするほどの戦略性もないと見れる。蒼は奇襲の危険性がないことには安堵しつつも油断はしない。包囲されないよう、狙われにくいよう、駆け回りながら巨大な斧を振り抜いて行く。
「……お着物の着付け前で良かった!」
 最前線で白兵武器を揮っていると、ナイトメアの体液とかそういうのがどうしても飛び散る。しかもネズミの体液が飛ぶってちょっとヤダ。蒼は初詣用の着物が汚れなくて良かったと大真面目な顔で言い放つのであった。これは帰ったらまずシャワーである。
「大分と数も減ってきたのではないでしょうか?」
 次の龍震虎咆のために斧を大きく振り被りながら、蒼が言う。
「あとすこし、ですね……っ」
 ノイズは頷きながら、二体のナイトメアへ一気に間合いを詰めてパワーツイストを叩き込む。
 一同の疲弊状態は最低限だ。おかげで全員の全力を維持できている。ダメージコントロールと回復が充実しているからこそ、アイリスも自分の力を代価にする技を心置きなく連打できていた。
 とはいえ消耗は消耗。ならばとアイリスは武器とそれを持つ腕に血管のような朱暗い光を這わせまとった。そのまま一番近くのナイトメアへ強襲をしかけ、その肉体を斧で砕き――支配した武器を媒介にして、砕いた生命力を『強奪』する。ほう、と乙女は目を細めて熱い息を吐いた。

「うんうん、皆大丈夫そうだね!」
 モーリーは仲間達の損傷状況を把握しつつ、戦況を見た。敵の数はのこりわずか。ならばここは一気に攻めるべきだろう。
「よーし……くらえっ!」
 プリンセスロッドのフルスイング。そこに合わせるように放たれたのはアンヌの狙撃だ。
「奴らが逃げ腰になる前に、一気にケリを付けるわよ!」
 アンヌが危惧しているのは、メガマウスの逃走だ。連中の知能は低いが――獣程度だからこそ、窮地になれば逃走する可能性がある。
 ならば、と翼は逃走された時に追いつきにくい遠くの悪夢へと狙いを定めた。
「目障りだ、消え失せろ!」
 翼はありったけの膂力を込めて大剣を振り抜いた。放たれる斬撃の刃がメガマウスを斬り飛ばす。
「さあ、踊れ!」
 剣戟の音に、銃声を重ねる。侃が放つ弾丸が、退路を塞ぐように獲物を狙う。
 一匹、また一匹。
 もうダメージコントロールも不要だろう。桜壱は武装を盾からロケットランチャーTYPE-4へと持ち替えた。

「せっかくの! 新年なので!」

 小さな体で担いだ巨大なランチャーを、撃つ。
 真っ直ぐに戦場を駆け抜けた砲弾は最後のメガマウスの顔面に命中し、新年の山間にド派手な爆発音を響かせた――。



●初任務 03
 辺りは静かになったが、アイリスはまだ武器をしまわず、いつでも呪眼解放できるように構えつつ――メガマウスを一体一体、頭を踏み砕いて『検死』を行った。死んだふりをされて逃げられると面倒だ。結論から言うと死んだふりはいなかったが、これで任務完遂の報告は確実なものとなった。
「わぁお地獄絵図ぅ……」
 侃も樹上から同じように討ち漏らしがいないか確認していた、が……地面を埋め尽くさんばかりの大量のナイトメアの残骸に、ドーランの下の顔色を悪くした。これ、良い初夢なんて到底見られそうにない。グロ。

 さて、安全を確保できれば桜壱とモーリーの出番だ。
「新年なので、いつもより多めに回復しておりますっ」
「皆、お疲れ様っ!」
 二人が降らせる治癒の雨雫が、ライセンサー達のシールドの傷を綺麗に修復していった。
 それが済めば一同は任務完了をSALFに伝える。そうすれば後処理班が間もなく到着する旨と――近くで初日の出を見られる場所の情報が伝えられた。
 ふむ、とアイリスはそれを聞いていたが、銀の髪をなびかせて踵を返した。ドレインも久しぶりにできて、満足もした。さあ恋人が待っている。どうせ太陽を見るのなら、その人の隣で見ていたい。
(急がないと……)
 その横顔はほんのりと、でも確かに幸せそうだったそうな。

 さて残った7人が少しばかし歩けば開けた場所。紅橙色の空、並ぶ7人の視線の先――初日の出が赤々と、彼方の山より昇ってくる。キラキラとした輝きは、まるで一同を祝福するかのように荘厳だった。
「わぁっ! 初日の出だね! 今年もいいことがたくさんありますようにっ!!」
 モーリーは手を叩いて、神々しい初日の出にお祈りをした。
「元旦の空気って、なんだか澄んでいるっていうか、身が引き締まる感じで好きなのよね。世界がどれだけ大変なことになっていたって、新しい年は来るし、太陽は昇る! うおー!」
 アンヌは両拳を掲げる。
「日の出には間に合いましたね! お疲れ様でした! そしてあらためて、あけましておめでとうございます!」
 蒼は一同に向き直ると、深々とお辞儀をした。翼は「こちらこそ」とお辞儀を返しつつ、清々しい気持ちで初日の出を見やる。
「新年早々、厄介なことに巻き込まれましたが……これで、あとはゆっくり過ごせそうです」
 と、そんな一同を呼ぶのは桜壱だ。
「お餅は入れてこられなかったのですが……」
 そう言って、魔法瓶から紙コップに注ぐのは白味噌のお雑煮だ。割りばしと一緒に、はいどうぞ!
「皆さんお疲れ様でした……! 今年もよろしくお願い致しますっ!」
 んふふ、と桜壱が花のように微笑む。折角なのでと一同は初日の出を拝みながら、甘みのある白味噌お雑煮を頂くのであった。
(なるほど……お日様を見て、おいしいものを食べて、よろしくねって言う、おめでたいイベント……これが、おしょうがつ……なのかな?)
 ノイズは興味深く頷きながら、周りの皆を真似してあつあつのお雑煮をふうふうしながらゆっくりと味わった。

 あったかいお雑煮も食べ、日も昇りつつあり――

「……ねえ、このあと皆で初詣行く?」
 最後の一口を飲み干した侃が皆を見やった。「あー」と蒼は眉尻を下げて苦笑する。
「ごめんなさい、友人と行く約束をしていまして……お着物の用意があるので、私はこの辺で失礼しますね」
 蒼はペコリと頭を下げると、いそいそとその場を後にした。
 一方、翼は了承の笑みを浮かべる。
「ちょうど行こうと思っていましたので、かまいませんよ。おみくじも引きたいですし」
「私も行こうかしら。そして帰ったらお餅を食べる! 3個!!」
 アンヌも笑顔で頷いた。「だったらボクも行く!」とモーリーも長い耳をぴこぴこさせた。
 ノイズはそんな仲間の様子を眺めて、少しだけ考えて、おずおずと話しかけた。
「お正月……何をするのか、まだ良く分かっていないので……よければ、ご一緒しても、いいですか……?」
 拒絶する者はもちろんいなかった。
 そういうわけで、各々の慌ただしくも幸せな1月1日が始まるのである。
(あっ。……おそば、のびちゃったよね……)
 モーリーは家でお留守番しているおそばのことを思い出した。帰ったら、温め直して食べきってあげよう……と小さく思うのであった。

 ――新年、あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願い申し上げます。



『了』

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参加者一覧

  • GLORIOUS DRIVE
    アンヌ・鐚・ルビスla0030
    人間20才|
    スナイパー×ネメシスフォース
  • 星々を結ぶ絆
    水樹 蒼la0097
    人間20才|
    スピリットウォーリア×グラップラー
  • メシのメシア
    モーリーla0149
    放浪者18才|
    セイント×ネメシスフォース
  • 人を助けるヴァルキュリア
    桜壱la0205
    ヴァルキュリア10才|
    セイント×ゼルクナイト
  • 更級心刀流剣士
    更級 翼la0667
    人間16才|
    ゼルクナイト×スピリットウォーリア
  • 春を誘うダンス
    la1158
    人間19才|
    グラップラー×スナイパー

  • ノイズ=ブラックベルベットla2831
    放浪者20才|
    グラップラー×スピリットウォーリア
  • 愛を知らない伝導者
    アイリスla2888
    放浪者18才|
    スピリットウォーリア×グラップラー

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