オープニング詳細|WTRPG11 グロリアスドライヴ
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  3. 【果冠祭】開幕Parade

【果冠祭】開幕Parade 日方架音

形態
イベント
難易度
易しい
価格
500
ジャンル
日常 
参加人数
211~25人
予約人数
10010100
基本報酬
90000G
90SP
900EXP
おまけ報酬
10000G
相談期間
3
締切
2019/08/26 08:00
完成予定
2019/09/15 08:00
機体使用
-
関連シナリオ
-

●地中海に浮かぶ

 ナイトメアによって壊滅し、国という形を維持するのすら困難な『エオニア王国』
 国を背負う幼い王女は、考えた。
 途絶えている祖国伝統のお祭りを復活させられないか、と。
 国主が前に出て、明るい話題を供する事が大事なのだ。
 この国の未来は続いていくのだと示す必要があるのだ。

 もともとの祭りと同じものは出来ない。
 例えば、果物を大勢でぶつけ合うメインイベント。食べ物を無駄に出来るほど、国の財政は豊かではない。有り体に言えばむしろ貧乏だ。


 ――ぶつけるものは、ペイント弾。
 使われるはずだった果実は、沢山の料理に変えて皆で食べればいい。

 ――ここは今やSALFの前線基地。
 古きに拘らず彼らにとっても楽しいものにするべきだ。

「我と共に、全員が参加者になれる楽しい祭りを作っては貰えませぬか」



 地中海に浮かぶ宝石、と呼ばれる島があった。白い街並み、多数の神殿遺跡、大らかな気質の住人達――ともすれば観光客の方が多いのでは、と言われるほどの風光明媚な国。

「ま、過去形なんだけどネ」

 いつもの喫茶店。資料をテーブルに放り投げ、三枝渉は肩を竦める。この国が変わってしまったのは、五年前。

「一時期騒がれたから知ってる人もいるかしら」

 ナイトメアの大規模な侵攻による首都の壊滅。首脳たる国王や主だった議員をすべて失ったこの国を支えているのは、数少ない生き残りである幼い王女様。

「王族は辛うじて残ったけど、国を動かしてるのはSALFとEUね」

 アフリカ大陸に対する前線基地を擁する重要な場所故に、無理もない話ではあるが。つまらなそうな表情で頬杖をつく、その瞳の奥に焦燥が垣間見える。何も出来なかった事への――何も、出来ない事への。すべてを伏せた長い睫で隠して、いつもの笑みを浮かべた。

「まぁその辺りは良いわ、単なる背景よ。次を見てくれる?」

 促されたライセンサー達が資料をめくると、【果冠祭】と書かれた華やかなページが眼に飛び込んでくる。どうやらミーベルという名の柔らかい果実を投げてぶつけ合うのがメインの、この国伝統のお祭りらしい。

「五年前の事件で途絶えていたんだけどね、復活させたい、って王女様が願ったそうよ」

 少しでも、この国の文化を守るために。少しでも、この国に力を貸してくれる戦士たちに楽しんでもらうために。普段は国政に口を挟まぬ王女の、小さな願い。

「完全なカタチの復元は難しいわ。だからいっそね、根幹だけはそのままに自由に変えてしまえって――さすが、柔軟なコドモの発想よねェ」

 褒めているのか微妙な声音は、ただし間違いなく面白がる雰囲気を含んで。悪戯っぽく瞬く瞳が、資料の次の項、古くから伝わる物語を写す。

 ―――――
 ある男が、女神に感謝を伝える為に山ほどの果物を用意した。
 それを天に届けようと、何度も何度も空に向かって放り投げた。
 しかし、何度やっても果実は男の頭上に落ちてきた。
 それどころか周りの人々の所にも飛んでいったので、たちまち喧嘩が始まった。
 暫くして、男は女神に感謝が届いたと喜びだした。
 見れば、広場にあった女神像の頭冠に果実が乗っていた。
 ―――――

 祭の根幹、それは女神への感謝の祈り。それ以外の肉付けを王女はまるっとSALFに――ライセンサーに託した。哀しき過去を負うからこそ、彼らの重責もまた理解できてしまうから。戦いに追われる日々の合間に、少しでも楽しんで欲しい、と。

「お金もないってのに豪儀なもんよねェ?でも」

 渉は口角を上げる。視線に強い光を乗せて、集まったライセンサー達を見据える。

「ちっちゃな女の子の、ちっぽけな願い。そんな事さえ叶えられない、アタシ達じゃないでしょう?」

 ここまで想われて――黙ってお客様で居られるものか。めくった資料の三枚目に平手を叩き付ける。先頭をミニSLに引かせた、平たい移動台車の連なるパレード。

「名付けて『開幕Parade』――ド派手に行くわよ、しょっぱなから度肝を抜いてやんなさい!」

 予算ならぶんどってやるわ!と獰猛に笑うオネェに中てられたか。突き上げる拳と共に、店内のあちらこちらから怒号が渦巻いた。

●目的
【果冠祭】の開幕を告げるパレードを、続くイベントの盛り上がりの礎となるべく、華々しく成功させる。

●場所
玄関口たる港から王宮前広場へと繋がる大通り。車道と歩道はロープで区切られ、歩道は観覧用となっている。王宮前広場は円形で、中央に舞台、王宮側に王女様一同のいる貴賓席、その他の周囲に一般観客席となっている。

●NPC
『三枝渉』
そろそろお馴染み?のオネェ教官。特にプレイングがなければ観客に紛れて見物しています。

●当日
・前半
港から開始。太い直線の大通りを、ミニSLに引かせた連なる移動台車に乗ってゆっくりパレード。たまに興奮しすぎた観客からミーベルが飛んでくるかも?

・後半
大通りの行き止まり、王宮前広場のステージにて、女神に扮した王女様の前でのパフォーマンス。王女様が緊張している様子なのは、誰の目にも明らか。

●記載して欲しい事
・花や夏など、ざっくりとで良いのでテーマを掲げる。
・テーマに沿った衣装やパフォーマンス内容を考える。移動台車に乗っているので、彫刻等の自身が動けない物でも構わない。台車の乗り降りは自由だが、置いていかれないように。必要な物は三枝が予算をぶんどってきます。

●補足
・観客を巻き込んでも構わないが、警備上、観客はロープを越える事の無いように。
・解説や飲料水補助等の裏方でも構いませんが、五人までとしてください。


質問がございましたら、もふらが王女様風にお答え致します。

ヨーロッパ大好き系MS、日方です。ヨーロッパを舞台とした連動と聞いては、手を挙げないという選択肢は無く。またしてもぶん投げなイベシナで恐縮ではございますが、ご縁が合いましたら、よしなに。
日方以外にも、2divの錚々たる顔ぶれが参加しておりますので、どうぞ楽しんでいただけましたら幸いです。

  • 人魚の揺り籠
    そよぎla0080
    人間15才|ネメシスフォース×セイント

えへへ、みんなみんな、いっぱい楽しいと嬉しいと幸せ、ありますよーーーっに!!

果物だと痛いかもだから、果物のお花で花冠つくるのー
えへー、いっぱいつくるのー(せっせしてたの
前半お車乗れるかしら
乗れたらね、お車の上からね、観客さんに花冠ぱーってするの
あのね、女神さまの頭に果物載ってたの、模して…?みたの
もし花冠が渡った観客さんいたら、持っててもいいし、誰かの頭にちょんしても良いと思うの
女神さまにありがとーで、お祭りなので!物語を模したのがいいかなって思ったの

ふふ、全部終わったら王女様にもあげるね!(できるかしら?

  • 戦場のピアニスト
    化野 鳥太郎la0108
    人間39才|ネメシスフォース×スピリットウォーリア

◆口上
「これより弾くは今始まる物語
皆々親愛なる女神へミーベルを持ち寄り、捧げ
その笑顔を賜ろうと願ったのでした」
「では暫しの時を、空へご招待致しましょう!」

◆曲
ピアノ/軽やかで耳に残る旋律
テーマは花束

衣装は桜壱さん(la0205)謹製
楽しく、どこまでも楽しく弾く
女王の緊張も解す様に明るく
時に周囲に合わせ、巻き込み
旋律を繰り返し覚え易くし観客を歌へ誘う

オリーブを咥え白鳩は青空を行く
「幸せの欠片を届けよう
今日は果冠祭 我が女神へ心からの祝福を!
親愛の印を奏でよう
今日は果冠祭 我が女神へ愛を込め歌声を!」

音を重ね徐々に増やし、沢山の鳥が並び飛ぶ
集まったオリーブは淡緑の宝石に
舞い落ちた羽根は白いドレスに!
1人では叶わぬ平和も夢も、数多の心が集えば
「幼い女神、貴女の想いは——必ず届くよ!」

曲名は『決意へ捧ぐ果冠のアリア』
楽譜ごと贈り祭へ提供

【DSP】
アリーチェと揃いの白いワンピース風衣装とマドンナリリーの髪飾り
薄いストールを羽織り羽根のように見せる
沿道に手を振り、軽くフラメンコのステップを踏みながらアピール
うっかり飛んできたミーベルは片手キャッチ、ウインクで返す

パフォーマンス時はパソドブレを流し、音楽に合わせカスタネットを鳴らす
闘牛士や闘牛が派手な動きを見せる度「Ole!」のかけ声
周囲が一緒に手拍子やかけ声で乗ってくれるように煽る

ローリーやクロダに葉冠を捧げ祝福のキスを頬へ
レオはアリーからもらったでしょ、え、いるの?
しょうがないわねえ、と笑いながらアリーと反対側の頬へ祝福を
かわいい闘牛ちゃんたちにもね

  • 人を助けるヴァルキュリア
    桜壱la0205
    ヴァルキュリア10才|セイント×ゼルクナイト

後半参加
▼裁縫
衣装は先生とお揃いで事前作成
白を基調にした衣服に、白羽・オリーブの葉・アーモンドの花を胸元に
裾等にはミーベルの木?蔦?等を刺繍
「裁縫は幼女で鍛えました!
王女様の頭冠は上記要素に加え、ミーベルののりやすい所をつけたり
白い薄絹でベールをつけて華やかに
▼劇
ルークさんの劇の子供役担当
ミーベルを受け取り、作った頭冠と一緒に王女様の元に足取り軽く届けにいく
捧げる時は片膝をつき、キラキラとした瞳を向けつつ
王女様が被るタイミングで光の演出としてホーリーライト付与
流れ星演出に合わせ雨雫で王女様周辺に晴れた中のきらきらした天気雨演出
「貴方が導く先が、きらきらで溢れる様に!

  • Cirque du fee
    黒田la0245
    ヴァルキュリア26才|スピリットウォーリア×セイント

【DSP】
皆様のサイズに合った牛の衣装があって良かったです
バレーノ様もお似合いですよ(満足げな調達担当)

上司2名と同く闘牛士衣装(黒地+金刺繍)
布裏とケープは深紅
控えめに立っているが、促されてそっと手を振る

元気よく闘牛士たちの間を飛び回る闘牛たちを
怪我がないよう慎重に布を振って躱す
連携したわけではないが結果、牛の攻撃が全てレオーネ様に。
布から現れるごとにポーズ取る牛役の様子に目を細める

広場での闘牛パフォーマンスはウェスペル様と。
リズム感と迫力を出すため、先程より大胆に布を振り
双子の元気良さを最大限、引き出していく

演舞の後は微笑ましい光景を写真に収める

【DSP】
▼共通
テーマは「闘牛」花は「マドンナリリー」
闘牛、闘牛士、祝福の乙女に扮する

▼個人
レオらと共に闘牛士役
デザインはレオと同じく、色合いは濃緑に金地
手には模型の闘牛用槍を持ち、パレード中は沿道にひらひらと笑顔で手を振る
「やあ、元気な闘牛たちだ」
突進してくるちびっこ闘牛は角に槍を当ててくるりとターンさせる
そのまま受け流して全てレオ方向に
頑張りたまえよ

広場では3組に分かれ、入り乱れてのパフォーマンス
(レオとルーク、黒田とウィズ、自身とバレーノ)
闘牛役にはローラースケートを履かせ、実際の闘牛さながらスピード感を重視
踊るように華麗に、楽しく派手にいこうじゃないか

【DSP】
深紅に金糸刺繍の闘牛服にカポーテ(ケープ)を纏い、羽根帽子を着用
カポーテの裏地とムレータ(布)共にマゼンタピンク
俺が牛じゃあ、お前ら全員ふっ飛ばしちまうぜ!

ローリーがかわしたチビ牛たちが勢いよく飛び込んでくるのを
布で華麗にかわす…はずが布にしがみつかれ
顔やら頭の上に飛びつかれて敗北
じゃじゃ馬ならぬ、じゃじゃ牛たちめ
布でいったん隠して閃かせるたび、現れたチビ牛たちが何らかのポーズ

ルークと組み、闘牛パフォーマンス
今度は手際よくリズムに乗ってかわし、踊りのように魅せる
最後は愛娘たちからのキスに満面の笑顔
おいおい、1つ足りてないんじゃねェか?と催促

アドリブ歓迎

  • 健気baby’s breath
    アリーチェla0626
    ヴァルキュリア10才|セイント×スナイパー

【DSP】
みんなでお祭り、わくわくする、ね

ミラとお揃いで祝福の乙女に扮する
白いワンピース風のドレスと、編み込みした髪にマドンナリリーの花飾りをつける
同じくマドンナリリーの花束を手に、闘牛と闘牛士を見守る
時々台車から下りて小さな女の子や、赤ちゃんを連れたお母さんにそっと一本ずつ渡す
「しあわせが、訪れますように」
王女様の願いが、みんなに届くようにと願いをこめる

パフォーマンスではミラと一緒に手拍子を
演舞の最後にパパ(レオ)へオリーブの葉冠を被せ、頬に祝福のキスを贈る
「パパ、かっこよかった、よ」
そして同じくとっても頑張ってたバレーノにも、冠と祝福を
頑張ったね、と頭をなでなで

  • 陽だまりsunflower
    バレーノla0627
    ヴァルキュリア10才|ネメシスフォース×ゼルクナイト

【DSP】
闘牛の格好しろってなんかすごくない?
ボク犬なんだけどなー、どうやるのこれ

闘牛の角を模した帽子を被り、首から下は茶色の全身タイツ的な衣装を着用
一応ブーツも履いたけど
「ボクが闘牛士でレオが牛でもよかったでしょ!?」
クロダ、似合うってそれ褒められた気がしないからね
この恨みはレオにぶつけよう
…ということで双子に絡まれてるところに後ろからどーんっとね
あ、つぶれた

パフォーマンスはローリーと組むよ
ローラースケートを履いて、本気で撥ね飛ばすつもりで立ち向かう
マントの翻りに合わせてくるりとターン
練習したし動きもバッチリさ

アリー、ボクにも冠くれるの?
えへへ、ありがと!

【心情】
「ハァイ、王女様♪あたしはモデル兼ライセンサーのユリア・スメラギです♪」
「エオニアの果冠祭を復活させる願い、聞き届けたわ!」

【準備】
イメージ:オリーブ&白い羽
「壱ちゃんの提案、あたしも乗らせて貰うわ」

衣装:白いミニスカドレス

エオニアの伝統ダンスがないか調べ、練習

【同行者】
交友のある人からアドリブで

【行動】
パレード中は、舞踊2でダンス
(あたしの美貌とプロポーション、祭りを盛り上げる為に使うわ)

休憩中は、写真2で果冠祭の様子を撮影
王女を励ます
「せっかくの記念日だし、想い出を写真として残しておきたいわね」
「失敗を恐れないで、自分の思いをぶつけて!」

  • アイスの女神
    桃簾la0911
    放浪者22才|グラップラー×スピリットウォーリア

わたくしも地球で言えば王女相当の立場
幼き王女の、民の為、叶えましょう華やかに

同行:瑛士(la2663)

■テーマ:鳥
オウギバトをイメージしたフィッシュテールの青いドレス
冠羽風に髪に羽根飾りも
全体テーマ
オリーブの葉をコサージュ風に胸に
白い羽は腕輪に

■行動
瑛士とジャグリングと飴撒きを組合わせたパフォーマンスでパレード
クラブやボールを投げ合い、時に観客の方へ逸れれば軽やかにロープ越えキャッチ
「ふふ、失礼
ステップも優雅に魅せて

広場でも同様に
瑛士に敢えて王女の傍へ投げさせ、キャッチしに行き
「王女へ献上品です」と飴ちゃん←

アイスは何個でも平気です
ありがとう、瑛士

  • 春を誘うダンス
    la1158
    人間19才|グラップラー×スナイパー

後半参加
テーマ:オリーブと羽
服:ミーベル色。風が見易いゆったり柔らかな風合い
金色オリーブ髪飾りはお揃い

ひまりちゃんの歌にあわせ
オリーブが描かれた白い翼形の大旗を持ち、フラッグパフォーマンス
風を多く含ませるよう振り、旋回
豪快だがドレスの裾を翻すよう優雅に

エオニア伝統舞踊のステップも取り入れて皆が踊りやすいように工夫
祭りとして浸透しやすいよう配慮

そしてこっそり、反閇を織りまぜる。
…「祭」、もとは「鎮魂」の意味合いがあるからね
前向きになろうとする皆の代りに祈るよ
情熱的な夏が秋風に染まる瞬間ような。千変万化な表現者でありたい


修了後王女さまに会えれば直接、会えなければ手紙を

お祭期間の間に考えてほしい
祭に頼るだけでなく
この祭を引きがねにして売り込む、長期的に自分達を支え守ってくれる物を。
例えば古来より国に伝わる技術を使った工芸品や知識
特産を使った保存食。エオニアの絶景。歴史

復興にはどうしたって資金が必要だから
人の流れ、循環を止めないことは大切だよ

キャンバスに描いたご馳走だけじゃ、お腹はふくれないもの。

パレード前に取材と称し王女の写真を撮りたいと交渉。もちろん撮った写真はメディアにも提供
(滅多にお顔を見れない方達だもの!こんなチャンスを逃せないわ!)

どんな顔も表情も好きだけど笑顔なら尚更
緊張してる王女を見て自己紹介をし王女の名を聞く
名を知っていたとしてもきちんと本人から聞きたい
王女でもあるけれど一人の幼い女の子でもあるのだから
その軽くはないだろう肩書をパレードの間、少しくらい下したっていいはず
「ここは少ーし目立つお席だから色んな方達に見られやすいけれど、だからこそとっても見やすい特等席ね!」
大丈夫、きっと絶対楽しい。パレードは大成功になる。その時貴女が浮かべる表情を撮りたい

桃簾la0911と同行
一緒にジャグリングをする…らしい

え、で…なに。テーマは…鳥なの?
燕尾服はなんか燕っぽいから解る
で、この背中に付けさせられてるサンバの人が着けてる羽根っぽいのなんで?
全体テーマのオリーブの葉をコサージュ風に胸に付け
白い羽は腕輪に
ハイブリットなキメラでいざゆかん

割とぶっつけ本番のジャグリング
しかも衣装での縛りプレイと来たもんだ
結構必死に巧くやるけど時折観客方面に飛んでしまう
桃ちゃんが巧くフォローしてくれたら何とか持ち直す
王女の方にすっぽ抜けた時は嫌な汗かく


帰りはそのお礼でアイスを奢る
でも一個だけだよ、お腹壊すから
壊さない?ソッカー

太鼓の上のボールを叩いた振動で5m程度跳ねさせる
という練習法がある
これで見立ててみるか

準備
軽い球各色、無数。太鼓多数
現地の太鼓を集めるべく打楽ッカーと叩き合い友情とリズムを刻む

広場に太鼓で円を二周、太鼓の上に飛ぶ程度に球を盛り盛り
中央は太鼓を何基か。球は手で置く

始まりは中央。太鼓を打ち球を垂直に跳ねる落ちるを数度
不意に球を顔で受け、右往左往
何事も無い様にまた球を打ち始め、徐々に強く高く、高く高く飛ばす
その間に盛り盛り太鼓へ移動、こちらは好きに飛べと強く弾き、球を客席に見舞う。
二周分の太鼓を打ち続け、最後は女神の方へ
祈る

共通衣装承知
テーマは大地
前半は太鼓

  • ヴァンガード
    白狼丸la3107
    放浪者20才|グラップラー×ゼルクナイト

後半から参加、事前に大きめの大理石を用意
「さて、始めるか。テーマは女神だ」
演目は剣舞、ルーンブレードを装備し流麗に舞う
ひまりの歌に合わせるようにルーンブレードで大理石を女神に扮した王女の姿(実際の服装は分からないのでイメージで、背中には白い翼)に彫る
完成した彫刻は後ほど献上する
「さあ王女様、受け取り下さいませ」

彫刻が終わったらひまりの歌に合わせてひまりと共に踊る
「なんだかひまりは歌の女神のようだな」

アドリブ&絡み歓迎

「夏風を、この街に。女神さまに。そして小さな王女さまに。届きますよう。」

唄うは穏やかな柑橘の匂いが漂う平和の夏風
奏でるは氷菓子のような甘い恋
楽しく、踊って唄いまくる。移り変わる季節と、夏の終わりをこの街のみんなへ

【テーマ】
オリーブ、白い羽根

【行動】
王宮前広場のステージで唄と踊りのパフォーマンス
黄色のワンピースと、オリーブの型をした金の髪飾り。
IMDを使い、足に小さな羽を生やし幻影の羽根を踊る度に舞いがらせる。
聴こえてくるピアノの音に合わせて、少女は微笑む。
彼女が唄うのは儚き貴婦人が出てくる唄物語。甘く、優しい、御伽噺。
スカートの裾を摘み、軽やかにどこか夏を感じさせる。
緊張している王女さまの所へ行き、引き込む。
「ご機嫌よう、心優しき小さなお姫さま。
どうか、私と1曲如何かしら。」
ひと時の甘い夢を。ひと時の優しき時間を。

「とっておきの、おまじないを貴方に。これを付けてる間は、小さな勇気が出るのよ」
自分の髪飾りを取り、彼女の髪にあげる

ああ、もうすぐ夏が終わる。つむじ風が髪を攫い、新しい季節へと私たちを連れてってくれる。
この街にも秋はもう目の前に

全体共通テーマは「オリーブ」「白い羽根」
事前にロープを支えるポールと先頭のSLを共通テーマに合わせて飾り、パレード中は自作のミーベルの実とオリーブの枝を咥えた白い鳩のブローチを、手品で出しては子供たちに配りつつ置いて行かれない速さで歩行

後半は1番手希望
果冠祭の物語を少し改変した朗読劇
ストーリーは以下の通り

ある男が、女神に感謝を伝える為に山ほどの果物を用意した
それを天に届けようと、何度も空に向かって放り投げた
しかし、果実は男や周りの人々の頭上へ
たちまち始まった喧嘩を見ていた子供が男の用意したミーベルを手作りの頭冠に乗せ、女神へ捧げると感謝が届いたのか天のかがり火が空に流れた

用意するミーベルは自作のハリボテ。自分の頭上に投げ倒れたりコメディ風に
ミーベルを桜壱(la0205)君に渡したら喧嘩している体で退場し全力移動で近くの高所へ
ホーリーライトを桜壱君が使ったのを確認したらロングフォースで流れ星の演出をし全力移動で舞台へ
劇の最後に
「もっと貴女への感謝を伝えたい。そうだ、祭をしよう。さあ、皆と一緒に祭を心行くまで楽しんで下さい」
他のパフォーマンスへ繋げる

【DSP】
お祭りなの
うーはるーやバレーノと牛さんになりますなの!

ふんす、と鼻息も荒く闘牛に変身
角をつけた帽子、白シャツ、上下茶系に金刺繍のベストとズボン&ブーツ
「かっこいい牛さんなの!モー!」
闘牛がモーと鳴くかはさておき、ぴょんぴょん飛びはね、隣の台車でポーズを取る闘牛士に突進
布をひらひらされたら飛びつき、そのまま上へよじ登る
その後はレオやクロダが布をひらひらする度に強そうなポーズを取る

広場ではクロダと戦うの
布の動きに合わせてくるくる回る
るーと入れ替わったりしゃがんだクロダを飛び越えたり元気よく

ふおー、冠かっこいいの
うーたちもレオに祝福のちゅーしてあげますなの!

【DSP】
るーは、うーとバレーノと牛さんやりますお!

弟やバレーノと同じ格好で「つよそうなうしさん」化
これは…闘牛王ですお!
「モーーー!」
弟と共に雄々しく?鳴く
クロも鳴くか手を振るといいお!

隣の台車に立つ闘牛士たちへ身軽にジャンピング突進
布にひらひらとかわされるが、レオの布にしがみつき頭まで登る
「モォォオオオオオ!」登頂、両手を上げて勝利宣言
降りた後は布が閃く度に自分の考えた強くて格好いいポーズ

広場ではレオと組み
ローラースケートの勢いも借りて突進
ジャンプ、一回転、うーと入れ替わりなどくるくると軽やかに演舞

るーたちもちゅーしてあげますお!
ミラのちゅーにご機嫌!


 お祭り日和の空の下、開始前だというのにすでに賑わう観客目掛け。

「ハァイ♪あたしはモデル兼ライセンサーのユリア・スメラギです♪」

 白いミニスカドレスを翻し、ユリア・スメラギ(la0717)は宣伝代わりの軽いパフォーマンス。その奥では、ミニSLに段々と白い羽根が羽ばたいていく。

「うん、こんな感じかな」

 最後の飾りを仕上げ終わり、ルーク・H・スミス(la3305)は嬉しそうに微笑んだ。物造りを生業とする彼の手によって、パレード会場にワクワクが広がっていく。

「ふむ、足りんな。打楽ッカーが釣れれば良いがの」

 空も飛べそうなSLの背に太鼓を乗せながら、ゴルジュ・ラストスタンド(la3043)は顎に手を当てる。ありったけの太鼓を持参したがまだ足りない。悩む背に、旗を抱えた侃(la1158)は声をかける。

「お悩み事?お手伝いしようか」

 開いた瞳でウィンク一つ。ミーベル色のドレスをふわり、旗の重さを感じさせぬ動きで台車に飛び乗った。その次の台車では。

「うーはるーやバレーノと牛さんになりますなの!」
「これは……闘牛王ですお!」

 立派な角がついた帽子を被り、嬉しそうに跳びはねるウェスペル・ハーツ(la3417)。双子の兄、ルーキフェル・ハーツ(la3418)もお揃いだ。しかしその隣、やっぱりお揃いの全身茶色タイツなバレーノ(la0627)は食って掛かる。

「ボクが闘牛士でレオが牛でもよかったでしょ!?」

 だがレオーネ・ベラルディーノ(la0378)は涼しい顔、マゼンタピンクのムレータを翻しニヤリと笑った。

「俺が牛じゃあ、お前ら全員ふっ飛ばしちまうぜ!」
「皆様のサイズに合った牛の衣装があって良かったです」

 バレーノ様もお似合いですよ、と衣装調達担当の黒田(la0245)は満足気に頷く。バレーノの煌く緑玉からハイライトが消えた。遠巻きに肩を竦めるミランダ・ディアス(la0134)の前に、濃緑に金糸のVestido de Lucesが腰を折る。

「やあ、眼福だね。祝福をいただけますか?麗しの乙女達」
「ふふ、無事に勤めをはたせたら、かしら?闘牛士さん」

 人差し指を唇に当てる乙女に、ロレンツォ・オルジャーニ(la0377)は恭しく模造槍を一振り。賑やかな様子にアリーチェ(la0626)は小さく頷く。

「みんなでお祭り、わくわくする、ね」

 抑揚のない声音には、親しき者達にはわかる楽しそうな色が滲んでいた。準備に慌ただしい台車から少し離れた所では。

(滅多にお顔を見れない方達だもの!こんなチャンスを逃せないわ!)

 春風 山吹(la2495)は決意の眼差しを王女秘書のエレクトラに向ける。取材をさせてほしい、それも勿論本音だけれど。背を伸ばして貴賓席に座る王女の、膝の上で握られた手が脳裏から離れない。オリーブの留まる胸元を押さえ、桃簾(la0911)もまた小さな同胞を想う。

「幼き王女の『民の為』。叶えましょう華やかに」

 王女の浮かべる柔和な笑みは、鏡の向こうに良く見知っている。その矜持も――重圧も。なればこそ、少しでも手助けを。静かに目を伏せる姫の横で。

「燕尾服はなんか燕っぽいから解る……このサンバの人が着けてる羽根っぽいのなんで?」

 絶対また変な資料見たな、と磐堂 瑛士(la2663)は遠い瞳で悟った。テーマが鳥だからってコレは無いんじゃ、という言葉はごっくん。男子高校生は諦めも早かった。拘りの衣装は他にも。

「随分と上達したね、桜壱さん」

 裾にあしらわれたミーベルの枝葉の刺繍を矯めつ眇めつ、感心した声を上げる化野 鳥太郎(la0108)。その胸元にアーモンドの花をつけながら、桜壱(la0205)の左目に得意げな花丸が浮かぶ。

「裁縫は幼女で鍛えました!」

 ちょっといみがわからない。脳裏にめくるめく幼女に固まる鳥太郎の近くでは、そよぎ(la0080)が果物の花でせっせと冠を作っている。

「お車の上からね、観客さんに花冠ぱーってするの」

 出来れば王女様にも、とほんわり笑うそよぎを見て。桜壱の左目に電球がぴこんと瞬き、そよぎの耳にこしょこしょと内緒話。そんな諸々をスマホにおさめるのはカラコロ リン(la3545)。

「マジモンのヨーロッパとかバイブス上がるー!」

 フォロワー獲得!とSNSに上げようとしたところで、不意にお腹を押さえる。ぎゅるぎゅる鳴り始めたコレはもしや。

「OPP(お腹ピーピー)とかマジ卍ー!?」
「よくわからないが、腹が痛いのか?」

 通りすがり、大理石を運びながら白狼丸(la3107)はとある方向を指さした。そこに燦然と輝くトゥアレタの文字目掛け、なりふり構わず坂を駆け上がるリン。その大通りを中心に広がる白い石造りの街並みを、桜小路 ひまり(la3290)は透き通った桜色の瞳に写す。

「夏風を、この街に。女神さまに。そして小さな王女さまに。届きますよう」

 賑やかに吹く夏風はレモンイエローを翻し。白い脚に、のびやかな腕に、淡い夏色を纏わり遊ばせて。零れた願いを高く、遠く、この国の隅々へと――



 動き出したミニSLがゆっくりと大通りを進んでいく。連なる移動台車の一つに、青いフィッシュテールがはためいた。

「わたくしたくさん練習しました」
「俺は割とぶっつけ本番なんですけど?っと」

 色とりどりのボールやクラブを操る桃簾の顔は少し得意げ。だがそれも許されるほどにその手捌きは鮮やかで。逆に、向かい合わせの瑛士の手付きは危なっかしい。

「そろそろいきます、良いですか。良いですね」
「えっちょっま」

 上がるテンションのままにポンポンと投げられるボールを、必死に受け取っては投げ返す瑛士。その手からうっかり零れた一つを、台車の横を歩くルークがナイスキャッチ。慌てる視線にウィンク一つ、観客へと一礼して。

「こちらのボール、何かに似てると思いませんか?そう、この祭りの大目玉!」

 白いハンカチにくるんで勢いよく頭上へ投げる。最高高度に到達するとふわりと広がり、中からたくさんの白鳩が観客席へと舞い降りる。そして。

「わ、鳩さんがブローチになった!」
「足にミーベル持ってるー!」

 掌でブローチに代わる鳩や精巧なミーベルの作り物に観客が気を取られる間に、ボールは無事に瑛士の手へと落ちてきた。

「女神様にありがとーで、僕もいっくよー!」

 鳩の後を追うように、一生懸命作った花冠がそよぎの手から飛んでいく。まるでホームランボールのように手を伸ばす観客達。

「えへー、たくさん作ってよかったー」

 見事手に入れた人が嬉しそうに頭に被るのを見て、くすぐったい気持ちで投げ続ける。空を飛ぶ花冠のリズムに合わせ、和太鼓がドコドンと響く。

「さて、どれだけ集まるかの」

 両手の撥をあちらこちら。台車に乗るだけ乗せた太鼓を巧みに打ち鳴らし、ゴルジュは視線を彷徨わせる。いるはずだ、この国にも。体の芯まで震わせるこの音の愛好者が。

「はいはーいご注目!」

 太鼓の音に合わせて幟がくるくる回る。優雅にたなびく布には様々な言語で『太鼓貸出募集』の文字が。侃は太鼓の隙間をすり抜け台車の上に下に、幟が目立つようにと笑顔で跳ね踊った。


 カスタネットが軽やかに響く。沿道に手を振りながら、ミランダは赤い瞳を細めた。視線を集めるのには慣れている、でも、ここまで嬉しそうな顔が並ぶのは記憶に少ない。

「愛されてるのね、このお祭りは」

 口の端を上げる。心の奥底から湧き上がる情熱と共に、足が刻むはフラメンコ。羽織るストールが羽根のように、ふわりふわりと手招いて。

「随分と楽しそうだね、ミラ」
「ええ、ここには『熱』があるわ」

 招かれた闘牛士がくるくると回す槍。その穂先をしなやかな腕で絡めとり、軸にして自身もくるりと回る。広がる熱色の髪に口付けを落とし、賑わう沿道へとロレンツォも手を振った。上がる黄色い叫び声に負けじと闘牛が吼える。

「かっこいい牛さんなの!モー!」
「負けないですお!モーーー!」

 ぴょんぴょん跳びはね、右に左にアピールするつよそうなうしさんズ。別な色の歓声を一身に受ける姿に、黒田はうっすらと笑みを浮かべ。その視線に気付き、ルーキフェルは大きく手を振った。

「クロも鳴くか手を振るといいお!」
「わかりました、では手を」

 虚を突かれた瞳を瞬かせ、そっと沿道へ向け手を振る。控えめなその仕草に再び黄色い悲鳴が騒めき立った。孕む熱に圧されたか、マドンナリリーの花束を手に不思議そうな顔で立ち尽くすアリーチェ。横目で見て、さり気なく視線から庇う位置に立つ彼女の騎士。

「アリー、あんなのカボチャだって思えば――アリー?」

 見上げた不思議そうな顔が、観客に視線を固定したまま小首を傾げる。バレーノの見守る中、桜貝のような小さな唇がうっすらと開き。

「……モー?」
「いやいやいやいや!?」

 思わずツッコミそうになった左腕を慌てて抑える右腕。なんでそうなった、混乱する騎士を余所に。

「Bravo!俺の天使が尊い……」

 親バカ闘牛士が天を仰いで崩れ落ちたのだった。


 ロープを境に分かたれているはずの魅せる側と観客。だが物理的な隔たりなど関係ないとばかりに、会場は一体感を増していく。中でも、太鼓を熱く見詰める観客に、ルークはそっと自作のミーベルを渡し。

「あそこに投げてみて、きっと面白い事が起きるよ」

 ゴルジュを囲む太鼓達を指さした。途端、楽しそうな顔で次々と投げ込まれるミーベル。

「ふむ、肩慣らしには丁度いいかの」

 鼓面に弾むミーベルは、まるで無数の撥が如くに。タイミングを合わせ、ゴルジュの撥が踊る。激しい打ち合いに打楽ッカー達の視線は絡まり、場のパッションは熱く高まっていく。

「盛り上がってきたわね!」

 エオニアの伝統舞踊をアレンジしたユリアの動きに、観客達は大喜び。中には真似をして一緒に踊り出す者まで。賑わう空気の中、花冠をキャッチして大きく手を振る子供に、そよぎは笑顔で手をブンブンと振り返す。そのまま走り出した子を何とはなしに見ていると。

「おかーさん!僕の女神様!いつもありがとう!」

 一生懸命袖を引っ張って屈ませた母親の頭へ、誇らしげに花冠を乗せていた。まるで物語をなぞるが如くに。ああ、込めた想いは伝わっていた。

「えへへ、みんなみんな、いっぱい楽しいと嬉しいと幸せ、ありますよーーーっに!!」

 抑えきれない嬉しさと共に、残りの花冠を全部投げる。高く宙を舞う花冠。同時に。

「縛りプレイきっつ――げ、ヤバっ!」

 瑛士の手からクラブが弾かれる。先程のボールとは違い遠方に飛んでいったソレは、空中で花冠を幾つも絡めとり街路樹に引っかかってしまう。本日何度目か、顔を青くする瑛士。

「若者のフォローは年上の務め、つまりはわたくしの出番です」

 得意げな笑みを残し、桃簾は台車を蹴る。ロープを支えるポールを足掛かりにさらに跳躍し――だが、今一歩高さが足りない。打開策を求めて巡る桃簾の視線に、恭しく組んだ両拳を差し出すルークの姿が写った。

「おみ足をどうぞ、お姫様」

 そこに足をかけたのは一瞬。ふわり、と優雅に衣装を纏わせ花冠ごとクラブを救い出す。そのまま枝を掴みしならせた反動で台車へと戻りすがら、クラブを振って花冠を飛ばす。反対の手は懐から掴んだ飴を雨あられ。

「桃ちゃん、段々猿っぽくなっ……痛っ!?」

 口は禍の元。観客席から飛んだミーベルが、口を滑らせた瑛士の頭にぶつかった。他にも幾つか飛んだミーベルを、ミラは華麗にキャッチ。

「ふふ、素敵な貢物に祝福を」

 触れるだけの口付けを落とすと、運を天へと高く投げ返す。情熱の乙女の祝福を得んと、着地点に野太い声が群がった。もう一人の乙女は台車を降り、花束からマドンナリリーを抜いては子供達へと。

「しあわせが、訪れますように」

 王女様の願いが届きますように。メッセンジャーとなるべく、アリーチェは祝福あれと花を配る。母親に抱かれた赤ちゃんの手にも。うっすらと微笑んで台車に戻る途中、ふと思い立って一本をとある場所へ。

「あなたにも、ミーベルが捧げられた、から」
「ん?何か触ったか?」

 揺れるサンバの羽根にマドンナリリーが咲いた。乙女が戻ると同時、闘牛が空を飛ぶ。

「ローリーに突撃!ですお!」
「クロも覚悟するといいお!」
「ボク犬なんだけどなー」

 ぴょんぴょんぴょーんと一斉に飛び掛かる闘牛達を、優雅にムレータを構えた闘牛士達が迎え撃つ。

「やあ、元気な闘牛たちだ」

 ルーキフェルへとロレンツォは槍を合わせる。右に左に、時には目の前でくーるくる。少しずつ位置を調整して。

「そっちはどうだい、黒田」
「中々手強い闘牛様ですね」

 黒田の振るムレータへ突進するウェスペル。揺れる台車の上、怪我をしないように慎重に捌く作業は中々に骨が折れるもの。知らず、じわじわと方向が定まって。

「怖気づいたのか?バレーノ」
「ふん、言ってなよ。……見てた方が面白くなりそうだし」

 ただ逃げ回るだけのバレーノを端に追い詰めたレオーネは気付かない。背後に迫りくる猛獣に。

「頑張りたまえよ」
「なっ!?」

 含み笑いの言葉と同時、ロレンツォは槍を角へ当ててくるりとターン。飛び掛かるルーキフェルを間一髪、ムレータで躱すレオーネ。だが闘牛もさるもの、布にしがみついて体勢を崩す。そこへ。

「誓ってわざとではございませんが」
「Daidaidai!ぐっ!?」

 黒田が躱したウェスペルが、隙ありとそのまま登頂。ルーキフェルも負けじと登り、両肩に陣取った。

「「モォォオオオオオ!」」
「じゃじゃ馬ならぬ、じゃじゃ牛たちめ」

 両手を上げて勝利宣言をする双子。だが何のこれしきと気合いで耐えるレオーネ。やせ我慢の笑みを浮かべた所へ。

「文句はボクを闘牛にした人によろしく」

 震える膝目掛けたバレーノの助走からのドロップキックにたまらず崩れ落ち。偶然飛んできたミーベルが背中にぽこんと当たった。


 パレードの終着点に設えられた大きな舞台。その真正面の貴賓席に、王女は緊張した面持ちで座っていた。王族らしく振舞えるだろうか、祭は成功するだろうか。答えの出ない心配がぐるぐる回る。

「ふふ、初めまして王女様」

 取材許可の腕章をつけ、山吹は眼前に膝を落として自己紹介。山吹、と呟く王女に首を傾げ。

「あなたのお名前も教えてくださるかしら?」
「我、は……」

 名を聞かれた事など記憶に残るほども無いのだろう。目を瞬かせて名を告げる王女に、柔らかな笑みを向ける。王女であると同時に、一人の幼い女の子。両肩にかかる軽くはないだろう肩書を、パレードの間くらい少しでも下ろせたなら。

「ここは少ーし目立つお席だから色んな方達に見られやすいけれど、だからこそとっても見やすい特等席ね!」

 大丈夫、きっと絶対楽しい。パレードは大成功になる――その時、貴女が浮かべる表情を撮りたい。願いを飲み込んで指さした舞台では、最終チェックの真っ最中。

「もう少し抑揚をつけてもいいと思うぞ」
「はっ、はい!もう一度最初からいきます」
「お兄さん、この音から出してくれへん?」
「良いよ、調律し直すからちょっと待ってね――ん?」

 必死に台本を読み込む桜壱に、大理石を確認しながらアドバイスを投げる白狼丸。喉を温めていたひまりは、蓋の開いたグランドピアノを興味深げに覗き込む。音叉を片手に作業していた鳥太郎は、視線を感じて顔を上げ。服を叩いて真っ直ぐに貴賓席へ、王女の御前へと足を進める。

「『決意へ捧ぐ果冠のアリア』――貴女の勇気へ敬意を、麗しき王女。肩の力を抜いて楽しんでね」
「ひゃっ!?」

 拳から飛び出す薔薇の花束の、中央には書き下ろしの楽譜が。驚き覗かせた素の表情を、山吹がすかさず一枚撮ったところで。パレードが賑やかに広場に到着したのだった。



 期待のはち切れそうな視線の集まる舞台の中央。

「これより弾くは今始まる物語。皆々親愛なる女神へミーベルを持ち寄り、捧げ。その笑顔を賜ろうと願ったのでした」

 調律を終えたグランドピアノの前、鳥太郎は静かに一礼してニヤリと笑う。

「では暫しの時を、空へご招待致しましょう!」

 放り投げたオリーブの枝に合わせ、高く澄んだ青空に音が舞い上がった。楽しく、どこまでも楽しく空に遊ぶ白鳩のような旋律。次いで、舞台に飛び乗ったのはルーク。

「ある男が、女神に感謝を伝える為に山ほどの果物を用意した」
「それを天に届けようと、何度も空に向かって放り投げた」

 朗々と声を張り上げ、山と積まれたミーベルに走り寄る。喜びの足音を示すように、staccatoがコロコロと跳ねた。一つ掴んで天へと投げるお調子者。


「幸せの欠片を届けよう」

 歌声は弾み跳ぶ。観客の心を揺さぶるように。

「今日は果冠祭 わが女神へ心からの祝福を!」

 流れる視線は奥を見透かす、主役はあんた達だと引っ張り出す為に。


「しかし、果実は男や周りの人々の頭上へ。たちまち喧嘩が始まった」
「見ていた子供は男の用意したミーベルを手作りの頭冠に乗せ、恭しく女神の元へ」

 ミーベルはお調子者の頭へ。con brioな旋律が喧嘩を囃し立てる。そこへ走り寄る桜壱へとミーベルを託し、ルークは舞台の裾に。桜壱は貴賓席の前で待つそよぎの元へ。その手の花冠にミーベルをそっと置き、二人で掲げて王女の前に跪いた。


「親愛の印を奏でよう」

 歌声は柔らかく。戸惑う王女の緊張を解すように。

「今日は果冠祭 我が女神へ愛を込め歌声を!」

 巡る視線は観客へ、女神を讃えよと煽るように。


 隣に座る山吹がそっと王女の手を取った。励ます視線に口を引き結び、王女はゆっくりと頭を下げる。二人は頷き合うと。

「花冠を女神へ捧げると、感謝が届いたのか天のかがり火が空に流れた」

 ルークの朗読に合わせハニーブロンドへ捧げられる花冠。ふわり、ベールが舞った。白く弾ける光に輝く尾が引く。

「貴方が導く先が、きらきらで溢れる様に!」

 煌く雨雫の降り落ちる中、左目にきらきらを溢れさせ王女を見つめる。

「王女様の周りにもしあわせたくさん、なの」
「私にも頂けるのですか?ありがとうございます」
「うふふ、私も女神様ね!」

 花冠を捧げて回るそよぎに、左右を固めるエレクトラと山吹は嬉しそうにお礼を告げた。広場に満ちる旋律は音を重ね厚みを増す。国中から集い遊ぶ白鳩のように。咥えたオリーブは淡緑の宝石に、舞い落ちた羽根は白いドレスに。音が王女を包み飾っていく。

「幼い女神、貴女の想いは——―必ず届くよ!」

 1人では叶わぬ平和も夢も、数多の心が集えば。一気に膨らみ弾ける旋律。余韻に浸る静寂の中、舞台に戻ったルークは静かに頭を垂れる。

「もっと貴女への感謝を伝えたい。そうだ、祭をしよう。さあ、皆と一緒に祭を心行くまで楽しんで下さい」

 続くパフォーマンスへの期待を表すように、広場に大きな拍手が響いた。


 借り受けた太鼓も使用してぐるりと二重に広場を囲む。その鼓面に球を盛り盛り。準備を終えたゴルジュが静かに撥を構える。始まりは中央、珠は一つから。

「音とは振動、振動とは伝わっていくモノ」

 振り下ろす撥に合わせ跳ねる落ちるを繰り返す珠は、一定のリズムを刻んで。鳥太郎はトントンと指で音を取り、アリアを即興で和風に組み替える。と、視界の端で振られた手を目掛け、ゴルジュは撥の角度を変えた。大きく弾んだ珠をキャッチ、桃簾は外周を回り始める。

「瑛士」
「あいよ、いっ!?」

 目配せを受け王女の傍へ投げた球は、要らないコントロールを発揮して王女に当たる軌道に。慌てる瑛士に笑みを一つ、桃簾は宙で前転しながら確保し王女の前へ降り立つ。

「王女へ献上品です。――ちゃんと出来ていますよ、胸を張りなさい」

 差し出される飴ちゃん。同じ王族の気配を感じる相手に認められ、王女の頬に朱が差した。山吹はすかさずパチリ。

「うふふ、照れたお顔も可愛らしいわ!」
「不敬罪なるとこだったよね……」

 上機嫌な山吹は、嫌な汗をかく瑛士もしっかりパチリ。その間にも舞台ではゴルジュが動き回り、球が幾つも跳ねていく。不意に、その内の一つがゴルジュの顔面へ。眼鏡を遠く吹っ飛ばされ右往左往。

「私の眼鏡はどこか!?」
「ハァイ、お探しの迷子はこの子かしら?」

 踊りながら眼鏡を差し出すユリア。どことは言わないがたわわなクッションに弾んで傷一つなさそうだ。

「おや、すまないね」

 眼鏡をかけ何事もなかったかのように太鼓を叩き始める姿に会場はどっと沸き。ゴルジュは怒ったフリで盛り盛り太鼓へ。

「喰らうが良い!」

 好きに飛べと強く弾き、観客席へと二周分の雨あられを見舞う。楽しそうな悲鳴がそこかしこから上がるのに満足し、最後、女神像に一礼したゴルジュへたくさんの拍手が贈られた。


 舞台上でカスタネットが高らかに鳴る。それを合図に、鳥太郎はアリアをEspana Cani風に。同時にローラースケートを履いた闘牛達が、広場を縦横無尽に駆け回り始めた。

「ああ困ったわ、手の付けられない暴れ牛達!」

 Paso dobleのステップを踏みながら、ミラは朗々と謡う。祝福の乙女の嘆きに応え、躍り出たのは闘牛士達。それぞれに宿敵を定め睨み合う。

「勇ましき闘牛士達に声援を!Ole!」

 観客席からも掛け声が飛び、両者は激突した。

「行くよローリー」
「いつでもどうぞ」

 優雅に布を構えるロレンツォへ、バレーノは本気で突撃。命懸けのやり取りこそが観客を魅せるのだから。それに。

「バレーノ、がんばっ、て」

 小さく手を振るアリーチェに無様は見せられない。マントの翻りに合わせくるりとターンをキメる。隣では、レオーネとルーキフェル、黒田とウェスペルが睨み合っていた。

「今度は負けねえぜ!」
「負けないですお!」
「怪我には気を付けてください」
「クロも気を付けるお!」

 弾丸となった双子を大きな布が滑らかに操る。しゃがむ黒田を飛び越えるウェスペルが、次の瞬間にはルーキフェルとなって躍り掛かり。レオーネの布が閃く度に、入れ替わりながら強くて格好いいポーズをキメる。だがとうとう、闘牛士に追われ観客席へと逃げ込む闘牛達。

「「モーーー!」」
「モーー……ボクほんとは犬だからね王女様」

 目の前で精一杯の威嚇を見せる闘牛に王女は目を丸くして。やっぱり山吹はパチリと一枚。追い付いた闘牛士達に回収されていった後も暫く、広場にはOle!の掛け声が響いていた。


 すぅ、と息を吸った唇が、吐息と共に唄を零す。

「――夏風に柑橘が香る」

 唄を追うアリアは、夏を孕んでチェリーブロンドを優しく揺らし。ふわり、足首に幻影の羽を舞わせ王女の前でカーテシー。

「ご機嫌よう、心優しき小さなお姫さま。どうか、私と1曲如何かしら」

 暑さは熱さ、熱とは――恋。夏に溶ける氷菓子のような、ひと時の甘い夢を、優しき時間を貴女に。微笑むひまりの手に、王女はおずおずと自身のソレを重ねた。

「さて、始めるか」

 心浮き立たせる唄声を乗せて、白狼丸はルーンブレードを振るう。それは彫刻であり剣舞。荒々しく踏み込むたびにキラキラと飛ぶ欠片を、侃の大きな白い翼が絡めとった。

「恋の鞘当て。お相手を、剣士様」

 ドレスを靡かせ翼ごと一回転。大旗の重さを感じさせない立ち回りに観客席から溜息が漏れる。激しく優雅な剣と旗のぶつかり合いは、時折、静を魅せる。情熱的な夏が秋風に染まる瞬間のごとくに。そうあれかしと己に課す通りに。

「『祭』とは『祀り』――前向きになろうとする皆の代りに祈るよ」

 千鳥に大地を踏みしめる。アレンジした伝統舞踊に反閇を混ぜ、侃は踊り奉る。徐々に増える秋風。移り変わる季節の中を、王女と共にひまりは唄い踊る。楽しく弾む足元で、しゃらりとアンクレットが涼やかに鳴った。秋の到来を告げるように。

「――ああ、もうすぐ夏が終わる。つむじ風が髪を攫い、新しい季節へと私たちを連れてってくれる」

 甘い夢の終わりを惜しむ王女の髪を撫で、金のオリーブ型髪飾りを贈る。新しい未来へと民を連れていく王女への餞に。

「とっておきの、おまじないを貴方に。これを付けてる間は、小さな勇気が出るのよ」

 くるり、ターンして押された背は、跪く白狼丸の前へ。

「さあ王女様、受け取り下さいませ。貴女がこの国の女神だ」

 覆い隠す翼の大旗をルーンブレードが跳ね飛ばす。大理石の女神が、背に翼を生やし王女の顔で微笑んでいた。

「我が、女神……この国を見守る、女神」

 呟いて像に触れる王女の後ろで、侃が落ちてきた大旗を受け止め掲げる。対のような王女と像の組み合わせに割れんばかりの歓声が起こり。

「うふふ、そのお顔が撮りたかったのだわ」

 満足気な山吹の前に、ミーベルの葉が一枚落ちる。――この街にも、秋はもう目の前に。



 広場に満ちる大歓声が三々五々に散っていく頃。たくさんの太鼓を前に、ゴルジュは同志へと向き合う。

「ありがとう。良い太鼓であったの」

 それ以上に言葉は無く、それ以外に言葉は要らない。熱い視線と握手を交わすと、次の催しを成功させるべく、打楽ッカー達の熱い打ち合わせは続く。同じく、健闘を称え合うのは闘牛御一行。

「パパ、かっこよかった、よ。バレーノも、とっても頑張って、た」

 背伸びしたアリーチェは、レオーネに葉冠を捧げ、その頬に祝福のキスを贈る。それから勿論、傍らの小さな騎士にも。

「アリー、ボクにも冠くれるの?えへへ、ありがと!」

 頭をなでなでのおまけ付きな祝福に、バレーノはご機嫌。ちなみにレオーネは感動の彫像と化していた。その隣、ミランダは黒田とロレンツォに祝福を授ける。

「ふおー、冠かっこいいの」

 目をキラキラとさせるかわいい闘牛ちゃん達にも、笑いながら祝福を。終わった肩へ、トントンと叩く指が。

「おいおい、1つ足りてないんじゃねェか?」
「レオはアリーからもらったでしょ、え、いるの?」

 頬ってのは二つあるんだぜ、とばかりに向けてくる相手へ、情熱の乙女はしょうがないわねえと祝福を。

「るーたちもちゅーしてあげますお!」

 飛び掛かってきた双子にデジャヴを感じながら崩れ落ちるレオーネ。黒田は何処からか取り出したカメラを向けると。

「微笑ましい光景ですね」

 良い笑顔でシャッターを切った。高みの見物を決め込んでいたロレンツォは、貼られていた衣料店のチラシに目を惹かれる。

「これ、すごく気になるお店だよね」

 エオニア王国は対ナイトメアの前線基地でもある。当然の如く使用されるナイトメア素材に、同じくチラシを覗き込んだルークは目を輝かせ。

「ああ――こんな所にもあるとはね。さすがは『画伯』だ」

 描かれていた、愛用ブランドの果冠祭限定オスゴリラ女神コスTシャツに、ロレンツォはそっと黒色のカードを握り締めるのだった。


 仕事の雰囲気を纏ったまま、侃は気を緩める王女の御前に膝をつく。お祭り期間の間に考えて欲しい事があった。

「古来より国に伝わる工芸品や知識、特産を使った保存食。エオニアの絶景。歴史。――小さなこの国にだって、たくさん素敵な物がある」

 復興にはお金がかかる。国家であるならば自ら稼がなければならない。必要なのは経済の流れ、真剣に語る侃の言葉に表情を引き締め直す王女。

「祭は盛り上げてみせるから、どうか繋げてほしいんだ。キャンバスに描いたご馳走だけじゃ、お腹はふくれないもの」

 現実を見据えた厳しさに王女は俯く。小さな肩に触れ、ユリアはその顔を覗き込んだ。

「失敗を恐れないで、自分の思いをぶつけて!」

 踏み出さなければ何も始まらないのだから。歯を食いしばって顔を上げる王女。

「我の全力をもって、成し得ましょう」

 精一杯の決意の表情に、侃は細めた目でゆるゆると笑い、山吹は夢中でシャッターを切る。

「大丈夫、パレードは大成功したんだもの。きっとまた上手くいくわ!」

 次はその時貴女が浮かべる表情を撮りたい。幸せ一杯の人々を撮りたい。だから。

「うふふ、また撮らせてね!」

 願いを込めて、次の約束を貴女と。


 賑わう街を冷かして歩く。

「わ!綺麗な布ですよ先生!伝統の柄だそうです!」
「桜壱さん、最近裁縫に凝ってるね」

 走り寄った店先で左目に光を散りばめる桜壱。興味深げな視線を向けながら、鳥太郎は何とはなしに呟く。呟いてしまった。

「はい!次の幼女はもっとこだわりますから!」
「幼女ナンデ??」

 今日一番の輝く笑顔に、鳥太郎にはただ、未来に震え相槌を打つより他に出来る事はなかった。


 果冠祭限定、と書いてある幟を見て。桃簾は一つ頷くと。

「店主、端から端までを用意なさい」
「一個だけって言ったよね?お腹壊すよ?」

 お財布にも大打撃だし。お礼に奢ると言った瑛士は必死で止める、が。

「糖分は脳に良いと聞きました。つまりは薬という事ですので問題ありません」
「ソッカー」

 見上げた空は青かった。


 アクセサリーの並ぶ屋台で足を止め、手彫りとは思えないその出来栄えをしげしげと眺める。

「えー可愛いなあ、お兄さんこういうの好きなん?」
「ああ、別に嫌いじゃないけどな」

 半分正解、と白狼丸はミーベルの花飾りをひまりの髪に当てると。

「王女様にあげてただろ。代わりを歌の女神様に、と思ってな」
「……へっ?えっ」

 満足気に頷いて、他に友人達へピンバッジを幾つか選び始める。呆然と立ち尽くすひまりの頭上を、白鳩が楽し気に飛んで行った。


 ミーベルシロップのかき氷を二つ、両手に抱えてそよぎは急ぎ足。

「ちょっと溶けちゃったけど、どうぞ!」

 パレードについて、これからのイベントについて。かき氷を食べながら楽しそうにお喋り。

「女神さまも楽しかった?――そっか!良かったっ!」

 視線の先は女神像――の、少し上。柔らかな夏風が、オリーブを一枝落としていった。

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