オープニング詳細|WTRPG11 グロリアスドライヴ
  1. グロリアスドライヴ

  2. SALF本部

  3. 【DG】人類救済政府幹部捕縛作戦

連動 【DG】人類救済政府幹部捕縛作戦 茶務夏

形態
ショート
難易度
普通
価格
1000
ジャンル
DG バトル 救出 特務 
参加人数
86~8人
予約人数
10010100
基本報酬
200000G
200SP
2000EXP
おまけ報酬
20000G
相談期間
3
締切
2019/11/16 23:00
完成予定
2019/11/26 23:00
機体使用
-
関連シナリオ
-

●正面突破組と遊撃組
「ウィーン支部のオフィリア・アーレンス事務局長はここに囚われていると思われる」
 水月ハルカが口を開いた。
 イスタンブール郊外の森の中。大きいが、廃墟になって久しい屋敷が建っている。
 ナイトメアが周囲を何体もうろつき、屋敷の中からも平然と現れる。完全にナイトメアの根城となっており、しかし、それゆえに、こんなところに人間が運び込まれて無事でいられるわけがないとも思わされる。オフィリアの通信がなければ、この火急の折に人手を集めて攻め込もうとは誰も考えなかったろう。
「人類救済政府の拠点の一つだろうが、首魁たるテルミナスがこの場にいない以上、ナイトメアが多少多かろうと恐るるには足るまい」
「エルゴマンサー、あるいはMサイズ以上のデカブツも、この近辺では目撃されていないしな。鬼の居ぬ間に色々済ませておこう」
 中堅ライセンサーの福間が補足する。
「ただ、細かな調査までは行き届かなかった。隠し通路などからオフィリア事務局長の弟のレヴェル――カルディエが逃げ出す、ややもすると事務局長まで再び連れ去る、そうした危険性も考えられる」
 そしてハルカは君たちに告げる。
「君たちには遊軍として自在に動いてもらいたい。我々が正面から攻めた際に取りこぼすものを拾い上げてもらえればと思う」

●退却
「さすがはSALFだね。偽装工作には工夫を凝らしたつもりだったけれど」
 カルディエは、冷静に事態を受け止める。
「捕まるのは嫌だな。しかし単に逃げてもすぐに捕まる。大した手駒は準備できてないが……まあ、せいぜいがんばろう」
 一介の青年が、SALFを相手取って知恵を巡らせている。一体どのような経験が、賢くとも普通の少年だったはずの彼をこうも変えてしまったのだろう。
 弟に地下へ連れられ、目隠しされ、猿ぐつわをかまされ、マスクまでかぶらされ、両手両足を拘束されながら、オフィリアはそんなことを考えていた。

●脱出、そして
(エサは多めに残していこう。救助に人手を割かせれば、その分追撃の数は減らせる)
 ナイトメアの食料としてさらっていた周辺住民の処遇について、カルディエは配下に指示をしていく。そのうち背格好が適切な一人だけ適当に見繕って、オフィリアと同様に拘束など済ませると地下へ運ばせた。
「ベン、ここは命の捨てどころではない。なるべく粘って、しかし適度なタイミングで投降してくれて構わない」
「はっ」
 指揮を任せられそうな唯一の部下に言い聞かせ、姉を待たせている脱出用の秘密通路に改めて向かう。
(ベンと同レベルの者がもう一人いればよかったんだが……)
 救済政府自体の人材不足にこの拠点の層の薄さが重なっている。まあ、しかたない。

 なので比較的マシな者に声をかける。
「ハンス」
「へえ」
「君には脱出の際に矢面に立ってもらいたい」
「わかりやした」
 実直さが唯一の売りのような青年は、あっさりと答えた。
「SALFは一応正義を建前にしている組織だ。いきなり殺されるようなことはないと思うが……」
「構いやせん。あいつらに一泡吹かせられるなら、俺はどうなっても」
 ハンスはかつて、市街戦に巻き込まれて家族を失っていた。SALFは市民の安全確認をライセンサーたちが怠っていたことは認めたが、当時の責任者はその処罰まではしなかった。

 打ち合わせしつつ地下へ降りると支度は済んでいた。輸送用のナイトメアにリヤカー三台をうまいこと接続している。
 カルディエは他の人質と同様のゆったりした服装に着替えた。一見した程度で体型を見て取るのは難しい。
 ナイトメア用の一種の犬笛を口にくわえ、その上に、これも他の人質と同じくゴリラマスクをかぶる。ついでに、ぬるい紅茶を股間にかけておいた。
 ミイラたちに指示して包帯を伸ばさせ、「人質」三人の首にかける。エサと自身の首には、強く引けば絞首確定の結び目を作っておいた。
 最後に自身の手首と足首にすぐ外せる手錠をかけながら、カルディエは自分たち三人を運ぶ存在を見やる。
 猛牛に戦車を取り付けた異形のナイトメアだ。配備されても持て余していたようだが、こんな場合は使えなくもない。



 地下から戦車が発進し、森の中を進む。一応舗装はされているが長年手入れされていなくて乗り心地は最悪だ。それでももうしばらくはこれで行くしかない。
 本来なら、非常時には外へ出るなり高高度に待機させている翼竜を呼んで降下させ、カルディエとオフィリアを掴んで離脱する手はずだ。しかしこの拠点を覆う木々は鬱蒼と茂り、少し開けた場所へ出ないとならない。
 だが。
 もう百メートルちょっとというところで、前方からライセンサーたちがやって来た。

(こんなところにまで目を向けるとは……ライセンサーは侮れないな)
 他の人質と違いカルディエだけは周囲を見られるようになっている。
「ライセンサーか?! お前らなんかこのナイトメアに勝てるもんか! それにこっちには人質もいるんだぞ!!」
 ハンスが叫び、コウモリやミイラをけしかける。カルディエは口にくわえた犬笛を吹いてナイトメアを実際に操る。
 もちろん、自分が指揮を執っているとばれるわけにはいかない。他の人質のように振る舞うことも忘れない。やることは無数にある。
 なので、オフィリアの動きにはまったく目が向いていなかった。

 オフィリアは、今あらゆる手を尽くすしかないと判断した。
 後ろ手に手錠をかけられる際、進んで左右の手を出した。その時、まっすぐ後ろに突き出すのではなく、右手は左へ、左手は右へ向くようにした。
 オフィリアの協力的な態度を良しとしたか、カルディエはその状態を変えずに手錠をした。すなわち、右手が左手首に触るように、左手が右手首に――そこに巻かれた腕時計に――触るように。
 左手の指先が腕時計から極細の糸鋸の刃を引き出す。そして手錠の鎖に宛がうと引き切り始めた。
 手首が金属の輪にこすれて痛む。きっとかなりの傷になるだろう。しかしオフィリアの手は止まらない。
 ――ここでカルディエを捕まえる!
 もちろん大事な家族だ。だが、大事であるからこそ、歪な方向に進んでしまった弟を糺すことこそ自分の務め。そうオフィリアは思っていた。

●遭遇したのは、何者か
 昼下がり。曇り空だが、天気が崩れる心配はなさそうだ。
 君たちは屋敷からやや離れた森の中を、警戒しながら進んでいた。
 空振りも充分あり得たが、幸か不幸か君たちは大当たりを引き当てた。

 前方からキュラキュラキュラとキャタピラの音がする。
 元々悪路の走破を想定したキャタピラは、枯れ枝や枯葉などものともせずに近づいてくる。
 戦車の上には巨大なバッファローが載っていた。さらにその背には、青年が一人と包帯でぐるぐる巻きなミイラ型ナイトメアが一体。
 戦車は三台のリヤカーを牽引していた。一台に一人ずつ、ゴリラマスクをかぶらされた人質が座り込んでいる。そしてその首には包帯が結ばれ、それは一体ずつ同乗しているミイラに握られている。また、それらの上空にはコウモリ型ナイトメアも一体ずつ。
 そして戦車の左右にもミイラが一体ずつ。
 つまり、ナイトメアは猛牛の戦車一体と、ミイラ六体、コウモリ三体。レヴェルが一人、人質三人ということか。
 彼我の距離は三十メートル弱というところ。
 さて、どうするか。

●任務
 オフィリア事務局長および一般人の救助、レヴェルの捕縛、ナイトメアの討伐。
※人間の殺害は、たとえレヴェルであろうとご法度。
※「●脱出、そして」の会話や行動はすべてPL情報。

●場所詳細
台□ミ□□□□AD□□□□□□□□□□□□□□□□□
台牛□□□□□BE□□□□□□□□□□□□□□□□□◆
台□ミ□□□□CF□□□□□□□□□□□□□□□□□

PCはA~Fに配置指定可能。一マスに二人まで。
牛:猛牛戦車。背にハンスとミイラ一体が騎乗。
台:台車。中央にオフィリア、カルディエは南、北に一般人。それぞれにミイラが一体ずつ乗っている。上空三メートルに一体ずつコウモリ。
ミ:ミイラ男
(PL情報:◆に猛牛戦車が到達するかPC全員が気絶または行動不能になると、カルディエが翼竜を呼びオフィリアを連れて脱出)

●敵詳細
猛牛戦車×1……移動力5。生命・防御・抵抗は非常に高め。回避低め。3×3の炎弾(射程3知覚攻撃、識別可能)を吐いて攻撃。直進し、進行方向にPCがいると、移動力1を余分に消費して轢く(大ダメージ)。
ミイラ型ナイトメア×6……移動力4。生命高め。包帯:射程3物理単体攻撃、ダメージと共に状態異常【行動不能(4)】を付与。
コウモリ型ナイトメア×3……移動力5。反応・回避・命中高め。超音波:射程5知覚単体攻撃、軽いダメージと共にBS【回避低下(5)】を付与。
(※翼竜型ナイトメアが現れた場合は、高速離脱するため戦闘にはならない)

●NPC
カルディエ:人質を装っている。恐怖で失禁して茫然自失しているように見える。

オフィリア:拘束中で口もきけない。
(PL情報:オフィリアが手錠の鎖を切り終えるのは、戦闘終了後もしくはカルディエが翼竜を呼んだ直後。カルディエに途中で気づかれることはない)

ハンス:カルディエの正体がばれるようなことはしないが、頭はやや鈍い。

一般人×1:ひたすら身を縮めて恐怖に怯えている。

相談期間が短くて申し訳ありませんが、【DG】連動シナリオ、ストーリーノベルに登場している姉弟の物語をお届けいたします。
皆様の関わりが彼女たちのこれからにどんな影響を及ぼすことか、プレイングをお待ちしております。

事前にアーレンス姉弟の人相等写真で下調べ
特にカルディエ、十年前のものでも無いよりマシ

初期配置D
人質の安全最優先で車上ミイラ無力化
ジュリア君らと共同で心射撃使用、拘束して撃破
前衛が台車に取り付く場合は支援射撃で援護

牛の足止めに苦戦時はそちらにも心射撃
ダメなら最終手段として牛・台車接合部撃ち抜き破壊
横転等事故誘発せぬようタイミングに十分留意

味方状態異常にはHライト使用、優先度は行動不能>回避低下
敵数減って来たら接近し台車制圧準備
車上の指揮官と思しき男を拘束
(敵の統制が乱れない…笛の音?)
人質中に戦闘員が居る可能性想定し目は離さず
万が一逃走時は支援射撃を威嚇使用

安全確保後、人質人物確認
素早く目を覗き込みペンライトの光当てる

前線では恐怖で失禁する兵士も珍しくありません
ケド、彼らはそういう目をしない。瞳が開くんですヨ
それに…紅茶を小便代わりにしようなんて許しがたいですネ?

  • 寡兵よく大群を破る
    神上・桜la0412
    人間10才|ネメシスフォース×セイント

  • 胸に抱いた覚悟
    白神 凪la0559
    放浪者18才|スナイパー×ネメシスフォース

初期位置:E
方針:人質の安全を確保しつつ、猛牛戦車を倒し、敵の離脱を防ぐ。

行動:射程に入り次第、他のミイラ攻撃役とタイミングを合わせ、
中央台車上にいるミイラに心射撃を撃ち、行動を阻害。人質に危害を
加えられるのを防ぐ。そのまま台車上のミイラを優先的に排除。

台車のミイラ撃破後はエリアスナイプを使用し、位置取りを調整しつつ猛牛戦車を狙撃。
その後、高速装填を併用して猛牛戦車に優先的に攻撃を叩きこんでいく。
高速装填が使用回数切れすればサブ武装のセレブロに持ち替えて射撃を続行。
猛牛戦車の直線上にはできるだけ入らないようにし、ひき潰されないようにする。

戦車に攻撃しつつ、ハンス相手に
「こんな目立つデカブツで逃げ切れると思ってんのか?あきらめて止まれ」
と挑発交じりに警告しつつ、何か狙いがないかやナイトメアをどう操っているのかを
探ろうとする。

  • 荒ぶる鬼女
    伊吹 リナla0811
    放浪者24才|グラップラー×ネメシスフォース

タダで逃げられると思ったら大間違いだぜ。
どうしても逃げたきゃこの俺様とゲームしやがれ。
癖になるくらい最高のゲームを演出してくれるんだよなぁ?

C地点から主にコウモリを迎え撃つぜ。
降下してくるコウモリに対して「鳳翔必墜」「玄夜蔽掌」をお見舞いして命中と回避を落としていく。
そして回避の下がった奴をメインに「龍震虎咆」をぶち込んで叩き落とす。
搦め手は卑怯だ?甘いぜ。
相手を出し抜く努力をしてこなかったお前らが悪い。
戦場舐めんな。

超音波でこっちの回避を落とされたら得物を斧から太刀にチェンジして落ちた回避を元に戻す。
代償に火力が落ちても攻撃を止めない。
悪条件ほど俺の闘争本能が擽られて堪らねぇ。

人質を装ったレヴェルが実力行使に転じてきた場合、急所に蹴りや突きをぶち込んで気絶させる。
俺がSALFの職員で幸運だったなぁ?
さもなきゃてめぇらは人権もへったくれもねぇ俺様の玩具になってたところだぜ?








【心情】
「姉がSALFで弟がレヴェルだなんて事実なら辛い話ね…」

【目的】
ナイトメアを討伐し、人質の救出とレヴェルの捕縛を達成する

【準備】
オフィリアの顔と通信傍受で聞いたカルディエの声を確認しておく。

【行動】
(…あの声、戦車に乗ってるのはカルディエじゃなさそうね)
「投降して人質を解放しなさい!逃げられないわよ!」
初期配置F。初手はスナイパーライフルを構え、正面のミイラ2体
(徒歩+台車)と蝙蝠を『オーバーストライク』で攻撃する。
武器はリロードせずミネルヴァ、オートマチック、散弾銃と変える。
ミイラが人質の首を絞める動作を見せたら『心射撃』で阻止を試みる。
敵の数が減ったら散弾銃で『ロングレンジスナイプ』を使い、
残った敵を撃破、人質の救出とレヴェルの捕縛を行う。

「その人(ハンス)はカルディエじゃなさそう。人質は方はどう?」
「オフィリア事務局長ですね。他の人質について分かりますか?」
人質は身元確認のためマスクと目隠し、猿ぐつわを外す。
オフィリアを解放できればカルディエの正体は看破できるはず。
外傷の有無と危険物の所持を調べ、カルディエの犬笛は回収し、
オフィリアの手首の傷は救急医療セットで手当てを施す。
ハルカ(lz0004)に連絡を取り、合流してもらう。

  • 首があるなら刈ってみせる
    紅迅 斬華la2548
    人間25才|セイント×ネメシスフォース

人質ですか…。卑劣な…。全て、全て刈り取って差し上げましょう♪

準備
自身が以前参加した依頼に於いて、人類救済政府構成員が民衆に紛れ暴動を扇動するような悪辣な手法を用いていたことを仲間に忠告
人質の中にもスパイが居る可能性を見越し、救出後はオフィリアに速やかに事情聴取と人質全員の身体検査を実施するべきと進言

行動
初期位置B
人質の受け渡しをする目的地がある故の行軍と睨み、早期の人質解放を狙う
戦車の進行を阻みつつミイラを優先的に攻撃、首を狙う
複数巻き込めるなら、塵風か鋼穿どちらか多く敵を巻き込めるように使用※戦車巻き込めるなら巻き込む

ミイラ撃破後は戦車を範囲スキル中心で攻撃
突進の勢いも利用し、首刈りを狙う
「なんです?効きませんよ♪」

コウモリは近接射程外なら射撃か範囲に巻き込み倒す

可能なら隙を見て台車の車輪を破壊※人質に害が及ばないなら

識別可スキルは味方と人質を識別する

レヴェル捕獲の際は、関節を極め拘束
すぐに身体検査※武装や怪しいものを持っていないか

行動不能の味方にホーリーライト

人質救出後は、すぐにオフィリアを口が聞けるようにし話を聞く、人質も身体検査

ハンスにカマをかけ口を割らせようと試みる
「この中に貴方の仲間がいるのはもう分かっています♪」

危険時盾装備

生命5割以下で敵巻き込み禍津使用





  • 白の守護者
    音切 奏la2594
    放浪者17才|ゼルクナイト×セイント

行動不能?私が動けない間に仲間が事を成せるのなら問題ありません
回避低下?最初から全て受け止めるつもりでいますので問題ありません
「どんな状況でも揺ぎ無く前に立ち続ける。それが王族としての務めです。」
どんなにピンチであろうと凛と立ちはだかりましょう
最後まで戦場で立ち続け、民の希望となる
それが姫というものです

▼行動
初期位置A
人質の救出は仲間に任せ仲間が台車のミイラや猛牛に対処しやすい様
他の敵を引き付ける

ミイラ撃破優先
初手盾に換装し台車に乗っていないミイラ2体をロードリーオーラで引き付ける
(この際コウモリも射程内に居れば巻き込む
行動不能解除まで盾で耐えきり
行動不能解除出来たら本に換装
生命半分以下だったら審判の雨雫で回復&攻撃
生命半分以上だったら幻想之刃で薙ぎ払う
ロードリーオーラが切れたら再度使用からの解除出来次第生命残数によって審判の雨雫か幻想之刃
ミイラを倒したらコウモリ撃破
飛んでいるなら銃に換装し撃ち抜く

敵を全撃破しても使徒の時のように
こちらを騙している敵が潜んでいないか警戒
レヴェルは同じ人…つまり見た目では分かりませんもの
警戒はしておくべきですわ
レヴェルが走って逃げようとするなら素手で殴り気絶させる
優先順位は人質救出>レヴェル捕縛であるので
オフィリアや一般人を連れて逃げようとするなら
人質奪取を優先し、体当たりして人質を奪う

・事前
敵拘束用の手錠支給頼む

●人質確保。レヴェル殺害せず捕獲
初期F配置
作戦共有
前衛の抑え見て、敵射程外から攻撃など後衛で戦闘
ナイトメア撃破優先。人質危険時は味方周知
所持武器の射程活用
マシンガン弾切れ時、別銃持替え対応
適宜ライフル威力
適時装填

>ミイラ
BS重複無駄撃ち注意
【CC】で行動不能狙う
人質近くのミイラ狙うが、適宜他ミイラも狙い、味方有利となり易い戦況作る

>牛
相性悪いと自覚し射程や範囲に充分警戒

>蝙蝠
味方と連携攻撃し回避低下狙う

>戦法
【WR】活用。射程に収め射撃→敵射程外へ退避や、味方回復支援位置へなど位置取り活用
適宜、弱った敵撃破

人質に害無いなら、台車と戦車のジョイント破壊し台車走行不能狙う(事故警戒

人質確保時、人質が適合者や錯乱・発狂に備え、銃構え警戒
犬笛発見時取り上げ、又は笛蹴飛ばし手届かぬ場所へ飛ばす
人質(敵)逃亡図るなら【ES】で迅速に追跡、取り押さえ手錠で拘束


「くそ怪しい組織の裏口からの脱出者……ねぇ……。人質が重要なのか、あの男が幹部なのか」
 白神 凪(la0559)の疑問はもっともだ。
「でも……あの声、カルディエじゃなさそうね」
 会話記録を聞き声を確認しておいたジュリア・ガッティ(la0883)は、姿をさらす男とカルディエの違いに気づく。
 わずかな睨み合いの最中、全員が小声で素早く言葉を交わしていく。
「顔も十年前と違いすぎますしネ。整形の可能性もありますが」
 イリヤ・R・ルネフ(la0162)は事前にアーレンス姉弟の写真を下調べしていた。
「そもそもあのパレードに事務局長サマと敵幹部が絡んでるかも不明じゃね?」
 雨月 氷夜(la3833)が軽い口調で指摘した。
「ま、急ごしらえでもあんな準備したってことは、ただ泡食って逃げてきたわけじゃなさそうだけど」
「人質の受け渡しをする目的地がある故の行軍、でしょうかね。そんな人質を盾にするとは卑劣ですね……」
「使徒の時のように、騙している敵が潜んでいないかも警戒したいですわね」
 紅迅 斬華(la2548)の義憤に音切 奏(la2594)が応じる。
「レヴェルは同じ人……見た目ではわかりませんもの」
「そうですね。以前の依頼では、人類救済政府の構成員が民衆に紛れて暴動を扇動するような悪辣な手法を用いていました……」
「そんぐらいあれこれ手を打ってるなら、むしろ大したもんだがな」
 伊吹 リナ(la0811)はにやりと笑う。
 搦め手が卑怯とは思わない。相手を出し抜く努力をしてこそ戦場に立つ資格があるというものだ。
「すべて、すべて刈り取って差し上げましょう♪」
 斬華が微笑んで剣を構えた。



 突っ込んで蹴散らすか。コウモリの超音波で動きを鈍らせ、ミイラの包帯で行動を封じ、猛牛戦車で突破する、うまく運べばそんな連携を決められる。
 しかし相手はライセンサー。迂闊に飛び込んではいいように集中砲火を浴びるかもしれない。人質というアドバンテージを利用できないものか。
 テルミナスの側近とはいえ一般人のカルディエは、異形と超人が切り結ぶ荒事の現場に身を置いた経験まではない。
 経験不足が迷いを生んだか、ナイトメアの指揮に若干の遅滞があった。
 その隙を活かし、ライセンサーたちは具体的な打ち合わせまで済ませていく。

 中央のコウモリを、カルディエは前列中央に仁王立ちする女へ差し向ける。最も危険なポジションに平然と立つあの風格はやばそうだ。早めに無力化せねば。
 その斬華は、超音波を浴びせられても平然としていた。

 次に動いたのは、敵に向かって前列右側に位置していた奏。ハンスがわめく。
「こ、こっちには人質がいるぞ!」
「ただわたくしを見てもらうだけですわ!」
 盾を装備しては出足が鈍る。そのままぎりぎりまで前に出て、ロードリーオーラ! 敵の先陣にいる二体のミイラのみならず、北の台車や戦車に乗るミイラ、さらには北と中央のコウモリまでも視線を釘付けにする。
 警戒したカルディエは北と南のコウモリに奏を襲わせる。しかしどちらもひらりと回避!

 そこで残る面々は一気に動いた。
「投降して人質を解放しなさい! 逃げられないわよ!」
「お前らこそ、人質の命が気になるなら武器を捨てろ!」
「いいえ、人質は全員守るし救出する! あなたは捕まえる! ナイトメアは倒す!」
 ジュリアの叫びに呼応してスナイパーたちが銃器を構える。
「人質の安全最優先ですネ」
「こんな目立つデカブツで逃げきれると思ってんのか? あきらめて止まれ」
 イリヤと凪はわずかに前へ出て敵を射程に収め、それぞれ北と中央の台車に乗るミイラへ心射撃を撃ち込む。氷夜は射程の関係上もう少し接近し、同じ効果の「SAb-CC」を南の台車上のミイラに仕掛け、氷結させてこちらも動きを封じた。
 ジュリア自身は、まず固まっている敵を狙いオーバーストライク。南のミイラ、コウモリ、そして南の台車でカルディエの近くに立つミイラが、ただ一弾で立て続けに傷を負っていく。
「どうしても逃げたきゃこの俺様とゲームしやがれ。癖になるくらい最高のゲームを演出してくれるんだよなぁ?」
 リナは斧を構えると、南のコウモリに詰め寄って玄夜蔽掌をお見舞いした。長期戦に備えてのつもりだったが、あえなく沈んでまずは一体撃破。
 そして斬華は戦車の真ん前に走り込み、氷華の大剣を振るった。手前の敵を飛び越えて、イメージの刃が台車に乗る三体のミイラの首を襲う。断つには至らなかったが甚大なダメージを与えたそれは、首刈術弐式「塵風」。

 カルディエは急ぎ状況を把握する。
(台車上三体のミイラはどいつも動けなくなって瀕死。手数で圧倒的に不利になった以上、動ける残り三体にはそれぞれ別の敵――戦車の前に出た女はそのまま轢かせればいいとして、それ以外――を襲わせてこちらも相手の動きを封じ……)
 人の可聴域にない笛を吹く。
 しかし、動ける三体はいずれも奏に注視させられていた。
 牛の背に乗るミイラの包帯はまたも鮮やかにかわされた。北のミイラは前へ進ませたのにわざわざ振り返って奏へ攻撃、南のミイラも猛牛に騎乗してまで奏へ包帯を飛ばす。
 動きは封じたのに、ミイラの視線はまだ奏に向いている。

 行動不能? 自分が動けない間に仲間がことを成せるのなら問題ない。
「どんな状況でも揺るぎなく前に立ち続ける。それが王族としての務めです」
 今回の役回りは、仲間による人質の救出をスムーズにするため他の敵を惹きつけること。奏はその役をしっかりと果たしていた。

 レヴェルは事態の展開についていけないように口ごもり何も指示できずにいる。
 なのにミイラの動き自体は滑らかなことがイリヤの目に留まった。
(指揮官が混乱しているのに敵全体では乱れてない……?)
 殊に進行方向と攻撃が一致しない北のミイラの動きなどは、制御しきれないながらも命令がなされていることの証左に他ならない。
(人質の中に戦闘員がいる可能性がより高まった)

(人質側のカバーよりも、攻撃させることを選んだ?)
 レヴェルがナイトメアをどう操っているのかを探ろうとしていた凪も、敵の動きに引っかかる。
(人質を命綱とは思っていない。だがいつまでもSALFの追撃を逃れられるはずもない。斬華が言っていたように、目的地があると考えるべきか)

「お、おい、お前死ぬ気か?!」
 ハンスが目の前に突っ込んできた斬華に、思わず問うていた。ハンスの目には自殺行為としか映らない。
「ご心配ありがとうございます♪」
 しかし斬華は平然としていて、猛牛戦車はためらうわけもなく前進していく。
「う、うぅ……」
 車上でうめくハンスの身に振動が伝わる。無限軌道が異物に乗り上げ、乗り越えていく感触。にっくきライセンサーなら殺しても構わないと思っていたが、実際に殺してしまうと平然としてはいられない。
 なのに仲間であるはずのライセンサーどもが平気な顔をしているのが信じがたい。
 と。
「こんなものですか? 効きませんよ♪」
 戦車が通り過ぎた後、むくりと起き上がった斬華がにこやかに言い、ハンスは驚愕した。



 ライセンサーたちは人質に近いミイラたちを無力化すべく前に出て、レヴェルは目的地を目指してか前へ押し進む。両者は密集状態になった。
「お誂え向きにごちゃごちゃ固まってるじゃねえか」
 リナはゴエティアを装備すると、龍震虎咆を放った。
 残るコウモリのうち片方にはかわされたものの、もう一体は捉え、猛牛およびその上に乗る二体のミイラにもダメージを重ねていく。

「さすがに轢かれると少し痛いですね♪」
 斬華は盾に持ち替えると、通り過ぎた敵を背後から追う。
 中央の台車を通過し猛牛に飛び乗った。ハンスに二体のミイラもいて巨大な牛の背中とはいえ大混雑だ。
 繰り出すは、首刈術特式「禍津風」!
 牛の背に乗ることで、敵全体を射程に収めた。首刈りの刃が領域内を縦横に舞い、敵と斬華の首を襲う。台上のミイラ三体と、弱っていたコウモリの首は現実に飛び、残る猛牛とミイラ三体・コウモリ一体にも痛手を与え、斬華本人はなぜかイマジナリーシールドを回復させた。

「それでもまだ、人質の安全に不安は残るわよね」
 直近のミイラは仕留めたが、まだ三体いる。
 ジュリアは弾切れになったスナイパーライフルZW-1からミネルヴァP8000へ持ち替えて、南の台車に飛び乗ると、牛の上のミイラへ心射撃を決めた。
「人質を殺させたりはしない!」
 ハンスへ向けて毅然と言う。

「イザという時は、ここから牛と台車の接合部を撃ち抜きましょーか。横転なんてしないようタイミングには気をつけて」
 イリヤも北の台車へ飛び乗り、動けないまま台車にはね飛ばされ戦線から取り残されかけていた奏へホーリーライト。

「助かりましたわ!」
 奏も後ろから敵を追い北台車へ飛び乗った。
 傷は浅いため、審判の雨雫は使わず、幻想之刃で敵全体を薙ぎ払う! 最後のコウモリを落とした。

 氷夜も南台車から中央台車へ飛び乗り、ジュリアが撃ったのとは別のミイラへSAb-CCを叩き込む。
 そして、座らされているオフィリアを一瞥すると、言った。
「んなことする必要ねーと思うぜ。怪我されるとこっちの評価が下がるかもしれねえから、おとなしくしててくんね?」

「おっと!」
 態勢を整え直すのが遅れた凪は、正面から突進してきた戦車とその後ろの台車をかわすので今は手一杯。リナも南の台車をかわす。
 敵で唯一地上にいた北側のミイラは北台車に飛び乗り、奏へ包帯を繰り出すがあっさり回避された。



「逃げられると思ったら大間違いだぜ!」
 リナも台車に飛び乗ると、再度の龍震虎咆。
 斬華ももう一度「禍津風」を放ち、自身と奏を完全回復。
「これで回復するのが不思議ですわ……」
 イメージの中で斬られた己の首筋をさすりながら、奏が驚きの声を漏らす。
「ちっ……!」
 最後に台車に飛び乗って、高速装填からミイラを攻撃した凪だが、ミイラに軽やかに回避されてしまう。

 ミイラは相変わらず奏を狙い続け、しかも当たりもしない。
(命令を聞け!)
 マスクの中でカルディエは顔をしかめた。

 ジュリアは高威力の散弾銃に持ち替えてオーバーストライク。氷夜もミイラ一体へ同時攻撃を仕掛け、かなり弱らせる。
「統制はさほど取れていないデスネ。ミイラを倒しつつ、まずは人質とレヴェルの確保を優先で」
 イリヤはサブマシンガンでそのミイラへ追撃。命中してなかなか倒れなかったが、やがて転がり落ちる。かなりぎりぎりの攻防だったようだ。

 奏は再度のロードリーオーラで残る二体のミイラを完全に掌握した。


「タイミングを合わせましょう。戦車は止まらなくとも、ミイラが片づけば人質もレヴェルも下ろせるわ」
 猛牛の炎弾は前方にしか撃てない。そしてきっと、降りた面々へ回頭する前に、背に残る面々によって決着はつけられるだろう。
 ジュリアのオーバーストライクが、奏の幻想之刃が、リナの龍震虎咆が、そして斬華の「禍津風」が炸裂し、終わった後にはミイラは全滅していた。

「さあ、降りましょう」
 イリヤは警戒しつつも、人質の一般人を保持して北台車から降り立った。
 氷夜がオフィリアを、凪が南台車に移動してカルディエを、それぞれ抱えて降りる。
 後三十メートルで森から抜けられたのにと思いつつ、カルディエにはどうしようもない。自分一人ならもう少し足掻きもするが、オフィリアを連れて共に逃げることはもう叶いそうになかった。

「俺がSALFの所属で幸運だったなぁ? さもなきゃてめぇらは人権もへったくれもねぇ玩具になってたところだぜ?」
 リナがハンスを拘束し、奏が彼を抱えて猛牛の背から降りる。
 斬華らが一気呵成に畳み掛け、猛牛はかなり早く息の根を止められた。



「この中に貴方の仲間がいるのはもう分かっています♪」
 斬華はハンスにカマをかけてみたが、彼は斬華に恐れおののく視線を向けつつも、頑なに口を割らなかった。
「どんな戦争でも長引くとこうした集団が必ず現れます。イデオロギーのため、復讐のため、生活のため……人類救済政府はそれらのうちの一つに過ぎない」
 イリヤは遠い目をしながら、淡々と話す。
「次々と湧き出るレジスタンスを片端から――あるいは未然に――刈り取る駆除部隊。そういうものが私の国にもありました」
 目を向けたハンスに、イリヤは笑いかける。
「ゴメンナサイ、独り言が過ぎましたネ。何でもありません、ただ……あなた方はまだしも幸運ダナ、と」

「人質の中にナイトメアはいなさそうですわ」
 奏が確認していく。
「だが、洗脳やスパイの線は残る」
 凪は、人類救済政府自体がナイトメアの介入で生まれた可能性を疑っている。人質にもまだ警戒は捨てなかった。
「ま、頭から疑ってる人間もこういう時は必要だろうしな」
「違いない」
 身体検査しながら、リナが同意して笑う。

 慎重な対応は、オフィリアのマスクが剥がされて転機を迎えた。
「オフィリア・アーレンス事務局長ですね。他の人質についてわかりますか?」
 目隠しと猿ぐつわを外し、ジュリアが問う。偽物だとしたらどうしようもないが、今回の奇襲にそこまで準備はしていなかっただろう。

 イリヤは、股間を濡らしている人質の目をマスク越しに覗き込み、ペンライトの光を当てていた。
「前線では恐怖で失禁する兵士も珍しくありません。ケド、彼らはそういう目をしない。瞳が開くんですヨ」
 鼻をかすかに鳴らす。
「それに……紅茶を小便代わりにしようなんて許しがたいですネ?」
 だが、マスクを取られた相手はあまり聞いていなかった。
 オフィリアとジュリアの会話へ首を向け、一心に聴き入っている。
「事務局長……?」
 そこへ、オフィリアが指をさした。
「彼は、レヴェルです」
 硬く、しかし震えてはいない声。
「カルディエ・アーレンス。私の弟であり、人類救済政府の幹部でもあります」

 それまでおとなしくしていたカルディエが、手錠を外して逃げようとした。
「おっと、動くんじゃねーぞ。他のライセンサーは知らねェが、俺様はどうだろうな?」
 氷夜が銃口を向けていた。レヴェルのような目で笑う彼に、カルディエの動きも止まった。
 支給申請していた手錠を彼にかけながら、氷夜は面倒なことにならなくて良かったと考える。一般人を撃つと回復が困難なのだ。
「ナイトメア操れるって面白そうだよね」
 カルディエが落とした笛を回収しようとして、凪に先を越された。

「姉さんは、SALFだったんだ」
「ええ」
「……姉さんは立派な人だものね」
「そんな大層なものではないわ。あなたが道を踏み外し過ぎただけ」
 オフィリアは静かに言った。
「姉がSALFで弟がレヴェルだなんて、つらい話ね……」
 オフィリアの手首の傷に手当てを施しながら、ジュリアが自分もつらそうに言った。

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