オープニング詳細|WTRPG11 グロリアスドライヴ
  1. グロリアスドライヴ

  2. SALF本部

  3. 【堕天】打倒! エルゴマンサー!

連動 【堕天】打倒! エルゴマンサー! きりん

形態
ショート
難易度
危険
価格
1500(EX)
ジャンル
堕天 バトル 特務 
参加人数
158~15人
予約人数
10010100
基本報酬
230000G
230SP
2300EXP
おまけ報酬
20000G
相談期間
4
締切
2019/08/05 08:00
完成予定
2019/08/15 08:00
機体使用
-
関連シナリオ
-

●エルゴマンサー・バルアス
 レイクサムナーインソムニアが破壊され、ニュージーランドが人類の手に戻ったことで、他の地域を解放しようとする動きがSALFでは加速化していた。
 その動きの一つとして、ロシアにあるインソムニアの一つ、ネザーの攻略作戦が挙げられる。
 ナイトメア側もその動きを掴んだのか、ロシアに散らばっているエルゴマンサーの中には、ネザーに向かおうとしている者がいた。
 バルアスである。
 彼の動きを感知したロシアのSALF支部は十五人のライセンサーによる討伐隊を結成、バルアスにぶつけた。
 だが、討伐隊に参加したライセンサーたちを襲ったのは、悪夢ともいえる現実だった。
「こ、攻撃が効かない!?」
「ち、畜生! 来るな! 来るな!」
「弱い、弱いぞ! 虫けらども!」
 ライセンサーたちの攻撃をものともせずバルアスは右手の鎌で斬りつけ、損耗していたライセンサーのイマジナリーシールドを破壊してしまう。
 それを助けようと鎌になっていない左手側から攻撃しようとしたライセンサーは、不意を突かれて一撃でシールドごと、左手が変形した鎌の切っ先に腹を貫かれていた。
 周囲には気絶、あるいは重体になったライセンサーたちが散乱している。
「くそ、リジェクションフィールドが分厚過ぎる! 一人の攻撃では中和し切れない!」
「なら同時攻撃はどうだ!? 複数人で力を合わせれば中和できるんじゃないのか!?」
 ここまで攻めあぐねている原因は、バルアス自身の攻撃力の高さもあったが、それ以上にその防御能力にあった。
 エルゴマンサーであるバルアスは、己が纏うリジェクションフィールドの出力を限界以上に上昇させることで、ほぼ無敵の防御力を手に入れることができたのだ。
 四方からバルアスに襲い掛かった残りのライセンサーたちだったが、タイミングが合わず弾かれる。
「未熟な連携で俺を倒せると思うな!」
 手痛い反撃がライセンサーたちを襲った。
 リジェクションフィールドの強度を元に戻したバルアスは、左手を鎌から人の手に戻し、凝縮された毒球を発射する。
 毒球はライセンサーたちの頭上で大爆発を起こす。
 降り注ぐ毒がライセンサーたちのシールドを削り取り、その身体を石化させていく。
 戦闘可能な状態で生き残ったライセンサーたちは四人だった。
「せめて一矢報いてやる……! 俺たちの戦いを見ているSALFの皆よ! どうかこの戦いから情報を得て役立ててくれ!」
「愚かな……! 無駄と分かっていて足掻くか!」
 自分のリジェクションフィールドに絶対の自信を抱いているのか、バルアスはライセンサーたちを嘲笑う。
 そして、再度リジェクションフィールドの出力を限界突破させる。
「無駄な足掻きかどうか!」
「今まで殺された皆の仇……!」
「思い知らせてやる!」
 バルアスは気付いていなかった。
 彼らは同じグラップラー×ゼルクナイトで、レベルも同じで、装備も同じ。
 つまり、反応値が全く一緒だった。
 ほぼ同時と言っていいタイミングで行われた四人の攻撃が、ついにバルアスのリジェクションフィールドを中和し、その身体に届いた。
 鮮血が舞い、バルアスの腹が、背中が、腕が、頭が斬り裂かれる。
「この機を……逃すなああああああ!」
 一人の絶叫を機に、ライセンサーたちが最後の力を振り絞る。
 反動で無防備になったバルアスへ一斉攻撃を仕掛けるライセンサーだが、倒し切ることはできなかった。
「人間どもがあああああああああ!」
 傷付き狂乱したバルアスが、毒球を再度作り出し周囲に乱射する。
 回復役は既に力尽きており、生き残っていた四人も耐えられなかった。
 倒れたライセンサーたちに止めを刺すこともなく、バルアスは一番の深手である腹を抑え先を急いだ。
 悠長にしていれば追撃が来ると予測していたからだ。
 その予想は当たっていた。

●グロリアスベース
 彼らの戦闘はSALFオペレーターの通信を介してしっかりと記録されていた。
 ブリーフィングルームには、本命の追撃要員として任務を受けたライセンサーたちが集められている。
「……以上が、戦闘映像の全てです」
 ホログラムはリアルタイムで彼らの戦い振りを情報として届けていた。
「私たちが追撃をかけることは向こうも予測しているようですが、お陰で大役を果たしてくれた彼らを回収することができます。あなた方はエルゴマンサー・バルアスに追撃をかけ、ネザーインソムニアに入られる前に撃破してください。敵は手負いです。これ以上の機会が今後訪れるかは分かりません。殺し切りましょう」
 映像が切り替わり、窓ガラスが割れた廃ビルや雨風に晒されたであろう汚れた車が道路に散乱する街の様子を映し出す。
「予定通り追撃が行えるなら、おそらく接敵は廃ビル街になるでしょう。ここは以前ナイトメアの侵攻で無人になったロシアの都市の一部です。当時の地図があります。脱出される前に追いついてください」
 説明が終わると、ライセンサーたちは出撃準備に取り掛かった。

●概要
 戦闘シナリオです。
 エルゴマンサー・バルアスとの戦いに決着をつけましょう。

●達成条件
・バルアスの撃破

●フィールド
[基本情報]
縦:10sq 横:10sq 高さ:地上6sq 設置物:有 NPC:無
種類:地上 天候:晴 時刻:昼 風:無
戦場Image:廃ビル街
[解説]
ビルと道路で構成されています。過去にナイトメアの侵攻で無人となり今は荒廃しています。
[設置物解説]
ビル……5階建て。視線と射線が遮られる障害物です。
車……無人。道路に散らばっています。横転しているものもあります。

●状況
 バルアスはインソムニア・ネザーを目指して北上しており、PCたちが南から追撃をかけたところまでがOPです。
 追いついてバルアスが反転した状態から始まります。
 再度反転して逃げる可能性があります。ケアしてください。
 長期戦が見込まれます。割と頻繁に気絶者が出るでしょう。放っておくと巻き込まれて重体以上に悪化する恐れがありますので、避難させるなど対策してください。

●敵
バルアス……1体
[基本情報]
成長度:エルゴマンサー 身長:2m 体型:筋肉質 髪の色:白 肌の色:黒
移動力:5 通常攻撃:鎌/物理/射程2 スキル:ツインサイズ/カラミティフィールド/ペトロバースト
[解説]
スーツに身を包んだ男の姿。右手が鎌状の刃になっており、色の無い視線がどこか不気味な雰囲気を発している。
[スキル解説]
・ツインサイズ……彼は左手も鎌に変えることができます。行動ステップで2回行動を行います。
・カラミティフィールド……リジェクションフィールドを出力限界を超えて展開します。3ターンあらゆる攻撃を受け付けなくなりますが、突破されると無効化され反動により即座に3ターン無防備になります。
・ペトロバースト……射程4範囲3。凝縮した毒の爆発に巻き込んで石化させ、全員に知覚ダメージと行動不能(効果値4)を与えます。

初めまして、こんにちは。
マスターのきりんです。
今回のシナリオは【堕天】連動シナリオとなっております。
カラミティフィールドをどう破るかが攻略の鍵です。
ペトロバーストは確定使用タイミングがあります。
OPの流れを注意して読み込んで予測してみてください。
フィールドの破り方もOPの通りです。
行動遅延で調整してもOKです。
戦闘ルール外のものはこのシナリオ独自のギミックとなります。
それでは楽しんでくださいね。

アドリブ称号歓迎

▼心情
バルアス、か。さて、撃ち破らせて貰う、よ!

▼行動
仲間の後衛に位置し後衛から仲間の攻撃支援に徹する
銃の最大射程にバルアスを捕らえるように位置取る
遮断物(ビルや車)は活用しながら進む

バルアスがカラミティフィールドを解除したり仲間が突破した後ペドロバーストの兆候が見られたら
心射撃を撃ち込む
「撃たせない、よ!


バルアスの無防備ターンには支援射撃で援護
支援射撃残業0で通常射撃に切り替えて射撃

リロードはタイミング見ながら行う
バルアスに攻撃を仕掛けている前衛と連携し前衛が攻撃をするタイミングの後に狙撃
バルアスに隙を与えない 
仲間とは常に連携しつつ後衛からバルアスと俺たちの状況や位置取りをよく見ながら行動

ホーリーライトは仲間が行動不能になった時に
他の仲間と連携して使用

仲間が戦闘不能になったら他の仲間が
対処する時にバルアスから狙われないように銃で弾幕を張ってバルアスから援護

さて、今日ばかりはおふざけなしにしておくです
うっかり死んじまったら笑い話にもならねーですから

とは言え周りの構成を見るにしばらく私の仕事はなさそーなのです
ぼーっとしているのも些か気が引けるですが負傷者や気絶者が出るまでは大人しくしているですか
戦場の衛生兵が暇を持て余すのは良い事なのです

バルアスとの距離8を維持して戦況を見守るです
生命30%以下PCが1名以上かつユリア様と紅迅様のヒールスキルの残数が1以下の状況になっちまった場合は生命30%以下の対象へ回復する為に戦場に介入するです
ただしバルアスとの距離は最低3以上維持

ペトロバーストに対しては防御してから遅延宣言でBS解除してやるのです
まずは私を優先するのは当然で、まだBS解除されていない射程内の奴に1回
1度のペトロにBS解除は2回まで使用して温存するのです

気絶者が出ちまった場合は誰かしらが投げ飛ばしたりすると思うので
回収を引継ぎバルアスから15スクエア以上離れた場所に集めて
救急治療セットで応急処置してやるのです
効果があるのかは分からねーですが、何もしねーよりはマシです

バルアスが逃亡した時は足止めの射程内であればライフルに持ち替え妨害するですが
気絶者が多かったり1T以内で近づける距離にいねー場合は足止めを諦めるです

  • 太陽の守護者
    吉良川 奏la0244
    人間17才|スピリットウォーリア×グラップラー

心情】
「多くの仲間たちが自らを犠牲にして教えてくれたこと…無駄にしません!

目的】
バルアスさん倒す!

行動】
フィールド突破班
遮蔽物を時に盾で利用し敵奇襲も警戒
【F突破】参加 反応値17→フィールド再度貼る事あれば何度でも試す
最初、全力移動で敵背後へ移動し回避前提で隙作る為、横薙ぎで攻撃し回避で体勢崩し狙う
バルアスが受けるか避けるか、物理と知覚の効き易さ探り、次T以降の攻撃へ活用
ペトロバーストに警戒(特にフィールド解除時や突破時)し兆候あれば咄嗟に後方に下がりつつアイドル魂でBSに耐え

大ダメ必要時やスキル攻撃有効時Bクロスで攻撃
敵包囲する形で味方と連携、常に別方向からの攻撃畳みかけられる様位置取り意識し敵の注意を前後左右に振って攻撃当てやすく
また連携攻撃によりターン後半敵の回避が下がる事想定し大技を後半にもってく様味方と連携
「私たちが短期間でいかに強くなったか、お見せします!
敵フィールド消え無防備時は旋空連牙使い数打てば当たる、複数当てれば最低保証ダメでダメ蓄積の戦術で挑む

命中回避必要時は鉈から爪に替え
逃亡時全力移動で追撃し確実に倒す

前衛担当、バルアス正面で注意を引き付ける
「たかが虫けら相手に随分と怯えていらっしゃるんですね。エルゴマンサー?」
通常攻撃でフィールドを叩く
フィールド任意解除ツインサイズ展開時に威圧使用
フィールド任意解除ツインサイズ収納時、味方に警戒促し全力移動でペトロバーストの範囲外もしくは廃ビルに退避し盾に換装。その後再度接近しビクトリアに再度切替エクストラバッシュ

フィールド破壊時、注意喚起しペトロバースト警戒し全力移動で範囲外移動、再度接近しエクストラバッシュ、スキル切れ時通常攻撃。腹の傷を狙う

「ペトロバーストが来ます!散開!」

フィールド破壊失敗時、F突破組の撤退をエクストラバッシュで援護、気絶者や移動不可の者を一人後方へ運搬、再攻撃でF突破の際→フィールド破壊時と同様対応

「奥義!ミーティア・エクストラ・バッシュ!」

バルアス逃走時、逃走経路に全力移動or移動で割込み、威圧使用

バルアスの攻撃可能範囲かつ周囲にセイント等後方へ動かせる者がいない場合に味方が移動不可付与時は攻撃中断し抱えて(1人のみ、複数いる場合は他に任せる)セイントのいる場所まで後退、セイントに任せ前衛復帰

  • 胸に抱いた覚悟
    白神 凪la0559
    放浪者18才|スナイパー×ネメシスフォース

ポジション:後衛。味方と密集しすぎない位置取りを心掛ける。

作戦:前衛が相手の進路を妨害しつつ攻撃、後衛はその援護を行い、
フィールド突破目的のチームがタイミングを合わせての同時攻撃で
フィールドを中和、そのタイミングで火力を集めて一気に攻め立てる。

行動:束ね連ねる因果で前衛の攻撃力を高めつつ、支援射撃などで相手の動きを阻害。
フィールド突破を狙っていることを悟られないようにけん制も兼ねて射撃を行う。

フィールド突破のタイミングで武器をスナイパーライフルZW-1に切り替えて、
一気に攻め立てる。

フィールド突破班の攻撃後、まだフィールドが健在の場合、行動順序の近いメンバーと
攻撃タイミングを合わせサイド突破を試みる。

敵が逃走のそぶりを見せた場合、進路をふさぐように移動しつつ弾幕を張る。

味方の気絶者が出た場合は、遮蔽の内側や先頭から離れた場所に引きずったり投げたりして退避させる。

  • 我が脚は昏き氷を砕く光刃
    柳生 響la0630
    人間16才|グラップラー×セイント

※アドリブ大歓迎

【目的】
バルアスの撃破

【準備】
廃ビル街の地図を入手し、地形を把握しておく

【行動】
カラミティフィールド突破係として行動
基本はバルアスの背後を取るように位置取り攻撃
バルアスがカラミティフィールドを使用した際は下記の【F突破】の通り行動

【F突破】
カラミティフィールドが発動している場合、反応値を合わせ同時攻撃を行う

【F突破】の際は「旋空連牙・力」を使用
また、ペトロバーストの確定タイミングはカラミティフィールドの後と推測
【F突破】からどれだけ経ったか、声を張り上げ周囲に注意を促す
「○○秒経過!!
 毒爆弾に注意!!」

ペトロバーストの確定タイミングになれば退避
廃ビルの中や廃車の影等でやりすごす

行動不能に陥っている者がいれば「ホーリーライト」
癒す優先順位はセイント>前衛

カラミティフィールドを発動していない時は、普通に殴る
その際、狙いは顎やこめかみ、頚椎等の急所狙い
敢えて他の部位を狙う事で、腹部への意識を逸らす様に努める
味方の被害が増えてきたら、「審判の雨雫」で範囲回復

倒れた味方がいれば、廃車の影等、射線の通らない場所に引きずっていく

バルアスが逃走するとすれば、ペトロバーストをばら撒くと予想
確定タイミング外の使用時は逃走する可能性を考え、バルアスの挙動に注意

【心情】
「あら…ネザーへエスケープする気かしら?」
「エルゴマンサー・バルアス、この世界から跡形もなく消滅させてあげるわ!」

【目的】
バルアス撃破

【準備】
周辺マップ申請、地形確認

【同行者】
状況に応じて占有スクエア作るメンバー変化

【行動】
前衛メンバー近くで回復・防御
手が空けば大剣や銃・弓で攻撃。ガーディアンストライク・防御・回復時は盾装備
リロードは他にやることがない時行う
敵の負傷した腹部を狙う
敵逃走防止の為、敵を包囲するようにスクエア占有意識して並ぶ。北側封鎖優先
敵攻撃は防御及び地形に隠れてやり過ごす

☆カラミティフィールド形成時
盾防御し、フィールド突破組の突破を待つ
彼らが失敗した場合、行動を近い反応値のメンバーと合わせ同時攻撃しフィールド破壊を狙う

フィールドが崩れた時にGストライク連発
同時攻撃&包囲によるダメージ増加狙う
「守護の光、とにかく派手に吹っ飛ばせぇぇぇっ!エーデルワイス!!」

敵のフィールド強度が元に戻ってかつ倒しきれない場合、ペトロバーストの反撃に備え一時的に分散して離れる

敵が包囲網を抜けて逃げ出したら、全力移動で先回り
「コレットちゃん、バルアスを追うわよ!ESブースト!」

☆回復
範囲回復の強みを活かしたいので、他の味方の回復だけでは間に合わない時に行いたい
ペトロバースト後の立て直しに天祐を取っておく
「彫像化の毒?…あたしの彫像は作ってくれないのかしら?」

味方が広範囲に散らばった時は天佑の雨雫、近い時は福音の雨雫
「濡れた光の翼、地上へ降り注げ!フェザース・リリー!」
「癒しの雨の後に、百合の花咲く…レインリリー!」

気絶者出て治療が追い付かない場合、ビルや車の物陰へと運ぶ。スペースに余裕あれば投げる
「ちょっと手荒になるけど、許してね?」

  • 命懸け写メガール
    姫華月 雅la1487
    人間16才|グラップラー×ゼルクナイト

「へーほーふーん、あれがエルゴマンサーねぇ~☆こういう時言うんだっけ?落とし前つけさせに来たってね……あれ、違ったっけ?」

同行者(同小隊メン
コレットla0420…コレぴー
都築la2730…つっくん


行動
基本的には常にまとわりつくような距離でチョロチョロ動き周り進行方向に割り込み進路妨害
フィールド破壊されるまでは攻撃ではなくスマホのシャメ連写でフラッシュ炊きまくる。攻撃に対して全力で回避


ポジションは必要に応じ、足りない行動を補うように動く
【F突破】で手数が足りてなければあわせて攻撃、必要なければ前衛
前衛メンバーがまだ余力あれば前衛のサポート

フィールド破壊後は味方攻撃に巻き込まれないようにしつつ敵は応戦体勢になるため味方の使用タイミングをずらして『ロードリーオーラ』使用し攻撃メンバーへの注意を反らす。ついでにシャメる(味方分で足り不必要なら温存

ペドロバーストに対してはリリーブ使用(対抗は低いため味方の状態異常回復待ち


戦闘後半は前衛メンバーのダメージが蓄積しているため回避盾として前衛メイン、ロードリーオーラ積極使用
行動不能で【F突破】のメンバー少なければ参加
フィールド破壊後即座に逃走図るのを予見し移動先に平行して移動。
シャメフラッシュを浴びせながら片手で足を伐つ。そしてそのまま仕留める

戦闘終了後
取ったシャメはSNSにアップv(・∀・*)

「好機……本当に?」
目標はエルゴマンサーの撃破。私目的なし。

他者の撤退命令にはしたがう

行動優先順位(上から順に実行。実行済み/不要/不可能であれば下へ)
1:カラミティフィールド健在時、行動順が近い者4人以上とタイミングを合わせて行動
2:バルアスが逃走の意思を見せるなら、射程2内かつ退路側へ回り込み、仲間や放置車両等と併せ包囲して退路を塞ぐ。必要に応じ全力移動
3:バルアスが戦闘の意思を見せるなら、包囲を崩さない範囲で後衛へ射線の妨害が可能な位置へ移動
4:敵のフィールド健在時は4人以上で同時攻撃
5:生命5割以下の参加者へ回復スキル(ハイヒールor神恵の天雫)。気絶者はギャラルホルン(la0157)の方へ投げ飛ばす
6:フィールド突破による無防備時はバルアスへの集中攻撃に参加、腹へのフェイントを掛けつつ隙のできた箇所を叩く
7:生命7割以下の味方へ回復スキル
8:自分より防御力/生命の低い味方への射線の妨害が可能な位置へ移動
欄外:自分より防御力/生命の低い味方への攻撃には射線の妨害

●心情
さぁ、山場だよ、ここを超えて私はまた少し先へ行く。
●目的:目標
バルアス討伐:被害を最小限に抑える
●準備
廃ビル街のマップ情報を頭に入れる
●行動
初手縮地突撃使用、距離を詰め味方の状況に応じて包囲を敷く
接敵時回避優先、距離をとられないよう接近し続ける、近くの遮蔽物の確認
両腕に注意しトンファーで体の各部位を殴りフィールドの強度に違いがないか確認、比較的薄い部分が分かれば情報共有
両腕が鎌から手に戻った時はペドロ警戒、周囲遮蔽物に身を隠せるなら隠す、難しい場合は全力で回避行動

カラミティフィールド発生時、突破班がフィールドを破った場合間髪入れずに腹部に連牙
突破失敗時状況確認、失敗の原因(数が足りない、火力不足、etc)を情報共有、その後未行動者の中で行動順の近い者複数と失敗原因の解決(数を増やす等)し同時攻撃、フィールド破壊を試みる
その後ペドロ警戒、回避行動後すぐに接近、腹部の守りが固い場合は頭部を狙い連牙

行動不能者発生時自身へヘイトを稼ぎ一時離脱の援護

敵逃亡時、マップ情報から全力移動、縮地突撃等で足を稼ぎ先回りや追い込みで退路を断つ

あと一息となったら斧に持ち替え畳みかける

行動不能時行動順を一番最後にする

  • 首があるなら刈ってみせる
    紅迅 斬華la2548
    人間25才|セイント×ネメシスフォース

心情
千羽矢ちゃん!気を付けましょうね!エルゴマンサーですって♪

目的
バルアスの首

行動
速攻でバルアスに肉薄、常に同スクエア内1m圏内でバルアスの視界を遮るように零距離戦闘
遮蔽で見失ったり、攻撃しにくかったりするのを防ぐのと味方の動きを見にくくさせ、近距離で苛烈に攻めることでとっさの判断の猶予を奪うのが目的
「はじめましてかしら?早速で申し訳ないのですけど、首をいただけませんか?お姉さん首しか狙いませんから…お手柔らかに♪」
敢えて首を狙う宣言をすることにより、相手に本当に首しか狙わないのか?という疑念を抱かせる
首をひたすら狙い、首を警戒させ仲間の攻撃が当たりやすいようにするのが第二の狙い

攻撃は零距離戦闘な為、腕で振るのではなく体ごと捻じり込むように腰を切り首に斬撃を叩き込む
ひたすら小さく鋭く最短距離で首に連撃
間合いと斬撃の速度を攻撃毎に毎回微妙に変え、距離感を狂わせる
「あぁ…♪ヘクターさん以外にもこんなに丈夫な方がいらしたのね♪貴方の首を刈って…私は首刈りの極致へ至ってみせる。」

ペトロバースト発動時、最大の隙と見なし敢えて武器を盾に突っ込み発動中の敵の首を刈る

背を見せるなら容赦なく後ろから首を刈る、白兵武器届かないなら機銃で

戦闘中、常に周囲の地形や建物の構造にも気を配り、相手が逃走するルートを予測し、出来るだけ逃走しにくいルートへ追い込むように攻撃する

フィールド突破班が突破行動をする際は、可能なら突破班より後に行動し、すぐに首を刈れるようにする
失敗した際の保険として、失敗した場合の理由を考察する為、邪魔にならないギリギリで突破行動を観察し失敗の原因が分かればみんなに伝える

生命5割以下で敵巻き込み氷華審判>ヒール>Hヒール
自身の生命60割るならヒールかハイヒール

付近の行動不能者にホーリーライト

冥土の土産に、私の好きな言葉を一つ教えてやろう。
「蜂の群れは熊をも屠る」のだよ――格下だからと舐めて貰っては困るな

【目的】
ぶっ殺す

【行動】
高反応を生かして常に敵の優位に立つように意識
マップを読み込んでおき、バルアスの進行先を予測して近道し効率的に回り込めるように
全力移動は逃げられた際に追う為、温存気味で

通常時は基本的にライフルを装備し、中距離から嫌がらせ重視で弾を撒く
前衛の仲間に攻撃を仕掛けたり、逆に前衛の攻撃を避けようとした等のタイミングに合わせ狙撃してバルアスの行動を潰し、ペースを崩す
二丁あるが基本一発ごとにリロードし、用事に即座にもう一発撃てるようにしておく
接近されたら全力移動で距離を取りたい。引けない状況なら斧に持ち替え通常攻撃で応戦

バルアスがフィールドを張ったら、即座に反応ステ値17以上の者で連携し同時攻撃。
この際は接近しながらバルアスとの距離に合わせ「斧>大剣>ライフル」の優先度で装備して攻撃
無事フィールドが破壊できれば更に距離を詰め、斧を装備して初手に崩撃
無防備状態が切れるまでデモリッシュクロスで腹を引き裂いてやる


ペトロバースト発動のは無防備状態解除の直後と読んで先手全力移動で退避

無防備状態付与の直後だったら甘んじて受け、そのターンのうちに石化解除と回復して貰う
この場合次回から全力移動残数に余裕あれば使って避け&再接近

  • 転生のタンザナイト
    都築 聖史la2730
    人間22才|セイント×グラップラー

仲間の状態を把握し、戦闘での人数有利、継戦能力の維持に注力

遅延行動が主体だが下記3項目については通常行動
→回復系支援者が行動不能になる
→敵フィールド破壊後の3ターン
→自身がフィールド破壊に参加

敵の包囲に参加
前衛の後ろで人の少ない場所に位置取り、包囲の薄い部分をカバー
敵が味方の包囲を突破時、接敵常時隣接狙い
追走と白兵戦闘で食らいつき逃走阻止
武器と全身を使って敵を抑え込み、仲間が追いつくまで粘る
白兵戦闘の際は足狙いの妨害攻撃、敵の攻撃動作に合わせての引き倒し、先の戦闘で負傷した腹部を集中的に狙う

カラミティフィールド突破後
ユリア・スメラギ(la0717)にリフレクトウォール付与(ガーディアンストライクへの援護
次ターンに自身にもリフレクト付与(守り手として最後まで戦場に立つため

敵のフィールドが健在なら、反応が近い者とタイミングを合わせ、4人以上の同時攻撃を行う

仲間が行動不能の場合ホーリーライト
優先順位→回復系支援>フィールド破壊実行者>白兵戦闘者>射撃戦闘者
敵フィールド突破後3ターンは高火力保持者優先
気絶者、行動不能者への追撃警戒
行動不能者複数・スキル枯渇の場合、優先度準拠の上、車の物陰や建物の中に運び込む

残生命5割でヒール
(仲間の範囲回復と被せない様に配慮

◆心情・台詞
「エルゴマンサーもいろいろなのいるね。今度の奴はずいぶんからかり甲斐がありそう
野次馬根性と単純な興味で討伐部隊に参加
いろいろなエルゴマンサーに接触するのは面白い

◆準備
廃ビル群の地図、地形図など確認し遮蔽となり得るビルや瓦礫の場所を確認する
バルアス進行方向を確認し、ネザーへの撤退路パターンを洗い出し、共有する

◆行動
大回りする形で全力移動しバルアスの進行方向を抑える
瓦礫などの遮蔽を活用し、射程5~7の射線通る場所を維持、確保
遠距離からの遊撃火力として行動しつつ、以下の行動を試行する
・戦術確認
Cフィールド、Pバーストはそれぞれ再使用条件・間隔など確認・共有
Pバーストがバルアスのストレスで暴発するなら死霊沼・酸砲使用し細かく不調を押し付けていく

・Cフィールド中和班の行動に合わせられる場合
保険として同時点で通常射撃
通信で味方へ射線事前通達

・Cフィールド未展開時
エリアスナイプによる長距離狙撃
敵が移動した場合は全力/通常移動で位置取り直し攻撃
Pバースト警戒と射線確保を兼ね、味方と密集しない
敵の死角から攻撃し、イライラを溜め込ませることが出来ればベスト

・Pバースト使用時
Cフィールド突破後、および自由使用タイミングに割り込める場合は毒球を攻撃し暴発狙う

・装填/武器選択
再装填より持ち替えを優先する
残弾0時はLTRのみ再装填

  • 必殺ビンタ
    アンタレスla2909
    放浪者20才|グラップラー×スピリットウォーリア

「情報が有って負傷中のエルゴマンサー、これ以上ない条件が揃っているなら撃破するしかないわね」
【堕天】を成功させるため、エルゴマンサーも倒せると知らしめる絶好の機会だもの

【行動】
カラミティフィールド(以降【F】)破壊班として行動
武装はビーストレガースが基本
危険時幻影幻舞使用
開始時は敵左手側に全力移動し味方と合わせて包囲網を敷く

包囲完了後は作戦通り【F】を発生させるため敵へ攻撃を敢行
事前情報よりツインサイズ中はペトロバースト(以降【PB】)は発動できないと推測
ツインサイズを解除したら【PB】の可能性ありと味方に通告し自身も全力移動で離脱
無理なら幻影幻舞
敵左手側から攻撃を続け左手を鎌にさせて【PB】の仕様を妨害

敵が【F】を発動したら同じ破壊班とタイミングを合わせて同時に攻撃し【F】の破壊を試みる
「一斉攻撃!今!」

破壊できた場合はそのまま攻撃を続けて敢行し旋空連牙・技を撃ち続ける
負傷の大きい腹部を重点して狙う、守りが硬くてもその分他の攻撃への意識を裂かせぬ様に
事前情報より【F】突破後は激昂し【PB】を使う可能性井が高いため、反応が上回っているなら【F】突破後3ターン目に全力移動で離脱、下回るなら2ターン目に離脱する

行動不能の味方は屋根のある物陰に引きずって隠す
自身が行動不能になりそうな場合は敵の視線から隠れられる屋根のある場所に転がり込む

●戦闘開始
 真っ先に仕掛けたのはダスク・L・オーゼン(la2698)だった。

「……餌に過ぎぬ分際で、この俺を狩ろうとするか。人間たちよ」
「その認識は早めに改めるべきだと言っておこう。お前は、その餌に過ぎぬ存在に倒されるのだ」

 フィッシャーM800LTRの弾丸がバルアスを牽制する。
 続いて動いたのは、バルアスの背後に回った柳生 響(la0630)だ。
 エスペランサを振り翳す。

「これでも喰らえ!」

 杖全体が淡く発光し、想像力が閃光となって撃ち出された。

「鬱陶しい!」

 鎌で弾かれたものの、さらにバルアスの動きを限定する。
 アンタレス(la2909)の足が翻り、ビーストレガースが露になる。

「これ以上ない機会だもの。撃破させてもらうわ」

 足に想像力を注ぎ込んだアンタレスの姿が消失する。
 バルアスが変形させた左手の鎌を薙ぎ払う。
 激しい金属音が鳴り響く。

「楽しませてくれそうね!」

 跳躍して側面から襲い掛かったアンタレスのレガースと、バルアスの鎌がせめぎ合う。
 両者は同時に飛び退いた。
 バルアスが無表情のまま腹を押さえ、宙を舞うアンタレスがくるくると回転しながら地面に着地する。
 壊れた車の陰から足に想像力を流し込んだ水無瀬 奏(la0244)が飛び出る。
 首刈り大鉈を横薙ぎに振るう。

「効くものか!」
「試してみるまでです!」

 鍔迫り合いが行われた。
 しっかり構えて迎撃した分、バルアスに軍配が上がり奏は弾かれる。
 姫華月 雅(la1487)は挑発的に動いた。

「いっちょ写メっちゃおうかな~」

 わざとバルアスの目の前をうろちょろし、スマートフォンを向けて連射モードで写メールを撮った。

「こういう時言うんだっけ? 落とし前つけさせに来たってね……」

 白神 凪(la0559)は油断なくバルアスを見据えた。

(お礼参り、させてもらうかね)

 自身とユリア・スメラギ(la0717)のイマジナリードライブを活性化させる。

「いつぞやの借りは返させて貰うぜ」

 A&H FD5Aをホルスターから抜き放った。
 紅迅 斬華(la2548)は首刈り大鉈を引き抜き地を蹴った。
 雨崎 千羽矢(la1885)は軽やかに一歩踏み出した。

「千羽矢ちゃん! エルゴマンサーですって♪」
「うん、相手に不足はないよね」

 二人は顔を見合わせ、笑い合う。
 北側から背後に回り込む人員は十分と判断し、ユリアは別の道路からバルアスに襲い掛かった。
 繰り出した斬撃を、バルアスの鎌が受け止める。

「ネザーへエスケープする気かしら? させないわよ?」
「次から次へと、人間風情がっ!」

 お互い一度武器を引き、そして繰り出されるは鋼の閃舞。
 甲高い金属音が連続で響き渡り、火花がユリアとバルアスの間で散った。
 斬華が微笑んだ。

「はじめましてかしら? お姉さん首しか狙いませんから……お手柔らかに♪」

 強烈な斬撃が首目掛けて放たれる。

「ちぃっ!」

 寸でのところで鎌で受け止めたバルアスは、斬華を弾き飛ばす。
 素直に後ろに飛んだ斬華だが、姿勢は全く崩れていない。
 まるで霞のように千羽矢の姿が溶ける。

「さあ、山場だよ。此処を越えて、私はまた少し先へ行く」
「行ってみろ。行けるものなら」

 視線の交錯は刹那。
 ブレードトンファーと鎌が同時に振るわれ、両者はすれ違っていた。
 千羽矢のシールドに傷はない。バルアスには僅かだが傷がある。
 ユリアの氷華の大剣がバルアスの右手の鎌を大きく弾く。

「この世界から跡形もなく消滅させてあげるわ!」
「ほざけ!」

 すかさず放たれた一撃が、受けに回った左手の鎌よりも早くがら空きの胴体を斬り裂いた。
 ギャラルホルン(la0157)は救護所を設ける。
 都築 聖史(la2730)は味方全体の継戦能力の維持を務める。

「さて、どう出るか……」
「多分後になればなるほど忙しくなりますよ。今のうちに覚悟しておくです」
「確かに」
「今日ばかりはおふざけなしにしておくです。うっかり死んじまったら笑い話にもならねーですから」

 二人は繰り広げられる味方とバルアスとの激闘を見つめた。
 野次馬根性と単純な興味でムギホ・イイヅカ(la2846)は今回の討伐に参加していた。

「エルゴマンサーもいろいろなのいるね。今度の奴はずいぶんからかい甲斐がありそう」

 ネザーへの撤退路パターンを洗い出し、通信で味方と共有したムギホは人の悪い笑みを浮かべた。
 足に想像力を注ぎ込み、背後を取った味方のさらに後方に走り込み位置取りをする。
 遮蔽物があちこちにあることを確認した。
 後衛に位置取りする吉良川 鳴(la0075)は、幼馴染である奏を気にしつつスナイパーライフルCT-3の引き金を引いた。

「バルアス、か。さて、撃ち破らせて貰う、よ!」
「狙撃手か! 腕がいいな!」

 初弾から命中し、バルアスが驚く。

『鳴くんさすがだね!』
「それほど、で、も」

 薬莢を排出しつつ、インカムから聞こえる奏の称賛に頭をかく。
 撫子つなみ(la1615)は疑っている。

「好機……本当に?」

 確かにバルアスは手負いだ。
 しかし窮鼠猫を噛むという言葉もある。
 手負いの時こそ、獣は死に物狂いになって狂暴化する。
 そして何より相手はエルゴマンサーだ。
 後衛の味方に対する攻撃をカットすることを念頭に位置取りを決めた。
 コレット・アストレア(la0420)は正面に立ちしきりに挑発した。

「たかが虫けら相手に随分と怯えていらっしゃるんですね。エルゴマンサー?」
「減らず口を」

 攻撃したい衝動を、バルアスは堪えたようだ。

「前に出ます」
「危なくなったら下がるですよ」

 聖史は包囲のカバーができる程度の距離まで前進し、イメージの力で自分の周囲に身を守る半透明の壁を形成した。
 腹部を狙おうとするも、距離を詰めたバルアスに避けられ鎌の連撃を喰らい、慌てて後退する。
 自分でシールドを修復した。

「障壁が無かったら危なかったです……」
「ミリ残りだったですぅ。あぶねーから前に出ない方がいいです」

 先に回復役が倒れるのは問題だ。
 聖史は包囲のカバーに出る頻度を減らすことにした。


●戦うライセンサーたち
 包囲網の一角を成し、アンタレスはバルアスに機動戦を挑む。
 常に走り回り、飛び込む隙を窺う。
 バルアスは手負いながらダスクの弾丸を避けていく。

「……そう上手くはいかんか」
「まずは貴様から潰してやろう」

 凄まじい速度で距離を詰めたバルアスに、ダスクは右手の鎌で斬りつけられる。

「ぐっ……!」

 何とか一撃目を耐えたダスクだったが、バルアスが左手を鎌に変えて振り被ったのを見て、目を見開く。

「……守る」

 つなみが自らが防壁となるイメージを固め庇いに入った。
 シールドを全損寸前にまで削られたダスクは、足に想像力を注ぎ込み一度距離を取った。

「修復を頼む……!」

 ギャラルホルンを含めた回復支援班の面々が慌ただしく動き始める。

「私の回復はもう少し温存しておくです! 先にしやがれです!」

 聖史にダスクのシールド修復を任せ、ギャラルホルンは思案する。

(……片方の鎌をつなみ様が受けたのにアレですか。蓋を開けてみればとんでもねーです)

「させると思うか?」
「させるんだよ! このボクがね!」

 杖を振り被る響が、バルアスの顎を狙って殴り掛かる。

「そう簡単に喰らうものか!」
「本命はこっちだよ!」

 直前で杖がビタリと止まり、再度こめかみ目掛けて振るわれる。
 バルアスが鎌で防ごうとする。
 さらにフェイントをかけ、バルアスの鎌を掻い潜り頸椎を狙い首の後ろに一撃を入れた。

「好機!」

 ダスクと響の攻撃に続きアンタレスが仕掛けた。
 ぐっと姿勢を低くすると、地を駆ける肉食獣の如く躍動した動きで走り寄り、バルアスが鎌を振るおうとした直前でさらに加速し目測を誤らせ、一気に懐に飛び込んだ。
 攻撃の効きやすさを探りたい奏が、大鉈をバルアスの両鎌にぶつける。
 ルビーのように輝くアンタレスの瞳が、奏と鍔迫り合いをしているため動けないバルアスを捉え、孤を描く。

「この距離、貰ったわ」

 獣の荒々しさを模ったレガースが翻り、鋭い蹴撃が叩き込まれた。
 押し合いながらまるでダンスのようにリズムを刻み、奏がイマジナリードライブをコントロールする。

「何度やろうと結果は同じだ!」
「同じかどうか、その身に刻んであげます!」

 身を焦がすほどの血の沸騰のイメージが爆発し、紅の錐が撃ち出された。
 今度は大きくバルアスが弾き飛ばされる。
 雅は響、奏の二人と並ぶ。

「へーい、こっち向いて目線プリーズ。ピースピース」

 バルアスは無言で鎌を振り上げた。

「ぎゃひー!」

 よく分からない悲鳴を上げ、雅は逃げる。
 密集し過ぎないよう心掛け位置取りした凪は、よく動きを見て偏差射撃を行う。
 一撃で当たりはしないが、そもそもが弾丸をばらまくことで命中を期待する銃だ。
 着弾を見て誤差修正していき、動きをコントロールできればそれでいい。
 やがて命中弾が生まれるものの、バルアスの動きは止まらない。

「……抵抗されたか」

 凪は舌打ちした。
 徹底的に首を狙う斬華。
 両腕にトンファーを持った千羽矢と、両腕が鎌のバルアス。
 奇しくも、両腕を使う者同士。
 打ち合いは手数勝負となった。
 閃光が走り、金属音が木霊する。
 斬華は間合いと斬撃の速度を攻撃毎に毎回微妙に変えてきており、それがまたバルアスの距離感を狂わせる。

「舐めるな!」
「別に舐めてなんかないですよ? あなたの首が欲しいだけです」

 がっちりと二つの鎌を大鉈で受け止めた斬華はかなりシールドを削られながらも素で答え、不思議そうに首を傾げた。
 轟音が建造物を震わせ、バルアスが吹き飛び千羽矢が残心を取る。

「通用する……!」

 トンファーを振り切った手を引き戻し、目を見開いた。
 バルアスは中々ユリアを狙わない。

「あたしを無視するなんて、いい度胸ね!」

 もう少し様子を見たい気持ちがあった。
 単体回復はそれが得意な味方に任せればいいだろう。

「嫌でも目に入るようにしてあげるわ!」

 大剣に持ち替えバルアスへ飛び掛かり、斬り結んだ。
 ダスクのシールドを修復し、聖史は再び前線に送り出す。

「助かった。これで戦えるな」
「あまり回数はできませんが、支援しておきますね」

 聖史はダスクの周囲にイメージの力で障壁を展開し、連撃を喰らっても立っていられるようにした。
 自分と同じように、シールド残量が少しだけ残る計算だ。
 ムギホはバルアスの動向に気を払う。

「……侮れないか」

 おそらく、鎌だけでもムギホ自身が喰らえば一撃でシールドを割られるだろう。
 それほどの威力はあると推測した。
 シールドを割られたうえで続くもう一撃を喰らえば、重体になる可能性が高い。

「単体っていうのがまだ救いだよね」

 片膝をつき立てた膝を瓦礫に当て、肩と頬でストックを押さえ照準の揺れを安定させると、バスターライフルGR-117を構え一撃必殺のイメージを研ぎ澄ませた。
 廃ビルや廃車など、障害物になるものでバルアスからの視界を切りつつ、銃撃の時だけ上半身を出して鳴は発砲する。

「援護、する」

 当然、援護の対象は奏だ。
 だがバルアスの鎌による攻撃を一撃しか受けられない味方は多くいる。
 中には一度も受けられない味方もいる。
 コレットは破壊の気配を叩きつけ、バルアスを畏縮させたい。
 だが当初の予定ではバルアスがフィールドの出力を戻したタイミングで使うつもりであり、バルアスが使わないので使用に踏み切れない。
 その間にも、鎌を受ける味方の被害は甚大だ。

(さっさとあのスキルを使ってください……!)

 焦燥感を抱きながら、コレットはブレイズソード「ビクトリア」で斬りかかる。

「……何を焦っている?」
「焦ってません!」

 思わずコレットはバルアスに言い返した。


●絶対防御を破れ
 バルアスのリジェクションフィールドがバチバチと音を立て、赤く変色しながら厚みを増していく。

「絶対的な防御の前では貴様らが束になろうと無力なことを教えてやる」
「最初のうちは使って来なかった。一定ダメージ蓄積で展開なのかな?」

 保険として、狙撃姿勢を保ちつつムギホは引き金に指をかけた。
 通信で連絡もしておく。
 フィールドの強化を見て取ったダスクは逆に好機と見た。

「対策済みだ! 行くぞ!」
「各員、タイミング合わせ!」
「一斉攻撃! 今!」

 響とアンタレスも動いた。

「多くの仲間たちが自らを犠牲にして教えてくれたこと……無駄にしません!」

 奏も地を蹴り、一気に踏み込んだ。
 まずは腰の捻りを加えて響がデザイアアックスを振り下ろす。
 分厚く鋭い刃がバルアスのフィールドと接触して激しい光を放つ。
 ダスクが想像力を注ぎ込み大鎌「八咫烏」の刃を突き立てる。

「貴様らに破れるような代物ではない!」
「悪いけど、もうそれは映像で見たのよ!」

 バルアスに密着したアンタレスが膝蹴りを放つ。

「ぬっ!?」
「余所見厳禁だよ!」

 一回転して振るわれた響の刃が、再びフィールドに叩きつけられた。
 バルアスの顔をアンタレスは両太腿で挟み込む。

「落ちろっ!」

 足による投げ飛ばしが決まり、バルアスが頭から地面に墜落する。
 すぐに立ち上がったバルアスだったが、奏が迫っていた。

「私たちがいかに強くなったか、お見せします!」

 大鉈を振り被り、全力でそれを振り下ろす。

「これで!」

 ダスク、響、アンタレス、奏の攻撃が同時に突き刺さり、激しい光が迸る。
 何かが崩壊するかのような破滅的な音を立てガラスのようにバルアスのリジェクションフィールドが砕け散った。
 フィールドの出力が通常まで下がり、たちまち中和されていく。
 同時に装甲も低下する。

「よし」

 つなみは満足げに頷く。
 一応足並みを揃えられそうな味方の動きを見て、突破の第二陣として動くことも考えていたつなみだったが、幸い無事に作戦は成功した。

「ば、馬鹿な……!」

 反動からか、バルアスががくりと膝をつく。
 誰がどう見ても、それは明確な隙だった。

「チャンス!」

 盾を掲げユリアが踏み込む。
 守りのイメージにより生み出したエネルギーが、想像力の花を集わせ光り輝く翼に変えた。
 雅がバルアスを引き付けようと動く。

「ぐっ……くそ、いい気になりおって……!」

 イメージを植え付けられたバルアスが、それだけで人を殺せそうなほど険悪な視線で雅を睨みつける。

「その表情いただき!」

 雅がスマートフォンを操作し、にやりと笑った。
 素早く凪はスナイパーライフルZW-1に持ち替え、スコープを覗き込む。
 隙だらけのバルアスに向け引き金を引いた。
 銃声が轟き、弾丸が吐き出される。
 反動をストックを当てた肩で吸収し、弾の行く先を見守る。

「当たったな」

 バルアスの身体に弾痕が刻まれ、弾丸が貫通して破壊エネルギーを撒き散らしながら反対側へ抜けていった。
 身体ごと捻じり込むように腰を使い、斬華は執拗にバルアスの首目掛けて斬撃を繰り出す。
 小さく鋭く、最短距離を通る大鉈がバルアスの首についに食い込んだ。
 振り返り名を呼ぶ。

「千羽矢ちゃん!」
「追撃しない手はないよね!」

 腹部目掛けて千羽矢が二連撃を放つ。
 打ち合わせ通り、聖史はユリアの周囲にイメージの障壁を張り巡らせる。

「支援します!」
「ありがと!」

 ユリアが礼を告げ盾を突き出した。

「守護の光、とにかく派手に吹っ飛ばせぇぇぇっ! エーデルワイス!!」

 光の奔流が、飛沫のように花びらを散らしながらバルアスに直撃する。
 手が空いていることを利用して戦線復帰の指揮を執りつつ、ギャラルホルンは戦況の推移を見守る。

「今のうちに態勢を整えるです! シールドの損傷具合がやばい奴から修復して送り出すです!」

 的確に戦いを支える。

「射線開いてるね。よし」

 ムギホの狙撃が直撃する。
 だが直撃の瞬間、バルアスは狙撃のため身を乗り出していたムギホをしっかりと見ていた。

「……こわ」

 言動とは裏腹に全く感情が籠められていない無機質な視線に、ムギホは身震いする。
 虫のような視線だった。
 バスターライフルGR-117を手に、鳴は銃撃を継続する。

「これ、で」

 赤い光を纏った弾丸が、バルアスに突き刺さった。
 即座にコレットも追撃を仕掛けた。

「奥義! ミーティア・エクストラ・バッシュ!」

 大剣の幻影の炎が撃ち出され、巨大な刃となってバルアスに直撃する。

「……今がチャンス」

 つなみは腹を狙うと見せかけ、首刈り大鉈を鎌の腕に振り下ろす。

「……固い」

 装甲に跳ね返されるものの、罅を入れることに成功した。


●畳み掛けろ!
 チャンスは続く。
 大鎌を振り被ったダスクが歪曲した刃でバルアスに斬りつけた。

「熊をも屠る蜂の群れの針の鋭さ……味わって貰おう!」

 身を焦がすほどの血の沸騰のイメージが、真紅の怪鳥が羽を広げるかのように十字に放たれ、バルアスの腹を貫く。
 響が巨斧の柄でバルアスの顎を打ち上げる。
 大きく上体を浮かせたバルアスの腹目掛け、巨斧を薙ぎ払った。

「がああああああ!?」

 傷口に追い撃ちされたバルアスが絶叫を上げる。

「千載一遇のチャンス、逃がさないわ!」

 アンタレスのハイキックが二回連続でバルアスの側頭部に決まり、その身体を揺るがせる。

「ひゃー!」

 振り回される二本の鎌を雅が囮として必死に避けた。

「でっかいのが来た時に備えやがれです」

 スナイパーライフルZW-1でギャラルホルンはバルアスを牽制し雅を助ける。

「十秒経過!」

 響の声が響き渡る。

「避けるな!」
「避けるってば!」

 吠えるバルアスに、雅は叫び返した。
 薬莢を排出し、凪は次弾の装填を行う。
 コッキングして薬室に弾丸を送り込むと、再度銃撃姿勢を取った。

「取って置きの一撃だ。有難く受け取れ……」

 静かに狙い定める。

「貴方の首を刈って……私は首刈りの極致へ至ってみせる」

 ただただ首を狙い、斬華は大鉈を振るい続ける。

「もう一回!」

 千羽矢が遠心力を乗せた連撃を叩き込んだ。

「終わらないわよ!」

 再びユリアが掲げる盾に想像力の花が集っていく。
 想像力の花は光となり、極光となって再び撃ち出された。

「ぐっ……」

 苦痛を感じたか、直撃を受けたバルアスが呻いた。
 聖史は自分の周囲にイメージの壁を再展開する。

「前に出ます!」
「分かったです。後ろは任せやがれですよ」

 ギャラルホルンに告げ、駆け出した。
 合流するのはコレットや雅の下だ。
 退路を塞ぐ形で、ムギホはイメージで毒エネルギーを球状にして放つ。

「今なら効くのかな?」

 着弾すると、バルアスの顔色が悪くなっていく。
 どうやらきちんとかかってくれたようだ。
 偏差射撃を行いバルアスの動きを制限しようと思った鳴だったが、既にかかっているBSが上書きされて消えてしまうため、通常攻撃に変更する。

「次は、こ、れ」

 奏の攻撃と交互になるようタイミングを計る。

「畳み掛けます!」

 大鉈を振るう奏がターンする。
 踊るように身軽な動作で左右から振るわれた斬撃が、バルアスに十字傷を刻み込む。
 すかさず鳴が引き金を引くと、長く銃声が轟き追撃の弾丸が直撃した。
 まだ時間はある。
 再びつなみはバルアスに仕掛けた。
 逃走することも念頭に入れ、足に想像力を籠め包囲の一角を形成するため走り込んだ。

「……そこ」

 着実に大鉈で斬撃を加える。
 今の状態のバルアスは回避も防御もできないらしい。
 いつでも動けるようにしつつ、コレットは攻め立てる。
 斬りかかり、バルアスの鎌に大剣を叩きつけると、想像力を爆発させた。

「必殺! クロス・エクストラ・バッシュ!」

 零距離射程で十字型の斬撃が撃ち出され、バルアスを斬り裂き虚空へと抜けていった。

「まだだ!」

 ダスクから噴き出すのは漆黒の炎だ。
 真紅の羽を黒く染めるかのように、最初の軌跡をなぞり再び十字に放たれる。

「終わらないよ!」

 響がバルアスの足を掬うように蹴り払い、転ばせる。
 大勢を崩したところを、すかさず巨斧を打ち下ろす。
 腰を落とし、奏は左の拳をバルアスの腹に叩き込んだ。
 さらに胸の前で大鉈を構え、体当たりをかました。

「これでどうです!」

 轟音とともにバルアスが吹っ飛ぶ。
 アンタレスの渾身の蹴りが、踵落としなって脳天に打ち付けられた。

「もう一つ!」

 追い縋ったアンタレスが後頭部から地面に蹴り倒し、腹を踏みつける。
 飛び起きたバルアスが雅を狙う。

「二十秒経過!」

 時間を刻む響の姿が消えた。

「ひー、死ぬ、死ぬ!」
「なら死ね、早く死ね!」
「今だ」

 雅が注意を引いている間に瞬間的に集中力を高め、凪が引き金を引く。
 一瞬で音速を突破した弾丸が雅を追い回していたバルアスに突き刺さる。
 斬りつけるたび、斬華の手にまるで鉄で出来た丸太を攻撃したかのような硬さが伝わる。

「あぁ……♪ ヘクターさん以外にもこんなに丈夫な方がいらしたのね♪」

 そのタフさも、追撃する斬華にとっては首刈りへの関心を高めるものでしかない。
 千羽矢が突っ込んできた。

「当て逃げごめんね!」

 そのままバルアスを巻き込み、跳ね上げながらトンファーを振り回し、連撃で斬りつけ反対側へと抜ける。
 全員と同じく、ユリアも全力を振り絞る。

「これからよ!」

 三度目の光が盾から放たれ、バルアスを呑み込んでいく。
 ギャラルホルンは視線を彷徨わせた。

「……やべーです。大技が来たら防御して耐えようと思っていたら、盾持ってきてねーです」

 盾がないと、防御による軽減はできない。
 最後の一回を、聖史は雅のために使う。

「援護します!」
「あー! 五臓六腑に染み渡るぅー!」

 綱渡りの如き囮を続けながら雅がやけくそ気味に咽び泣いた。
 再び一撃必殺のイメージを研ぎ澄ませ、物陰に身を潜めるムギホはバスターライフルを構える。

「状態異常とBSは、どっちもかかってるからね」

 静かに狙いをつけた。
 弾が残っているバスターライフルを再度構え、鳴は銃撃を続ける。
 戦う奏の助けとなるよう、タイミングを調整した。

『ありがとう!』

 インカムからは、味方と連携し激しく動いて僅かに息を上がらせた奏の少し荒い息遣いが聞こえた。

「弾、切れ」

 A&H FD5Aに持ち替えた。
 コレットは果敢に仕掛ける。

「神域! ビクトリア・エクストラ・バッシュ!」

 大剣の、柄の飾りと剣身の紋様が光り輝き、幻影の薔薇と茨を斬撃として撃ち出した。
 茨がバルアスを絡め取り棘で傷つけ、薔薇の花弁が刃となって斬り裂いていく。
 回りの動きをよく見て、つなみはそれに合わせようとする。

「……行く」

 大鉈をバルアスに叩きつけ、その場を飛び退いた。

「格下と舐めてかかるからこうなるのだ!」

 漆黒と真紅の羽が混ざり合い、大鎌の柄と刃に吸い込まれていく。
 輝きを増した大鎌から、三度目の十字の閃光がバルアスに直撃した。
 振り上げた巨斧で、響はバルアスを上空に打ち上げる。
 天空から急降下してきたアンタレスがバルアスの腹を蹴りつけ、地面に叩きつけた。

「これもどう!?」

 バウンドしたバルアスをもう一度蹴り落とす。

「これで、最後!」

 落ちてきたところを響が水平に薙ぎ払い、ぶっ飛ばした。
 奏が大鉈を薙ぎ払い、体勢を立て直したバルアスが大きく地面を滑りながら後退する。
 だが顔を上げたバルアスの目前に、既に奏はいない。
 奏の姿を見失い視線を彷徨わせた。
 やがて、バルアスが上空を見上げ呆然とする。

「何っ?」
「──ここです」

 本命の一撃が、落下の勢いを乗せて振り下ろされた。

「三十秒経過! 時間だよ!」

 響が警告を飛ばす。
 ブレードトンファーを引き抜き、雅はバルアスの鎌と斬り結ぶ。
 回避主体は変わらず、避け切れないものを狙い打ち落としていった。

「捉えたぞ!」
「やばっ!」

 鎌に足が引っかかり、雅はバランスを崩す。
 そのまま掬い上げられ、車に叩きつけられた。
 古びた車が衝撃で大破し、目を見開いた雅の身体からイマジナリーシールドが消失する。
 気を失い、雅が車の上に横たわる。

「何だ……?」

 雅の救出に向かおうとする凪だったが、爛々と輝くバルアスの瞳を見て背筋に最大級の悪寒が走る。

「警戒しろ、来るぞ!」

 呼び掛けるが、間に合うかは微妙なところだ。
 最大級のプレッシャーがバルアスから放たれ、離れた凪のところまでビリビリと空気を震わせ伝わってくる。
 響の警告がそれが危険であることを示している。
 斬華の第六感にも最大の警鐘が鳴り響くが、敢えてそれを最大の隙とみなし、大鉈を盾に突っ込んだ。

「その首、貰います」
「簡単には渡せん……!」

 鎌で斬り払われ、再び斬華は弾き飛ばされる。
 大量の想像力が千羽矢に集っていく。

「踏み出す時は……今!」

 膨大なエネルギーを溜め込み、突撃を敢行した。
 ユリアは予定していた攻撃を中断し全力でその場から離れた。

「分散しなさい! 一網打尽にされるわよ!」

 味方に注意を促しておく。
 最大級の悪寒と警鐘は、ギャラルホルンにまで伝わっていた。

「来るです! 狙いはどこでやがりますか!?」

 見逃すまいとバルアスを睨みつける。
 気絶した雅の下へ駆け寄った聖史は、シールドを修復し再展開させた。
 とはいえ目を覚ますにはまだ少しかかりそうだ。

「急いでください!」

 聖史は雅に追撃されるのを警戒する。
 急がないと雅を抱えて退避している時間が無くなりそうだ。
 コレットを呼んだ。

「何かくる……? させないよ」

 銃声が轟き、ムギホの一撃必殺の狙撃が突き刺さる。
 だが、バルアスは耐えた。
 射程の問題で少し距離を詰め、鳴はサブマシンガンで弾幕を張る。
 ダメージは入っているはずだが、バルアスの動きは止まらない。

「撃たせない、よ!」

 全身を麻痺させる強力な毒を弾丸に込め撃ち出すものの、効果を及ぼすには既に時間切れになっておりバルアスに抵抗された。
 最も、撃っていても自力で解除されるので止められなかっただろうが。
 警戒を強めたつなみは周囲を見回す。
 護衛対象は北と南に分かれている。
 南には受けられる援護の数が多いので、仮に気絶者が出ても大丈夫と判断し、北のムギホを選択する。
 一応隠れているとはいえ、彼女が巻き込まれると危ない。

「……急ぐ」

 足にイマジナリードライブの光を煌めかせ、つなみは疾走した。

「気を付けてください! 聖史君も早く退避を!」

 注意喚起をしたコレットは足に想像力を籠め、雅を担ぎ一気に距離を取り後退する。


●エルゴマンサーの抵抗
 バルアスは雅に止めを刺すことよりも、大技による一掃を選んだ。
 いや、そもそも猛烈な一斉攻撃を喰らい、文字通り追い詰めらているため、冷静な判断力を失ったのだ。
 注意が逸れているうちに、シールドを修復して貰った雅が復帰してくる。

「危ない死ぬところだったぁ……」

 ぼやく雅は、逃走を予測し先回りする。
 バルアスは左手の鎌を人間の手に変えていた。
 満身創痍のバルアスだが、その戦意は未だ衰えない。
 いとも簡単にかかっていた変調の抵抗に全て成功する。

「それも予測している!」

 想像力を足に籠めたダスクは、一気に距離を取って範囲外に退避している。
 同じくバルアスが動く前に先手を取ることに成功した響は、廃ビルの中に逃げ込んだ。
 足に想像力の光を纏わせ、アンタレスがバク転を繰り返しバルアスから距離を取る。

「来るわよ! 気を付けて!」

 アンタレスが味方に警戒を促すと同時だった。

「人間どもがあああああああああ!」

 元に戻した左手が、何かを握り込むように拳を作る。
 咄嗟に撃ち抜いて暴発させようとしたムギホだったが、凝縮された毒の膨張は止まらない。

「やば……!」

 慌ててムギホは銃撃を中止し物陰に身を潜めた。

「やべーです! 退避、退避ー!」

 開かれた掌から凝縮された毒弾が発射され、広範囲で爆発した。
 ギャラルホルンが呼びかける中、紫色の光が弾ける。
 空蝉のように想像力の残像を生み出し、それを身代わりにしてアンタレスは廃ビルの中に飛び込み転がり込む。
 爆発音とともにビルが揺れ、余波で壁が砕け散る。

「うひゃあ!」

 肝を冷やしたものの、幸い響のところまでは届かなかった。

「あ、危なかったわ……!」

 アンタレスの頬に一筋の汗が伝った。
 咄嗟に下がった奏だったが、毒の爆発に巻き込まれた。

「あぐっ……!」

 イマジナリーシールドが消し飛び、地面に叩きつけられる。
 奏は気絶した。
 石化毒がその身体を侵食していく。
 爆発した毒の中から斬華が飛び出てくる。
 足跡から想像力の花を咲かせながら、凄まじい速度でユリアが走り込んだ。

「逃がしはしないわ!」

 素早くバルアスが鎌で大剣を受け止めるものの、勢いに負け押される。
 斬華も加わりバルアスを攻め立てていく。
 二人掛かりで動きを止め、そこへ毒の爆発を越えて、突っ込んできた千羽矢のトンファーがバルアスの腹に突き刺さった。

「がっ……!?」

 バルアスの目が見開かれ、その身体がくの字に折れ曲がり、そして豪快に吹き飛び廃ビルに激突する。

(ここで防御に回ったら逃げられるかもしれません……!)

 逃走しにくいルートに追い込もうと、斬華は追撃する。
 再びバルアスの左手に毒が溜まり始めた。

「手荒になるわ! 悪いわね!」

 それを見て、咄嗟にユリアは奏を響や凪がいる方角に放り投げた。
 鳴はサブマシンガンを連射した。

「させな、い……!」

 バルアスに見られても構わないとばかりに、奏が運ばれる時間を稼ぐため弾が切れるまで引き金を引き続ける。

「よく、も……」

 冷たい眼差しで、倒れるまでバルアスを睨みつけた。
 気絶者が回収されるのを待っていたギャラルホルンは、すぐに自分の方へ次の毒が飛んでくるのを見た。
 バルアスが突撃してきていた。

「げっ」

 避けようとするも間に合わず、毒が弾ける光景を最後に意識が飛んだ。
 すぐに外に飛び出て、響は状況を確認する。
 毒の爆発は凪のところにまでは来なかったものの、被害は散々たるものだった。
 イマジナリーシールドを割られずに耐えられたのは知覚防御とシールド量が共に高い一部の者だけだ。
 さらにバルアスを追い詰めたことでそれが乱射されるようになった。
 お陰で気絶や石化で行動不能になった者が多数出ている。洒落にならない。

「やばい! やーばーいー!」

 響は慌てて近くの廃車の陰に引きずり、バルアスから隠す。

「復帰作業よろしく!」

 駆け寄ってきた斬華に後を頼み、バルアスとの戦いに加勢する。

「負傷者が出た! 治療を頼む!」

 余裕があるユリアや千羽矢といった一部の者がバルアスを抑え込んでいる間に、凪は気絶者を引きずって避難させた。
 気付けば、斬華にギャラルホルンは抱かれていた。

「これで大丈夫ですね。私は前線に戻ります! 後ろは任せますよ!」

 どうやらダメージに耐えられても、ギャラルホルンは石化して行動不能になっていたらしい。
 気絶こそしなかったが、聖史もシールドが消滅している。

「さっさと立て直すですよ! 急ぎやがれです!」

 急いで聖史のシールドを修復して再展開させた。
 聖史は反射的に雅の無事を確認する。

「シールドは砕けてますが問題ねーです。すぐに再展開して修復してやるので少し待つです」

 ギャラルホルンが容体を説明すると安堵の息を漏らした。

「手伝います」
「助かるです。正直手も時間も足りねーです」

 協力して、手早く聖史自身とコレットのシールドを修復し、味方の復帰に取り掛かる。
 結論から言うと、ムギホが巻き込まれることはなかった。
 とはいえそれは結果論で、もしつなみが向かっていなければ狙われていたかもしれない。
 選択としては、間違っていないだろう。

「……しまった」

 予定していた回復スキルのうち一つがないことに気付くと、眉を顰めてそれでも予定通り残った気絶者をギャラルホルンがいる後方へ集め始めた。

「はああああああああ!!!」

 毒の爆発冷めやらぬ中、コレットが斬撃を飛ばしながら突っ込んできた。
 身体ごと大剣をバルアスにぶつけ、渾身の力で弾く。
 衝撃でバルアスの身体が浮き上がった。


●最期の猛攻
 一行は気絶とシールド再展開、修復を繰り返しゾンビアタックを行う。
 ギャラルホルンはがっつり今まで以上に距離を取った。

「やべーです! このままだと奴に殺されるより前に重労働で過労死するです!」

 バルアスの逃げ道を塞がなければならないのが効率的な散開を邪魔している。
 これでも一番マシな場所にバルアスを追い込んでいるので、それ以上の改善は見込めない。
 何より気絶と行動不能がセットでついてくることがあるのが一番危ない。
 石化を解除しシールドを修復して再展開させ、救急治療セットによる応急処置をして、後は意識を取り戻した傍から送り出す。その繰り返しだ。

「……打破手段が必要」

 回復の使用条件を定めていたつなみだったが、毒の爆発ですぐにシールドは全損かミリ残りの状況にまで追い詰められる。
 それが乱打されるので、終盤の回復というのは最重要だった。
 もちろんバルアスを倒し切るまでの火力も必要だが、回復し続けなければその前に誰かが死にかねない。

「おおおおおおおおおお!」

 雄叫びを上げてダスクが突っ込んでいった。
 大鎌を薙ぎ払い、叩きつける。
 回避されるも、それは次の一手への布石となった。

「皆、頑張って!」

 凝縮された毒が乱れ飛びあちこち爆発する中、響が想像の雲を呼ぶ。
 降り注ぐ癒しの雫が、シールドを修復していく。
 その間も響はバルアスの動きを注視していた。

「させない!」

 逃げようとしたバルアスの機先を制し、逃走を妨害する。
 アンタレスは爆発に巻き込まれ行動不能と気絶に陥る響を引きずり、隠す。

「後はお願いね!」

 処置を任せると、バルアスに蹴りかかった。
 鳴の射撃支援の甲斐あって、奏が気絶から立ち直った。
 回復支援を貰い石化を治しシールドを修復して戦線復帰する。

「一度でも当たれば危険です! 避けてください!」

 大鷲の爪翼を装着した奏は、辛うじて毒の爆発を回避した。
 恐れず、想像力を足に籠め再度突撃した。
 雅は考える。
 当たれば自分はもちろん危ないが、味方はもっと危ない。
 そして引き付ける手段は自分しか持っていない。

「私がやるしか、ないよねぇ」

 トンファーを振るって逃走を妨害し、イメージを植え付けた。
 命懸けで逃げ回るものの、ついに毒の爆発を浴びそうになり瞬間的にイメージの盾を創り出し防いだ。

「後は頼んだよぉ~!」

 最後の力を振り絞って筋金入りに写メを撮りながら、砕け散るイマジナリーシールドの煌めきを纏いながら雅が吹っ飛んでいく。
 だが稼いだ時間が防戦一方だった展開を打破する。
 逃げようとしたバルアスの足元に、進路を塞ぐような狙いで弾幕が張られた。
 再びサブマシンガンに持ち替えた凪の銃撃だ。

「今さら出し惜しみはせん! 全て使い切る!」

 積極的に偏差射撃も組み入れ、妨害支援を行っていく。
 高速で動き回るバルアスを捉えることは難しいものの、逃走さえ防げればそれでいい。

「正念場ですね……!」

 毒爆発を耐えた斬華は自分のシールドを修復し、激戦こそが心地良いのだとばかりに心底楽し気に笑い、氷華の大剣を振り翳し周囲に刃状に尖らせた雹を降り注がせる。
 ついでに癒しの雫も降らせて味方のシールドを修復させつつ、バルアスの首を狙った。 

「今治しますよ!」

 手が届く範囲で、斬華は聖なる光のイメージを付与し石化を解除する。
 さらにシールドを修復すると、バルアスの首を狙って大鉈を叩きつけた。
 足に想像力を籠め、退路を断った千羽矢はバルアスの注目を浴びた。
 逃れられぬ毒の爆発の隙間を、ゆらりゆらりと、千羽矢のみが緩急をつけた流水のような動きで避けながら間合いを詰めてくる。
 やがて、バルアスの前に立った。

「何故だ……! 何故避けられる!」

 決まっている。
 悔しかったからだ。
 手加減され、それでも倒せなくて。

「あなたを越える。そのためにいっぱい強くなったんだよ!」

 苦し紛れに放たれた鎌の斬撃は、千羽矢がトンファーを構えただけで、まるで狙いを外したように全て千羽矢を避けていった。
 そうなるように、いなされた。

「これからも、強敵と出会って悔しい思いをするかもしれない。でも、その度に私は強くなって、その障害を越えていく」

 振り上げた鎌の腕に、そっと千羽矢の手が置かれる。
 力では圧倒的に勝っているはずのバルアスが、それだけで鎌を振り下ろせなくなった。
 千羽矢の技術が、圧倒的に成長しているのだ。

「もう、あなたには負けない!」

 高速回転したトンファーの横薙ぎが、バルアスの腹を斬り裂いた。

「濡れた光の翼、地上へ降り注げ! フェザース・リリー!」

 危うい生命力のシーソーゲームが続く中、ユリアが戦線を支えた。
 ユリア自身は癒しの力を振りまき味方を復帰させるだけの余裕がある。

「大丈夫よ、あたしがいるわ!」

 毒の残滓を盾を振るって吹き飛ばし、檄を飛ばす。

「癒しの雨の後に、百合の花咲く……レインリリー!」

 味方との距離感で、二つの範囲回復を使い分けた。
 シールドの修復手段が尽きたので、聖史は石化による行動不能の解除に専念する。

「一人たりとも失わせはしません!」

 倒れた雅を守るため、前に立ち続けた。
 ムギホがバルアスの足元に冥府の沼を出現させるも、無数の死霊の手は踏み潰され自由と生命力を奪うまでには至らない。

「あー、また抵抗されるようになっちゃってる。ストレスで暴発とかもしないみたいだし」

 奏と連携し、鳴は狂乱するバルアスを攻め立てた。

「無理、しない、で」
『大丈夫! 行けるよ!』

 インカムから元気な奏の声が聞こえてきて、鳴の表情にうっすらと笑顔が浮かんだ。

「……修復する」

 つなみは想像の雲を呼び、治癒の雫を大量に降り注がせた。
 コレットもバルアスの逃走妨害に参加する。
 破壊の気配を叩きつけ少しでも被害を減らす。
 各自奮闘しているが、回復の切れ目が命の切れ目だ。
 逃げられないことを悟ったバルアスの毒爆発により、次々と味方が追い詰められていく。

「後もうちょっとなんです! 負けてなるものですか!」

 何より、雅が命懸けで引き付けてくれたのだ。
 結果を絶対に出さなければならない。
 走り出したコレットが、跳躍し大上段で大剣を振り被る。
 バルアスが頭上を見上げた。

「落ちて、くださああああああい!」

 全力の斬り下ろしは、掲げた鎌によって塞がれる。
 だが、そのままコレットが力を籠め振り切ったことにより、バルアスの足元が陥没した。
 隙が生まれる。

「そこです! はああああ!」

 ついに奏の大鉈の二連撃が、バルアスの腹を食い破った。
 その勢いで吹き飛んだバルアスが、地面に倒れる。

「……敗れるのか、この俺が」

 腹の部分がほぼ消失したに等しいバルアスは、全ての力を使い果たしたのか仰向けのまま動かない。
 最期に無機質な瞳が奏を見上げる。

「誇るがいい。人間よ。エルゴマンサーを、倒したのだから」

 バルアスは、瞳を閉じ──動かなくなった。


●戦闘終了
 後日、一行は重体になった雅の見舞いに行った。
 病院のベッドの上で、雅は撮った写メをSNSにアップしているところだった。

「見てよ見てよ。骨を折った甲斐があったよお」

 コレットと聖史に雅は撮った写メを自慢する。
 そこには、全員が死力を尽くして戦った風景がまるで英雄譚の一ページのように切り取られていた。 

「良い記念になるでしょー? 他の人も欲しければデータあげるよー?」

 任務に同行した味方全員を見回し、にししと雅が笑った。
 こうして、今回の任務は完了した。

成功度
成功
拍手数
13

現在の拍手ポイント:0

あなたの拍手がマスターの活力につながります。
このリプレイが面白かったと感じた人は拍手してみましょう!
拍手1回につき拍手ポイントを1消費します。

MVP一覧

MVPはいませんでした。

重体者一覧

重体者はいませんでした。

参加者一覧

リンク参加者一覧


スレッド一覧

スレッドタイトル(レス数)最新投稿日時